32 / 47
帰省1
しおりを挟む
それから数日。
私、美都は実家に帰ってきた。
飛行機に乗り、電車に乗り、バスに乗り・・・
8時間ほどかけてようやく実家にたどり着いた。
美都「ただいまぁっ!」
玄関を開けると、奥からお母さんの声が聞こえる。
お母さん「おかえり、みーちゃん。」
美都「ただいまっ。疲れたぁ・・。」
お母さん「荷物、部屋に置いといで。お茶淹れたげるから。」
美都「はーい。」
私は2階に上がった。
残されたままの私の部屋。
一人っ子だからかもしれないけど・・・。
美都「置いとくだけでいいか。あとで服をだそうかなー。」
自分の部屋の入ったところに荷物を置き、私はリビングに戻った。
ちょうどお母さんが紅茶を淹れてくれたところだった。
お母さん「ほら、疲れたでしょ?」
美都「うんー・・明日病院いくから今日は早く寝たい。」
お母さん「病院は朝から?」
美都「うん。ちょっと気になることもあるから・・・。」
お母さんが淹れてくれた紅茶を飲んでると、お母さんはキッチンに向かっていった。
お母さん「もうすぐしたらお父さんも帰ってくるし、今日はみーちゃんの学校の話をたくさん聞かせてもらおうかなっ。」
美都「言う言うっ。じゃあ、手伝いながらお母さんと先に喋るっ。」
私もキッチンに入り、ご飯の支度を手伝う。
しばらくすると玄関のドアが開く音が聞こえお父さんが帰ってきた。
ガチャ・・・
お父さん「ただいまー・・。」
美都「おかえりっ。お父さんっ。」
キッチンからひょこっと顔を出した。
お父さん「おっ?みぃか。帰って来てたんだな。」
美都「うんっ。もうちょっとでご飯できるから待っててねー。」
お父さん「今日は賑やかになりそうだなー。」
私はできたご飯から順番にテーブルに運んでいった。
全てを運び終わって、家族3人で『いただきます』をする。
美都「いただきまーす。」
お父さん「いただきます。」
お母さん「いただいてください。」
ぱくぱくとご飯を食べ進める中で、学校の話をする。
お父さん「どうだ?学校は。」
美都「楽しいよ?この前、スワン型のシュークリーム作ったんだよー。」
お母さん「あら、いいわねー。」
お父さん「もうすぐ卒業だろ?卒業したらどうするんだ?こっちに帰ってくるか?」
美都「こんな田舎、レシピも売れないし収入にならないよ・・・。」
信号もない。
スーパーもない。
消防署も警察署もない。
あるのは山と畑と家畜くらいだ。
お父さん「まぁ・・・そうだが・・・。」
美都「私のレシピを買ってくれる企業もある。私一人なら生活はできるよ。もうちょっと向こうで生活する。」
お母さん「まぁ、やれるとこまでやったら?目のこともあるんだし。」
お父さん「・・・すまんな。その目・・・。」
美都「え?別に?」
なんともないように答えると、お父さんとお母さんは目を丸くした。
お父さん「・・・暮らしにくいだろう?」
美都「まぁ・・・でも京ちゃんって友達もできたし。」
お母さん「バイトもできないでしょ?」
美都「レシピはインターネットでも売れるし。」
お父さん「夜に出かけれないだろ?」
美都「?・・・出掛けなくても生きていけるよ?・・・ってか、出かける方が危険じゃない?」
お母さん「まぁ・・・みーちゃんは昔から順応性が高かったから・・・。」
お母さんはあまり心配してないみたいだけど、お父さんはすごく心配してるようだった。
お父さん「・・・明日、病院にいくんだろ?しっかり診てもらいなさい。」
美都「うん。たぶん昼過ぎまでかかるから朝から行ってくる。」
お父さん「お父さんはお昼に仕事が終わるけど・・・。」
美都「バスで帰ってくるよ。心配しないで。」
そんな話をしながらご飯は食べ終わり、私は自分の部屋に戻った。
明日の服を用意して、もう寝る準備をする。
美都「あ、要さんにメール・・・。」
『ちゃんとつきましたよー。明日、朝から病院に行ってくるね。美都』
『無事についてよかったよ。疲れたら早めに寝るんだよ。要』
美都「ふふ。優しいんだから・・・。」
要さんからもらったネックレスを見つめ、私は眠りについた。
私、美都は実家に帰ってきた。
飛行機に乗り、電車に乗り、バスに乗り・・・
8時間ほどかけてようやく実家にたどり着いた。
美都「ただいまぁっ!」
玄関を開けると、奥からお母さんの声が聞こえる。
お母さん「おかえり、みーちゃん。」
美都「ただいまっ。疲れたぁ・・。」
お母さん「荷物、部屋に置いといで。お茶淹れたげるから。」
美都「はーい。」
私は2階に上がった。
残されたままの私の部屋。
一人っ子だからかもしれないけど・・・。
美都「置いとくだけでいいか。あとで服をだそうかなー。」
自分の部屋の入ったところに荷物を置き、私はリビングに戻った。
ちょうどお母さんが紅茶を淹れてくれたところだった。
お母さん「ほら、疲れたでしょ?」
美都「うんー・・明日病院いくから今日は早く寝たい。」
お母さん「病院は朝から?」
美都「うん。ちょっと気になることもあるから・・・。」
お母さんが淹れてくれた紅茶を飲んでると、お母さんはキッチンに向かっていった。
お母さん「もうすぐしたらお父さんも帰ってくるし、今日はみーちゃんの学校の話をたくさん聞かせてもらおうかなっ。」
美都「言う言うっ。じゃあ、手伝いながらお母さんと先に喋るっ。」
私もキッチンに入り、ご飯の支度を手伝う。
しばらくすると玄関のドアが開く音が聞こえお父さんが帰ってきた。
ガチャ・・・
お父さん「ただいまー・・。」
美都「おかえりっ。お父さんっ。」
キッチンからひょこっと顔を出した。
お父さん「おっ?みぃか。帰って来てたんだな。」
美都「うんっ。もうちょっとでご飯できるから待っててねー。」
お父さん「今日は賑やかになりそうだなー。」
私はできたご飯から順番にテーブルに運んでいった。
全てを運び終わって、家族3人で『いただきます』をする。
美都「いただきまーす。」
お父さん「いただきます。」
お母さん「いただいてください。」
ぱくぱくとご飯を食べ進める中で、学校の話をする。
お父さん「どうだ?学校は。」
美都「楽しいよ?この前、スワン型のシュークリーム作ったんだよー。」
お母さん「あら、いいわねー。」
お父さん「もうすぐ卒業だろ?卒業したらどうするんだ?こっちに帰ってくるか?」
美都「こんな田舎、レシピも売れないし収入にならないよ・・・。」
信号もない。
スーパーもない。
消防署も警察署もない。
あるのは山と畑と家畜くらいだ。
お父さん「まぁ・・・そうだが・・・。」
美都「私のレシピを買ってくれる企業もある。私一人なら生活はできるよ。もうちょっと向こうで生活する。」
お母さん「まぁ、やれるとこまでやったら?目のこともあるんだし。」
お父さん「・・・すまんな。その目・・・。」
美都「え?別に?」
なんともないように答えると、お父さんとお母さんは目を丸くした。
お父さん「・・・暮らしにくいだろう?」
美都「まぁ・・・でも京ちゃんって友達もできたし。」
お母さん「バイトもできないでしょ?」
美都「レシピはインターネットでも売れるし。」
お父さん「夜に出かけれないだろ?」
美都「?・・・出掛けなくても生きていけるよ?・・・ってか、出かける方が危険じゃない?」
お母さん「まぁ・・・みーちゃんは昔から順応性が高かったから・・・。」
お母さんはあまり心配してないみたいだけど、お父さんはすごく心配してるようだった。
お父さん「・・・明日、病院にいくんだろ?しっかり診てもらいなさい。」
美都「うん。たぶん昼過ぎまでかかるから朝から行ってくる。」
お父さん「お父さんはお昼に仕事が終わるけど・・・。」
美都「バスで帰ってくるよ。心配しないで。」
そんな話をしながらご飯は食べ終わり、私は自分の部屋に戻った。
明日の服を用意して、もう寝る準備をする。
美都「あ、要さんにメール・・・。」
『ちゃんとつきましたよー。明日、朝から病院に行ってくるね。美都』
『無事についてよかったよ。疲れたら早めに寝るんだよ。要』
美都「ふふ。優しいんだから・・・。」
要さんからもらったネックレスを見つめ、私は眠りについた。
92
あなたにおすすめの小説
『番外編』イケメン彼氏は警察官!初めてのお酒に私の記憶はどこに!?
すずなり。
恋愛
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の身は持たない!?の番外編です。
ある日、美都の元に届いた『同窓会』のご案内。もう目が治ってる美都は参加することに決めた。
要「これ・・・酒が出ると思うけど飲むなよ?」
そう要に言われてたけど、渡されたグラスに口をつける美都。それが『酒』だと気づいたころにはもうだいぶ廻っていて・・・。
要「今日はやたら素直だな・・・。」
美都「早くっ・・入れて欲しいっ・・!あぁっ・・!」
いつもとは違う、乱れた夜に・・・・・。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんら関係ありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
密室に二人閉じ込められたら?
水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
Promise Ring
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
浅井夕海、OL。
下請け会社の社長、多賀谷さんを社長室に案内する際、ふたりっきりのエレベーターで突然、うなじにキスされました。
若くして独立し、業績も上々。
しかも独身でイケメン、そんな多賀谷社長が地味で無表情な私なんか相手にするはずなくて。
なのに次きたとき、やっぱりふたりっきりのエレベーターで……。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
*全28話完結
*辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
*他誌にも掲載中です。
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる