お見合い相手はお医者さん!ゆっくり触れる指先は私を狂わせる。

すずなり。

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秋也の自宅。

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3時間後・・・





千冬「んー・・・。」




カーテンの向こうから千冬の声が聞こえた。




秋也「千冬?起きた?」



カーテンを開け、様子を伺う。




千冬「んぁ・・・?」

秋也「よく寝てたな。点滴はもう終わってるけど・・・体調どう?」





千冬は右手を真上に伸ばしながら左手で目を擦り始めた。




千冬「しゅ・・や・・さん・・?」

秋也「---っ!」




寝起きだからか少し高めの声で俺の名前を呼んだ千冬。

その声はあまりにも甘く・・・かわいかった。




秋也「・・・どう?調子。」

千冬「んー・・・。」

秋也「?・・・熱、計ろっか。」




よっぽど疲れてたのか、ぼーっとしてる千冬。

俺は服の下から体温計を滑り込ませた。




秋也「まだ眠い?」

千冬「・・・眠い・・です・・。」

秋也「今朝は何時に起きた?」

千冬「んー・・・4時・・?」




『4時』って・・・

俺が送ったのが23時。

それから家に入って、お風呂とか、着替えとかしてたら・・・





秋也「・・・ほとんど寝てないじゃん。」

千冬「・・・でも・・仕事ある・・から・・・。」





うとうとし始める千冬。

その姿を眺めてる時、体温計が鳴った。



ピピッ・・・





秋也「・・・・38度。」





体のことを考えるとこのまま寝かせるのがいいけど・・・できたら自分の部屋のほうがゆっくり休める。

でも、家に帰すと・・・悪化したりしても状況がわからないってデメリットもある。






秋也「千冬?」

千冬「・・・・?」

秋也「このまま入院しない?」




俺の目の届くところにいて欲しい。

そう思って提案した。




千冬「・・・帰りたい・・です・・。」

秋也「だよな。・・・でも、悪化しても困るし、何より食事とか・・・自分で用意できないんじゃないか?」

千冬「だいじょ・・ぶ・・。」





眠たいだけなのかもしれないけど、スムーズに答えれない千冬が心配でたまらない。




秋也「・・・・俺んちで・・・寝る?」

千冬「しゅ・・やさん・・の・・?」

秋也「そう。なんかあってもすぐに対応できるし。ご飯の準備もできるし。」

千冬「う・・・ん・・・・・・zzz」





すぅすぅと寝息をたて始めた千冬。




秋也「・・・まさかのオッケー?」




調子の悪い千冬を襲う気はない。

恋人同士とはいえ、まだお互いを知ってないし・・・。




秋也「早く治らないとデートもできないしな。」



俺はさっさと仕事を終わらせ、眠ってしまってる千冬を抱えた。




秋也「体、熱いな。」



寒くないように毛布でくるんで車に乗せた。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







ーーーーーーーーーーーーー








千冬side・・・






千冬「・・・・・なんで・・。」




いつの間にか眠ってしまっていたらしい私が目を開けると、隣で秋也さんが眠っていた。




千冬「え?・・・あれ?・・・?」



首を振り部屋の中を見る。




千冬「病院・・・じゃない・・・私の部屋でもない・・・。」




ここがどこなのか確認しようと、体を起こそうとした。

その時・・・





秋也「・・・起きた?」




目を開けた秋也さん。





千冬「あ・・あの・・ここってどこですか・・?」

秋也「俺の家。・・ちょっと診せてよ?」




そう言って秋也さんは私のおでこや首元に手をあて始めた。



千冬「い・・家!?」

秋也「うん。聞いただろ?『俺の家で寝る?』って。『うん』って言ったから連れてきた。」




そう言われ、私は記憶の糸を手繰り寄せた。




千冬「あれは・・・『ううん』って言ったと思うんですけど・・。」

秋也「・・・・・・え!?」

千冬「おうちにお邪魔するなんて・・・そんなことできないので・・・。」




そう言うと、秋也さんは手のひらを自分のおでこにあてた。




秋也「あー・・・・ごめん。」

千冬「いえっ・・・。ちゃんと言えなかった私が悪いので・・・。」

秋也「・・・・・・。」

千冬「・・・・・・。」






気まずい空気が流れる・・・。





千冬(あれ・・・秋也さんと恋人同士だけど・・・同じベッドで寝てるって・・・どうなの・・?)




寝たままじーっと秋也さんを見つめた。



秋也「?」




隣に男の人が寝てる状況が久方ぶりな私に免疫はなく、顔が熱くなっていく。




千冬「---っ。」

秋也「・・・・そんな顔するなよ・・・何もしないって。」

千冬「ごめ・・・・・」

秋也「熱もなさそうだし、ご飯食べれそう?もう・・・昼だし。」





頭上にあった小さい時計を取って時刻を確認した秋也さん。




千冬「・・・・お昼!?」

秋也「うん。・・・ほら。」



見せられた時計の時刻は『午前11時40分』。




千冬「私・・・何時間寝てたの・・・?」

秋也「ざっと・・・19時間くらいだな。病院で寝てた時間を省いて。」

千冬「冬眠できそう・・・。」





そう言うと、秋也さんは口元を手で押さえながら笑い始めた。




秋也「ははっ。」

千冬「?」

秋也「『冬眠』って(笑)」

千冬「?・・・なにかおかしいですか?」

秋也「いや?面白いなーと思って。・・・ほら、起きれる?」











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