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千秋side・・・
千秋「・・・かざねが帰ってくるより先に写真がきた。」
いつまで待っても帰って来ないかざね。
しびれを切らした俺は、レントゲン室まで迎えに行くことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーー
千秋「あれ?さっきオーダーしたレントゲンの子は?」
中にいた技師に聞く。
技師「え?だいぶ前に出ましたよ?」
千秋「戻って来てないけど・・・。」
技師「?・・・ジュースでも買いに行ったんですかね。」
千秋「・・・ありがとう。」
俺はレントゲン室を出て、病院の中を探して回った。
千秋(ジュース・・・のとこもいない。待合にもいないし・・・。)
病院内でかざねの姿が見つけられず、俺はケータイを取り出した。
かざねに電話をかけてみる。
ピッ・・ピッ・・ピッ・・・
かざね「・・・もしもし?」
千秋「かざねっ。今どこ?」
キョロキョロと辺りを見ながら聞く。
かざね「・・・どこ?」
千秋「?・・・迷子か?今、何階だ?」
かざね「ピアノ・・・・。」
千秋「え?・・・かざね?・・・もしもし?・・かざね?」
通話状態のままかざねは何も話さなくなった。
千秋「?・・・おいっ・・かざね!?」
何回も呼びかけるけど、返事はなかった。
代わりに聞こえてきたピアノの音。
♪~・・♬♪♬ー・・・
千秋「この曲・・・かざねが弾いてるのか?」
俺はダッシュで医局に戻った。
医局にいてる医師や看護師にこの近くのことを聞く。
千秋「なぁ、この辺でピアノ弾けるとこある?」
俺の問いかけに、一人の看護師が答えてくれた。
看護師「あ、この先の駅にストリートが来たって話題になってましたよ?」
千秋「・・・ストリート?」
医師「あぁ、この前テレビでやってたやつ?」
看護師「そうですー。駅のは常設って言ってましたけど・・・。」
千秋「!!・・・ありがとうっ!」
俺は病院を出て駅に向かった。
電話は話し中のままだ。
ざわざわと外の音と一緒にピアノの音が受話口から聞こえてくる。
駅に近づくとピアノの音が聞こえ始める。
千秋「あ、音がかぶりだした。」
ケータイから聞こえてくる音と、外から聞こえてくる音。
若干のずれはあるものの、同じ曲が耳に入ってくる。
俺は電話を切り、音のする方に近づいていく。
人だかりのできてる中心に・・・ピアノを弾くかざねの姿を見つけた。
千秋「・・・・いた。」
やたら右手が忙しそうな曲を弾いてるかざね。
千秋「あんなに手首使ったら・・・悪化する。」
でも止めにいくこともできない。
レントゲンを見た限りでは手術は免れない。
もうかざねが思うように指が動くことは・・・ない。
♪♬♪ー・・♬・・・・♪♬・・・・♪・・・・
かざね「うっ・・・く・・・っ。」
症状も進んでる。
どうしても動かない指に、かざねは苦戦してるようだった。
♪・・♬♪・・・・・・バーーーンっ・・・!!
とうとう両手で鍵盤をたたいてしまったかざね。
椅子から立ち上がり、ピアノを見つめてる。
千秋「かざね・・・。」
俺はかざねの側にいった。
かざねは俺に気づいたようで顔をあげた。
涙をぼろぼろこぼしながら・・・。
かざね「もうっ・・・弾けない・・・っ!?」
千秋「・・・前みたいにはな。」
かざね「うー・・・・。」
千秋「病院に戻るぞ。」
泣いてるかざねの肩を引き寄せながら歩き、俺たちは病院に戻った。
千秋「・・・かざねが帰ってくるより先に写真がきた。」
いつまで待っても帰って来ないかざね。
しびれを切らした俺は、レントゲン室まで迎えに行くことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーー
千秋「あれ?さっきオーダーしたレントゲンの子は?」
中にいた技師に聞く。
技師「え?だいぶ前に出ましたよ?」
千秋「戻って来てないけど・・・。」
技師「?・・・ジュースでも買いに行ったんですかね。」
千秋「・・・ありがとう。」
俺はレントゲン室を出て、病院の中を探して回った。
千秋(ジュース・・・のとこもいない。待合にもいないし・・・。)
病院内でかざねの姿が見つけられず、俺はケータイを取り出した。
かざねに電話をかけてみる。
ピッ・・ピッ・・ピッ・・・
かざね「・・・もしもし?」
千秋「かざねっ。今どこ?」
キョロキョロと辺りを見ながら聞く。
かざね「・・・どこ?」
千秋「?・・・迷子か?今、何階だ?」
かざね「ピアノ・・・・。」
千秋「え?・・・かざね?・・・もしもし?・・かざね?」
通話状態のままかざねは何も話さなくなった。
千秋「?・・・おいっ・・かざね!?」
何回も呼びかけるけど、返事はなかった。
代わりに聞こえてきたピアノの音。
♪~・・♬♪♬ー・・・
千秋「この曲・・・かざねが弾いてるのか?」
俺はダッシュで医局に戻った。
医局にいてる医師や看護師にこの近くのことを聞く。
千秋「なぁ、この辺でピアノ弾けるとこある?」
俺の問いかけに、一人の看護師が答えてくれた。
看護師「あ、この先の駅にストリートが来たって話題になってましたよ?」
千秋「・・・ストリート?」
医師「あぁ、この前テレビでやってたやつ?」
看護師「そうですー。駅のは常設って言ってましたけど・・・。」
千秋「!!・・・ありがとうっ!」
俺は病院を出て駅に向かった。
電話は話し中のままだ。
ざわざわと外の音と一緒にピアノの音が受話口から聞こえてくる。
駅に近づくとピアノの音が聞こえ始める。
千秋「あ、音がかぶりだした。」
ケータイから聞こえてくる音と、外から聞こえてくる音。
若干のずれはあるものの、同じ曲が耳に入ってくる。
俺は電話を切り、音のする方に近づいていく。
人だかりのできてる中心に・・・ピアノを弾くかざねの姿を見つけた。
千秋「・・・・いた。」
やたら右手が忙しそうな曲を弾いてるかざね。
千秋「あんなに手首使ったら・・・悪化する。」
でも止めにいくこともできない。
レントゲンを見た限りでは手術は免れない。
もうかざねが思うように指が動くことは・・・ない。
♪♬♪ー・・♬・・・・♪♬・・・・♪・・・・
かざね「うっ・・・く・・・っ。」
症状も進んでる。
どうしても動かない指に、かざねは苦戦してるようだった。
♪・・♬♪・・・・・・バーーーンっ・・・!!
とうとう両手で鍵盤をたたいてしまったかざね。
椅子から立ち上がり、ピアノを見つめてる。
千秋「かざね・・・。」
俺はかざねの側にいった。
かざねは俺に気づいたようで顔をあげた。
涙をぼろぼろこぼしながら・・・。
かざね「もうっ・・・弾けない・・・っ!?」
千秋「・・・前みたいにはな。」
かざね「うー・・・・。」
千秋「病院に戻るぞ。」
泣いてるかざねの肩を引き寄せながら歩き、俺たちは病院に戻った。
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