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度々すみません。
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笹井side・・・
笹井「長かったな・・・。」
宮下「ほんとに・・・撤収までが長かった。」
思いのほか救助に時間がかかり、片付けを終わらせれたのは22時だった。
弓弦「ほたるちゃん、明日休みって言ってたなー、遊びに誘いたかったけど・・・もう遅いから明日の朝に電話しようかな。」
純弥「弓弦、明日休みなのか?」
弓弦「純弥は夜勤だろ?」
純弥「・・・ちっ。」
弓弦と純弥がまだほたるに構ってる。
俺もほたるを狙ってることを知らずに。
笹井「また休みが合えば誘ったらいいだろ?純弥。」
純弥「そうだけど・・・」
車内でわいわい話をしてるメンバー達。
前まではあんまり話さなかったのに・・・これもほたる効果かな。
みんなの笑ってる顔を見ながら署に戻った。
ーーーーーーーーーーー
ミーティングルームに入ると、思った通り、きれいに片付けられ、新しいコーヒーの匂いが漂ってた。
弓弦「・・・もー、しなくていいのに。」
純弥「だな。」
森川「助かるけど・・・あいつ、自分の体のこともあるのになぁ。」
宮下「俺らとしては『お客さん』で遊びに来てくれるだけで十分なのにね。」
そういいながらぞろぞろと中に入る。
笹井「ん?机の上にあるの、ほたるの鞄じゃないか?」
純弥「え?」
前方の机の上にある黄色い鞄。
このミーティングルームに似合わないものは全てほたるのものだ。
弓弦「鞄を忘れて帰ることはない・・・よね。」
俺たちは、ほたるがいつも座ってるソファーを見た。
森川「座ってないけど・・・。」
宮下「まさか・・・。」
弓弦がソファーのところまで駆けて行った。
弓弦「・・・ほたるちゃん!」
純弥「え!?」
ソファーで横になって眠っていたほたる。
みんなは一斉に腕時計を確認した。
純弥「22時23分!」
森川「ほたるの鞄を見てくる!」
瞬時に動き出すメンバー達。
俺もほたるのもとへ駆け寄った。
笹井「ほたる!ほたる!!」
揺さぶって、頬を叩いたけど起きない。
笹井「こりゃきっと飲んでないな。疲れて眠ってしまったのか?」
俺の予想は見事に当たることになる。
森川「・・・薬、飲んでない!ここにある!」
笹井「やっぱり・・・。おい、ほたる、目ぇ開けろ。点滴になるぞ。」
ほたる「・・・zzz。」
笹井「・・・爆睡してんのか倒れてんのか分かんねーな。仕方ない。」
俺はペットボトルの水を用意して、薬を出した。
弓弦「え?笹井さんも予備を?」
笹井「あぁ、点滴はかわいそうだろ?」
俺は寝てるほたるの体を起こした。
ぐにゃんぐにゃんの体に力が入るまで呼びかけ続ける。
笹井「ほたるー!ほたるっ!」
ほたる「・・・う?」
笹井「よし。薬と水だ。しっかり飲め。」
俺はほたるの口に錠剤を押し込んだ。
ほたる「んんっ・・・!」
笹井「いい子だ。水・・・」
ほたるの口にペットボトルの飲み口を押し当てた。
でもなかなか口を開かない。
笹井「ほたる?口開けろ。」
ほたる「んー・・・」
目を閉じたまま口を、もごもごさせてるほたる。
水も無しに飲み込むつもりか・・?
弓弦「そういえば、水が無くても飲めるって言ってたような・・。」
笹井「にしても、半分意識ない中で水も無しに飲み込むのは危険じゃ・・・」
そう思ったとき、ごくんっと、喉が鳴った。
笹井「・・・飲み込んだ?」
眠ってるほたるの口に指を入れて確認した。
笹井「ない。飲んだみたいだな。」
純弥「・・・器用なやつ。」
弓弦「そんなに薬を飲むのに慣れちゃうって生活は・・・ちょっと苦だよね。」
そのままソファーに寝かせて、俺たちは各自、仕事の続きをした。
ーーーーーーーーーー
3時間後・・・
ほたる「んー・・・」
目が覚めた私、ほたる。
ほたる「今何時!?」
ミーティングルームの時計を見ると、『1時半』だった。」
ほたる「あー、あのまま寝ちゃったんだ・・・。」
寝てしまったことも驚いたけど、口の中に薬の味が広がってることにも驚いた。
ほたる「飲ませてくれたんだ・・・。」
机の上に置かれた、空いた薬の袋。
ペットボトルもあるけど水の量が全然減ってない。
ほたる「水なしに飲み込んだんだろうな、喉がイガイガするし。」
とりあえず、家に帰ろうと思って、ミーティングルームのドアを開けた。
弓弦「わっ・・!」
ほたる「きゃ・・・っ!」
ドアの向こうにちょうどいた弓弦さん。
お互いに驚いてしまった。
弓弦「起きた?薬飲ませたんだけど・・・。」
ほたる「・・・度々すみません。」
弓弦「いいよ。ほたるちゃんの為なら。・・・で、どこいくつもり?」
ほたる「あ、帰ろうと思って。」
弓弦「こんな夜遅くに?もう泊まっていきな?」
ほたる「や・・でも・・・。」
弓弦「危ないから・・・ね?」
ほたる「・・・寝るとこお借りします。」
深夜に一人で帰るのは危ないことはよくわかってる。
暗い道はちょっと怖いし・・・。
私は寝るところを借りることにした。
笹井「長かったな・・・。」
宮下「ほんとに・・・撤収までが長かった。」
思いのほか救助に時間がかかり、片付けを終わらせれたのは22時だった。
弓弦「ほたるちゃん、明日休みって言ってたなー、遊びに誘いたかったけど・・・もう遅いから明日の朝に電話しようかな。」
純弥「弓弦、明日休みなのか?」
弓弦「純弥は夜勤だろ?」
純弥「・・・ちっ。」
弓弦と純弥がまだほたるに構ってる。
俺もほたるを狙ってることを知らずに。
笹井「また休みが合えば誘ったらいいだろ?純弥。」
純弥「そうだけど・・・」
車内でわいわい話をしてるメンバー達。
前まではあんまり話さなかったのに・・・これもほたる効果かな。
みんなの笑ってる顔を見ながら署に戻った。
ーーーーーーーーーーー
ミーティングルームに入ると、思った通り、きれいに片付けられ、新しいコーヒーの匂いが漂ってた。
弓弦「・・・もー、しなくていいのに。」
純弥「だな。」
森川「助かるけど・・・あいつ、自分の体のこともあるのになぁ。」
宮下「俺らとしては『お客さん』で遊びに来てくれるだけで十分なのにね。」
そういいながらぞろぞろと中に入る。
笹井「ん?机の上にあるの、ほたるの鞄じゃないか?」
純弥「え?」
前方の机の上にある黄色い鞄。
このミーティングルームに似合わないものは全てほたるのものだ。
弓弦「鞄を忘れて帰ることはない・・・よね。」
俺たちは、ほたるがいつも座ってるソファーを見た。
森川「座ってないけど・・・。」
宮下「まさか・・・。」
弓弦がソファーのところまで駆けて行った。
弓弦「・・・ほたるちゃん!」
純弥「え!?」
ソファーで横になって眠っていたほたる。
みんなは一斉に腕時計を確認した。
純弥「22時23分!」
森川「ほたるの鞄を見てくる!」
瞬時に動き出すメンバー達。
俺もほたるのもとへ駆け寄った。
笹井「ほたる!ほたる!!」
揺さぶって、頬を叩いたけど起きない。
笹井「こりゃきっと飲んでないな。疲れて眠ってしまったのか?」
俺の予想は見事に当たることになる。
森川「・・・薬、飲んでない!ここにある!」
笹井「やっぱり・・・。おい、ほたる、目ぇ開けろ。点滴になるぞ。」
ほたる「・・・zzz。」
笹井「・・・爆睡してんのか倒れてんのか分かんねーな。仕方ない。」
俺はペットボトルの水を用意して、薬を出した。
弓弦「え?笹井さんも予備を?」
笹井「あぁ、点滴はかわいそうだろ?」
俺は寝てるほたるの体を起こした。
ぐにゃんぐにゃんの体に力が入るまで呼びかけ続ける。
笹井「ほたるー!ほたるっ!」
ほたる「・・・う?」
笹井「よし。薬と水だ。しっかり飲め。」
俺はほたるの口に錠剤を押し込んだ。
ほたる「んんっ・・・!」
笹井「いい子だ。水・・・」
ほたるの口にペットボトルの飲み口を押し当てた。
でもなかなか口を開かない。
笹井「ほたる?口開けろ。」
ほたる「んー・・・」
目を閉じたまま口を、もごもごさせてるほたる。
水も無しに飲み込むつもりか・・?
弓弦「そういえば、水が無くても飲めるって言ってたような・・。」
笹井「にしても、半分意識ない中で水も無しに飲み込むのは危険じゃ・・・」
そう思ったとき、ごくんっと、喉が鳴った。
笹井「・・・飲み込んだ?」
眠ってるほたるの口に指を入れて確認した。
笹井「ない。飲んだみたいだな。」
純弥「・・・器用なやつ。」
弓弦「そんなに薬を飲むのに慣れちゃうって生活は・・・ちょっと苦だよね。」
そのままソファーに寝かせて、俺たちは各自、仕事の続きをした。
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3時間後・・・
ほたる「んー・・・」
目が覚めた私、ほたる。
ほたる「今何時!?」
ミーティングルームの時計を見ると、『1時半』だった。」
ほたる「あー、あのまま寝ちゃったんだ・・・。」
寝てしまったことも驚いたけど、口の中に薬の味が広がってることにも驚いた。
ほたる「飲ませてくれたんだ・・・。」
机の上に置かれた、空いた薬の袋。
ペットボトルもあるけど水の量が全然減ってない。
ほたる「水なしに飲み込んだんだろうな、喉がイガイガするし。」
とりあえず、家に帰ろうと思って、ミーティングルームのドアを開けた。
弓弦「わっ・・!」
ほたる「きゃ・・・っ!」
ドアの向こうにちょうどいた弓弦さん。
お互いに驚いてしまった。
弓弦「起きた?薬飲ませたんだけど・・・。」
ほたる「・・・度々すみません。」
弓弦「いいよ。ほたるちゃんの為なら。・・・で、どこいくつもり?」
ほたる「あ、帰ろうと思って。」
弓弦「こんな夜遅くに?もう泊まっていきな?」
ほたる「や・・でも・・・。」
弓弦「危ないから・・・ね?」
ほたる「・・・寝るとこお借りします。」
深夜に一人で帰るのは危ないことはよくわかってる。
暗い道はちょっと怖いし・・・。
私は寝るところを借りることにした。
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