溺愛社長は私をご所望!?彼の持つ二面性はどっちが本物!?

すずなり。

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「!!」


その言葉を聞いて、私の胸がきゅぅぅ・・・っと、締まったのがわかった。

思い返せば健太に無理矢理抱かれそうになったとき、園田さんの顔が思い浮かんだことがあった。

あの時にはもう・・園田さんのことが気になっていたのだ。

名前を呼ばれるだけで嬉しくなるのは、もう好きで好きで仕方ない症状だった。


「・・・好きです、園田さん。」

「顔見てたらわかるよ。これからよろしく。柚香。」


そう言うと園田さんは私の顔を両手で包んだ。

じっと見つめる優しい目が少しずつ近づいて来て・・・・私は目を閉じた。

すると唇に・・・園田さんの唇が重なったのだった。


「んっ・・・・」

「かわいい・・・。好きだよ、柚香。絶対に離さないから・・」


ちゅっ・・ちゅ・・とついばむようなキスを繰り返していく園田さん。

『好きだ』と表現するかのようなキスで溢れていく中、どう応えたらいいのかわからずに困惑してると、ふと唇が離れたことに気がついた。


「柚香、キス・・初めてじゃないよな・・?」

「・・・・。」


キス自体は初めてではない。

健太とは何度もしたことはある。

でも・・・


「ちょっと・・気を悪くされるかもしれないんですけど・・・」

「なに?何でも言って?」

「・・・その・・あまりこういうことは慣れてない・・んです。」


健太とはあまりキスはしなかった。

それどころかベッドの上で『する』ときも、キスはしなかったのだ。


「そっか・・・。」


私の話を聞いた園田さんは、私の頭をよしよしと何度も撫で始めた。

大きな手に安心感を覚えてると、園田さんは少し考えるような仕草を見せてからニヤッと笑ったのだ。


「?」

「じゃあ俺が教えてやるよ。」

「・・・へ?」


一体何を・・・と、思ったとき、園田さんは私の後頭部を支えながら唇を重ねてきた。


「んぅっ・・・!?」


急なキスに驚いた私は息を止めた。

ぐっと押さえられていてなかなか終わらないキスに息継ぎをどうしようか悩んだ時、パっ・・と唇が離れてくれたのだ。


「ぷはっ・・・!」


空気を取り込もうと口を開けた瞬間、園田さんがまた私の唇を塞いできたのだ。


「!?」

「ほら、舌・・・絡めて・・?」


そう言って口の中ににゅるっと入って来たのは園田さんの舌だ。

私の舌と園田さんの舌が絡まる中、園田さんの舌が私の上あごをなぞり始めた。


「んぁっ・・・!?んぅぅ・・・・」

「ここ・・・?」


ゆっくりなぞっていく舌はだんだん奥に入っていく。

そして園田さんの舌が上あごの一番奥に触れた瞬間、私の体がびくっ・・!と跳ねたのだ。


「ふぁっ・・!?」

「ここか。」


まるで『見つけた』と言わんばかりに同じところを舌で擦り始める園田さん。

一体何が起こってるのかわからないけど、びくつく体に私は力が入らなくなっていってしまったのだ。


「はぁっ・・はぁっ・・・・」

「かわいい・・・。このまま襲いたくなるけど・・・手が治るまで我慢する。」


ちゅ・・ちゅとついばむようなキスを繰り返し、やっとキスが終わった。

あまりにも初めてすぎる体験に、私はぐったりと園田さんにもたれかかってしまっていたのだ。

そんな私を抱きしめて背中を擦ってくれる園田さんに、優しさを感じてしまう。


「そうだ。柚香の直近の月収わかったけど・・・」

「はぁっ・・・はぁっ・・・・」

「・・・まだ無理だな。今日中に柚香の部屋を用意させるから好きに使って?新しい家なんて探さなくていいし、仕事部屋が必要なら作る。足りないものは何でも用意するから。」


何かとんでもないことを言われたような気がしつつも、私は目を閉じてしまっていた。

朝からいろいろあったことと、体力がないのが原因だ。


「・・・zzz。」




ーーーーー



「あれ・・?柚香、寝た?」


キスをしすぎてぐったりしていた柚香から、がくんっと力が抜けた。

顔を覗き込むとすぅすぅと規則正しい寝息が聞こえてきてる。


「手首ケガしたし、体力を相当削られたか・・・。」


俺は柚香の体の向きを変え、姫抱きに抱えるようにして抱きしめた。

ちゃんと『好きだ』と言ってくれたことを思い返して、頬を緩めていく。


「1年も想ってたんだ。絶対に離さないからな・・・。」


そう呟き、俺は自分の部屋のベッドに柚香を寝かせに行ったのだった。




ーーーーー



ーーーーー



その翌日・・・


「初めまして野崎さん、藤沼と申します。」


慣れない左手を使いながら食堂で朝ごはんを頂いてる私、柚香の前に一人の女の人が現れた。

スラっと背が高くてスーツが似合ってる女の人だ。


「え・・・藤沼さんって・・・・」


聞いたことのある名前に園田さんを見ると、ちょうど食堂に入って来た男の人がいた。

私の記憶が確かならば・・・あの男の人も『藤沼』という苗字のハズだ。


「藤沼は夫婦なんだよ。男の方は俺の秘書兼二番手。」

「改めて初めまして、夫のほうの藤沼です。」

「妻の藤沼です。」

「ふぁ・・・すごいですね・・・・」


二人ともビシッ・・!としていてかっこいい雰囲気を醸し出していた。

私にはないものだ。


「柚香、風呂とか大変だろ?毎日は無理だけど二日に一回くらい藤沼(妻)に来てもらうから手伝ってもらうといい。」


そう言われ、私は左手に持っていたスプーンを落とした。


「えぇぇ!?」

「不便なところをお手伝いさせていただきます。よろしくお願い致します。」


頭を下げてくれる奥さまに、私は思わず椅子から立ち上がった。


「やっ・・!大丈夫です・・!一人でなんとかしますので・・・!」


食事に関してはスプーンを使えば大丈夫だ。

トイレもなんとかいけてるし、着替えだって・・・


「時間はかかりますけど大丈夫ですよ・・・!?」


私の為に時間を作って来てもらうのは申し訳ない。

更に何か手伝ってもらうなんて・・・申し訳なさすぎる事態だ。


「お風呂だけでもどうですか?一人で洗ったり拭いたりするのは大変です。」

「それは・・・そうですけど・・・・」

「髪の毛も長いみたいですし・・・女同士、銭湯にいると思ってください。一日でも早く手が治るよう、お手伝いさせていただきます。」

「・・・・。」


藤沼さんのおっしゃる通り、手を使えばそれだけ治る時間は遅くなる。

一日でも早く治すのなら、使わないのが一番なのだ。


「じゃあお試しはどうです?」

「お試し・・ですか?」

「はい。一度だけ、一緒に入りましょ?嫌だったり、一人で大丈夫だったらお手伝いはしません。・・・どうでしょうか。」


その言葉に私は悩んだ。

一回一緒にお風呂に入ったら自分がどこまでできるかを確認することができる。

無理だったら困る事態になるかもしれないけど、不慣れなお風呂は使い方もわからない。

もしかしたら手に負担をかけてしまうかもしれないことから、近くに人がいると安心もできるのだ。


「柚香が藤沼の世話いらないなら・・・俺がしようか?」

「!?!?」

「俺、喜んで柚香の体洗うよ・・・?」


ニヤッと笑う園田さんは、私が困るのを見越しての言葉を言った。


「ふっ・・藤沼さんがいいですぅー・・・。」

「ははっ。食べたら行っといで。」

「~~~~っ。」

「では私はお風呂の準備をして参ります。」


頭を下げて食堂を後にした藤沼さんを追いかけるように、私は急いでご飯を食べた。

そして小走りに彼女を追いかけて行ったのだった。






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