甘々彼氏はレスキュー隊!?溺愛の代償は本気の夜!?

すずなり。

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湖畔。

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「すごーい!きれいーっ・・!」


棗旅館を出た俺たちは、5時間ほどかけて次の目的地に来ている。

『絶景』と名高い湖だ。


「よくテレビで取り上げられる湖だよね?実物のほうがすっごくきれいで大きいんだね・・!」


海と見間違えるくらい広大な湖は、きれいな青色の水面をしていた。

風がないからか青い空が水面に映りこんでいて、雲なんかも鏡のように映りこんでいる。

人が立ち入れないような岸には水鳥の姿もあって、棗旅館の周りの自然とはまた違った景色だ。


「遊覧船もあるらしいからさ、乗りに行こうよ。」

「!!・・・船!乗りたい!」


俺たちは湖畔を歩きながら遊覧船の乗り場に行き、湖を観光した。

船の上で感じる風は気持ちがよく、遠くに見えてた景色が近づいてくる迫力に驚いたりもして楽しみ、ちとせは水鳥を指さして『かわいい』と連呼する。

そんな姿を見て俺は笑い、俺の姿を見てちとせもまた笑った。

遊覧船の乗り場に戻るころには陽が傾き始めていて、俺たちはそのまま歩きながら駐車場に戻ることにしたのだった。


「今日もホテルなんでしょ?」


車に乗り込みながら聞いてきたちとせ。

俺はシートベルトをしながらナビを起動させた。


「うん。すぐ近くのハズなんだけど・・・」

「ご飯は?どこかで食べるの?」

「や、ご飯は・・・ホテル?にある。」


ーーーーー


ちとせside


「え、『?』がついた?」


よくわからない言い方をした陽平さん。

今回の旅行は全て陽平さんが計画してくれてるから、私は内容を知らないのだ。


(聞いても教えてくれないんだよねぇ・・・。)


支払いも全て陽平さんが持ってくれてる。

この旅行中に何かお返ししたいところだけどなかなかチャンスが訪れてくれないのだ。


(帰ってから何か考えたほうがいいかなぁ・・・・。)


そんなこともこの旅行中に思っていた。


「ホテル・・みたいなところに食材があってさ、バーベキューできるようになってるんだよ。」

「へぇー!」

「だからちょっと早めの晩御飯のほうがいいかなって思うんだけどどう?陽が暮れると寒くなるし。」


まだ5月だからか、陽が暮れると肌寒く感じる。

バーベキューだから外でするだろうし、陽平さんの言う通り早いほうがいいかもしれない。


「たぶんロケーションいいと思うからさ、ちとせと景色見ながらゆっくりしたいな。」


少し甘えたような感じで言った陽平さん。

それがかわいく思えて・・・私は思わず笑ってしまった。


「!!・・・ふふ。旅館ではちょっと忙しかったもんね、私もゆっくりしたいな。」

「オーケー。」


陽平さんは車を走りださせ、ものの5分ほどでホテルに着いた。

でもそのホテルは私が想像したものとは違っていて・・・


「え・・・?ここ、ホテル・・?」


駐車場で車から降りると、そこには戸建ての家が建っていた。

右のほうを見ると離れたところに同じ戸建ての家があるのが見えた。

左側も同じで少し離れたところに同じ戸建ての家がある。


「コテージだよ。湖畔沿いに並んでる。」

「コテージ!!・・・初めて泊まる・・・。」


陽平さんはスマホを取り出して何かし始めた。

そしてスマホの画面を家のドア近くにあった液晶パネルに近づけると、ガチャっと鍵が開いたのだ。


「開いた・・!?」

「鍵代わりにQRコードが送られてくるんだよ。明日のチェックアウトまで有効だから外に出てもこのQRコードでまた入れる。」

「へぇー!」


新しい形式のチェックインに驚きながら、私たちは家の中に足を踏み入れた。

そこは普通の一戸建てのような空間が広がっていて、広々としたリビングを始めとしてキッチン、お風呂、トイレ、があった。

2階には寝室が一つだけあり、1階の湖側にあるウッドデッキがひと際目を引く。


「バーベキューってもしかして・・・」

「そ。このウッドデッキでするんだよ。」


そう聞いて私はウッドデッキに出た。

バーベキューができるようにコンロがあったけど、テーブルとセットになってる造りだった。

四角いテーブルの真ん中がコンロになっていて、周りがテーブル仕様だ。

家側にミニキッチンのようなものもあり、ここで食材を切ったりできそうだ。

そして湖側は肘が置けるくらいの高さに柵があって、ちゃぷちゃぷと水面が揺れる音も聞こえていた。

覗き込むとかわいいカモが4羽ほど遊びに来てくれてる。


「わぁ・・・!かわいい・・!」

「ちとせ、ひよことか好きだろ?だからカルガモとかに餌やりできるとこもいいかなと思って。」

「!!・・ご飯もあげれるの!?」

「あげれるよ?たしか冷蔵庫に餌があるって書いてた・・・。」


そう言いながら陽平さんはキッチンに向かって行った。

カモが逃げちゃわないように見てるとすぐに陽平さんが戻ってきて、『カモ用』と書かれた袋を私に手渡してくれたのだ。


「ちょっとあげといて?俺、食材持ってくる。」

「はーい、ありがとー。」


受け取った袋に入っていたパンをあげると、カモたちはパクパクと食べてくれた。

そのかわいい様子を見てるうちに陽平さんは食材を持ってきてくれ、ウッドデッキに備え付けられていたミニキッチンにずらっと置いた。

牛肉に大きいウィンナー、ピーマンや玉ねぎ、かぼちゃにトウモロコシと、バーベキューでよく使われる食材が少量ずつある。


「もう切ってあるものばっかりだからこのまま焼くよ?」

「うん。炭熾さないと・・・」


そう思ってコンロを覗き込むと、炭が入るような場所が見えなかった。


「あれ?炭ってここに入れるよね?」


そう聞くと陽平さんはテーブルの側面を指さした。


「これ、ガスなんだよ。だからつまみを捻るだけで火がつく。」


陽平さんはつまみを右に回した。

するとカチカチと音がしてコンロに火がついたのだ。


「すごいっ・・・。」

「すぐ熱くなるから並べていくよー。」


手際よく網の上に食材を並べていく陽平さん。

私も一緒に並べていき、食器や飲み物を用意していった。

そして食材たちは焼きあがり、私たちは食べ始めた。


「いただきます。」

「いただきますっ。」


普段と違う場所で食べるお肉や魚介、野菜たちはどれも美味しく思えた。

暮れ行く空は茜色。

二日も陽平さんと一緒にいれたことの嬉しさも相まって、どれも美味しく感じたのだ。


「陽平さんはお肉とお魚、どっちが好き?」

「俺は・・そうだな、肉のほうが食べた感があるから肉かな?魚も好きだけど。ちとせは?」

「私は魚かなぁ?煮つけとか大好き。」

「煮つけなら鯛一匹分くらい食べなきゃ腹一杯にならないな(笑)」

「えー(笑)」


そんな話をしながら食べ進めていき、気が付けば辺りが暗くなってしまっていた。

網にある食材も残り僅かとなり、片付けに入る。


「洗い物は私がするね。」

「じゃあ俺は風呂溜めてくる。」


分担する家事に未来を思いながら洗い物を済ませ、リビングで荷物の整理を始めた。

お風呂のあと着替えるパジャマと下着を用意する。


「明日帰ったら洗濯するからこっちにまとめとこうかな。」


そんなことを思いながら用意をしてると、背中側から陽平さんが覆いかぶさってきた。


「もう洗い物終わったの?」

「うん、お箸とかは割りばしだったから、洗うのは野菜とか入っていたバットくらいだったし・・・早かったよ?」

「そっか。」


ぎゅーっと抱きしめてくる陽平さんはなんだか甘えたモードのようで、私は手を止めて振り返った。

そして抱きしめ返してみた。


「ふふ。・・・旅行、ありがとう。陽平さんのお仕事じゃ旅行とか無理だろうなって思ってたから・・・嬉しかった。」


緊急事態が起これば休みだろうと呼ばれる職種。

夜勤に加え、24時間勤務だから休みも固定ではないし、なかなか旅行の予定を組むなんてできないのだ。


「どういたしまして。次はいつになるかわからないけど・・・また旅行しような。」

「うん。・・・次は私が支払いするから。今回は全部陽平さんが払ってくれたし・・・。」

「俺が行きたいとこしか詰め込んでないから気にしなくていいよ。」


『俺が行きたいとこ』とか言ってるけど、実際私が好きなものばかり詰め込まれていたこの旅行。

陽平さんがどれだけ私のことを想ってくれてるかがわかりすぎて・・・嬉しくて仕方なかった。


「ありがとう。・・・好き、大好きだよ、陽平さん。」


言葉で伝えることが一番のお返しだと思い、私は何度も言った。

陽平さんの体にぎゅっと抱きつき、何度も何度も言う。


「好き・・・ずっと好き・・・陽平さんもずっと好きでいて・・・・?」


そう言いながら陽平さんの胸に顔を摺り寄せる。

大きな胸は逞しくて・・・安心する。


「俺も好きだよ。ずっとずっと大好き。・・・ほら、おいで。」


陽平さんは床に座り、私の体を軽々と持ち上げて膝上に座らせた。

そのまま大きな腕を私の体に回してぎゅっと抱きしめてくれたのだ。


「ちっさいな、ちとせ。」

「ふふ、おっきいね、陽平さん。」


ぎゅーっと抱きしめられながらふと視線を上げたとき、陽平さんと目が合った。

そしてお互いに少しずつ顔を近づけていって・・・唇を重ねた。


「ん・・・」

「ちとせ、今日はいっぱいかわいがりたい。・・・いい?」


そう言いながら陽平さんは私の体を撫でまわし始めた。

背中や腕、それに足が陽平さんの大きくて温かい手に触れられていく。


「い・・いっぱいって・・・」


ついばむようなキスを繰り返しながら撫でられる体は、いつしか熱を帯びていく。

日が暮れて少し寒くなったはずなのに、私の体温は上がる一方だ。


「俺がどれだけちとせのこと好きか・・・体で伝えたい。だからちとせも応えて・・?」

「え・・?どうやって・・・」


そう言ったと同時に陽平さんは私を抱えたまま立ち上がった。


「ふぁっ・・!?」

「すぐわかるよ。」


立ち上がった陽平さんはそのまま歩き始めた。

スタスタと歩き進めていくその先にあるのは・・・お風呂だ。


「へっ・・!?」

「一緒に入ろ?」

「一緒に!?」

「のぼせる前には出ような。」

「!?」


脱衣所に入った瞬間に服を脱がされた私は、陽平さんと一緒にお風呂に入ることになってしまった。





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