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薬。
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お父さん「うん。お母さんからのメッセージでも病気を持ってると思ってたんだけど・・・違う病気だった。」
鈴「違う・・病気・・・。」
どきどきしながらお父さんの話を聞く。
お父さん「---がーーーで、---なんだよ。だからーーーーーで・・・。」
鈴「わー・・・。」
お父さん「ん?どうした?」
鈴「さっぱりわからない・・です。」
苦笑いしながらお父さんを見ると、お父さんは笑いだした。
お父さん「あははっ。そうだよね、ごめんごめん。つい、翔平や恭吾と話すようにしちゃったよ。」
鈴「すみません・・今度医療関係の勉強も・・・。」
お父さん「しなくていい、しなくていい。・・・じゃあ、要点だけ。」
鈴「はい。」
お父さんは1つの薬が入った袋を私に見せた。
鈴「これは・・?」
お父さん「完全に治す方法はまだ確立されてない。でもこの薬が有効なことは証明されてる。」
鈴「つまり・・私がこの薬を飲む・・?」
お父さん「そう。ちゃんと飲んでたら発作は出ないと思うよ?」
そう言って私の手に薬を置いた。
薬は・・・カプセルに入ってる。
鈴「・・・1個?」
お父さん「うん。毎日、夜に1個。・・・飲める?」
鈴「カプセルタイプは飲んだことなくて・・・でもがんばりますっ。」
お父さん「うん。」
その日、私は翔平お兄ちゃんと一緒に家に帰った。
倒れたことは事実だったけど、その後なんともなかったから退院になったのだ。
翔平「どう?調子は。」
帰りの車の中で、翔平お兄ちゃんが聞いてきた。
鈴「もう平気・・だよ。」
翔平「・・・ははっ。かわいいやつめ。」
言葉遣いを頑張ったことがバレたのか、お兄ちゃんは運転しながら左手で私の頭を撫でてきた。
鈴「どうして・・いつも頭撫でるの?」
翔平「ん?俺たちは父さんからいつも頭撫でられてきたからなー、撫でる相手ができてうれしい。」
鈴「そっか・・・。」
頭を撫でられるの・・・うれしい。
安心するって・・・言ったら・・私、おかしいかな。
そんなことを考えながら着いた家。
中に入ると恭吾お兄ちゃんが飛んできた。
ガチャ・・・
鈴「た・・ただいま。」
翔平「ただいまー・・。」
恭吾「おかえりっ!鈴が救急車で運ばれたって!?」
翔平「その話、詳しくするよ。」
私たちはリビングのソファーに座った。
翔平お兄ちゃんが恭吾お兄ちゃんに私の検査結果を話しだした。
翔平「鈴の検査結果だけど、かあさんと同じ病気じゃなかった。違う病気だったんだ。」
恭吾「え?違った?」
翔平「うん。かあさんはーーーがーーーだったろ?」
恭吾「あぁ。---もーーーだった。」
翔平「鈴はーーーーがーーーーなんだよ。だからーーーーで、----なんだ。」
恭吾「あー・・・それはーーーーだな。でも有効な薬くらいしかなくて完治する方法はまだなハズ・・・。」
お兄ちゃんたちの専門的な会話についていけなく、私はソファーでいつのまにか眠りに落ちていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
恭吾side・・・
翔平との話を進めていると、鈴がうとうとしてる姿が目に入った。
翔平「だからーーーーーー。」
恭吾「翔平、ストップ。鈴が寝てる。」
翔平「え?・・・あー、疲れたかな?」
恭吾「今日の薬は?」
翔平「まだだ。鈴ー、起きようか?」
翔平は鈴を揺さぶって起こした。
鈴「う・・ん・・?」
翔平「今日の薬。」
翔平が薬を手渡し、俺が水を持って行った。
鈴は薬を口に入れ、水を流し込む。
恭吾「・・・飲み込めた?」
鈴「残った・・・。」
カプセルは飲みにくい。
慣れるまでは大変かもしれないな・・・。
恭吾「もう一回口に入れてみ?」
鈴「うん・・・。」
鈴は水を何度も飲んだけどカプセルがずっと残り続け、とうとうコップに3杯の水を飲んだ。
鈴「もう・・お腹いっぱい・・・。」
恭吾「水だけで・・・・こう・・なんて言ったらいいのかな、奥にカプセルを置いて水で流し込むんだよ。」
鈴は大量に水を流し込み、ようやく飲み込めた。
鈴「ごほっ・・!ごほっ・・!」
翔平「大丈夫か?」
鈴「飲めた・・!」
恭吾「おー、よくできました。」
もう腹がいっぱいの鈴は、動くこともできずにソファーで翔平にもたれかかった。
翔平「しんどい?」
鈴「お腹がはち切れる・・・。」
翔平「ははっ。よしよし。」
鈴に甘えてもらって正直、翔平が羨ましかったけど、そこは我慢。
これから俺も休みの日に鈴にかまえるし。
しばらく翔平にもたれかかってた鈴は、動けるようになったらしく、自分の部屋に戻ると言い出した。
鈴「私、そろそろ寝ます・・・。」
翔平「温かくして寝ろよ?」
恭吾「今日はうさぎが床な?」
鈴「えー・・・。」
恭吾「えー・・じゃない。なんなら抱っこして寝たらどうだ?」
俺の提案に鈴の表情が一段あかるくなった。
鈴「そうするっ。おやすみなさいっ。」
恭吾「お・・おぅ、おやすみ。」
階段を上がって行った鈴。
翔平「うさぎが床?なんの話だ?」
恭吾「・・・・ナイショ。」
鈴「違う・・病気・・・。」
どきどきしながらお父さんの話を聞く。
お父さん「---がーーーで、---なんだよ。だからーーーーーで・・・。」
鈴「わー・・・。」
お父さん「ん?どうした?」
鈴「さっぱりわからない・・です。」
苦笑いしながらお父さんを見ると、お父さんは笑いだした。
お父さん「あははっ。そうだよね、ごめんごめん。つい、翔平や恭吾と話すようにしちゃったよ。」
鈴「すみません・・今度医療関係の勉強も・・・。」
お父さん「しなくていい、しなくていい。・・・じゃあ、要点だけ。」
鈴「はい。」
お父さんは1つの薬が入った袋を私に見せた。
鈴「これは・・?」
お父さん「完全に治す方法はまだ確立されてない。でもこの薬が有効なことは証明されてる。」
鈴「つまり・・私がこの薬を飲む・・?」
お父さん「そう。ちゃんと飲んでたら発作は出ないと思うよ?」
そう言って私の手に薬を置いた。
薬は・・・カプセルに入ってる。
鈴「・・・1個?」
お父さん「うん。毎日、夜に1個。・・・飲める?」
鈴「カプセルタイプは飲んだことなくて・・・でもがんばりますっ。」
お父さん「うん。」
その日、私は翔平お兄ちゃんと一緒に家に帰った。
倒れたことは事実だったけど、その後なんともなかったから退院になったのだ。
翔平「どう?調子は。」
帰りの車の中で、翔平お兄ちゃんが聞いてきた。
鈴「もう平気・・だよ。」
翔平「・・・ははっ。かわいいやつめ。」
言葉遣いを頑張ったことがバレたのか、お兄ちゃんは運転しながら左手で私の頭を撫でてきた。
鈴「どうして・・いつも頭撫でるの?」
翔平「ん?俺たちは父さんからいつも頭撫でられてきたからなー、撫でる相手ができてうれしい。」
鈴「そっか・・・。」
頭を撫でられるの・・・うれしい。
安心するって・・・言ったら・・私、おかしいかな。
そんなことを考えながら着いた家。
中に入ると恭吾お兄ちゃんが飛んできた。
ガチャ・・・
鈴「た・・ただいま。」
翔平「ただいまー・・。」
恭吾「おかえりっ!鈴が救急車で運ばれたって!?」
翔平「その話、詳しくするよ。」
私たちはリビングのソファーに座った。
翔平お兄ちゃんが恭吾お兄ちゃんに私の検査結果を話しだした。
翔平「鈴の検査結果だけど、かあさんと同じ病気じゃなかった。違う病気だったんだ。」
恭吾「え?違った?」
翔平「うん。かあさんはーーーがーーーだったろ?」
恭吾「あぁ。---もーーーだった。」
翔平「鈴はーーーーがーーーーなんだよ。だからーーーーで、----なんだ。」
恭吾「あー・・・それはーーーーだな。でも有効な薬くらいしかなくて完治する方法はまだなハズ・・・。」
お兄ちゃんたちの専門的な会話についていけなく、私はソファーでいつのまにか眠りに落ちていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
恭吾side・・・
翔平との話を進めていると、鈴がうとうとしてる姿が目に入った。
翔平「だからーーーーーー。」
恭吾「翔平、ストップ。鈴が寝てる。」
翔平「え?・・・あー、疲れたかな?」
恭吾「今日の薬は?」
翔平「まだだ。鈴ー、起きようか?」
翔平は鈴を揺さぶって起こした。
鈴「う・・ん・・?」
翔平「今日の薬。」
翔平が薬を手渡し、俺が水を持って行った。
鈴は薬を口に入れ、水を流し込む。
恭吾「・・・飲み込めた?」
鈴「残った・・・。」
カプセルは飲みにくい。
慣れるまでは大変かもしれないな・・・。
恭吾「もう一回口に入れてみ?」
鈴「うん・・・。」
鈴は水を何度も飲んだけどカプセルがずっと残り続け、とうとうコップに3杯の水を飲んだ。
鈴「もう・・お腹いっぱい・・・。」
恭吾「水だけで・・・・こう・・なんて言ったらいいのかな、奥にカプセルを置いて水で流し込むんだよ。」
鈴は大量に水を流し込み、ようやく飲み込めた。
鈴「ごほっ・・!ごほっ・・!」
翔平「大丈夫か?」
鈴「飲めた・・!」
恭吾「おー、よくできました。」
もう腹がいっぱいの鈴は、動くこともできずにソファーで翔平にもたれかかった。
翔平「しんどい?」
鈴「お腹がはち切れる・・・。」
翔平「ははっ。よしよし。」
鈴に甘えてもらって正直、翔平が羨ましかったけど、そこは我慢。
これから俺も休みの日に鈴にかまえるし。
しばらく翔平にもたれかかってた鈴は、動けるようになったらしく、自分の部屋に戻ると言い出した。
鈴「私、そろそろ寝ます・・・。」
翔平「温かくして寝ろよ?」
恭吾「今日はうさぎが床な?」
鈴「えー・・・。」
恭吾「えー・・じゃない。なんなら抱っこして寝たらどうだ?」
俺の提案に鈴の表情が一段あかるくなった。
鈴「そうするっ。おやすみなさいっ。」
恭吾「お・・おぅ、おやすみ。」
階段を上がって行った鈴。
翔平「うさぎが床?なんの話だ?」
恭吾「・・・・ナイショ。」
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