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守らなかったいいつけ2。
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翔平「ただいまー。」
恭吾「ただいまー。」
階下で聞こえた声に私は目を覚ました。
少し体を持ち上げて、自分の体調を確認する。
鈴「あ・・だいぶ楽になってる・・・。」
さっきとは打って変わって動きやすい体。
まだまだ重いことには変わりないけど、お店を出た時とは比べ物にならないくらい楽だった。
コンコン・・
恭吾「鈴?」
恭吾お兄ちゃんが私の部屋のドアをノックした。
コンコン・・・
恭吾「鈴ー?」
鈴「はーい。」
ガチャ・・・
恭吾「ちゃんと寝てたな?」
お兄ちゃんは手に聴診器を持っていた。
聴診されると・・出かけたことがバレるかもしれない・・・。
鈴「うん・・・。もうちょっと寝てていい?」
恭吾「聴診だけしたいんだけど。」
鈴「次に起きた時にして?もう眠いの。」
恭吾「・・・・わかった。おやすみ。」
鈴「おやすみ・・・。」
ガチャ・・・と閉められたドア。
鈴(もっかい寝たらもっと回復するかも・・・。)
淡い期待を抱きながら私はうさぎを抱きしめ、眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
恭吾「・・・ず?・・・・すず?・・・・鈴?」
鈴「んあ・・?」
肩を揺さぶられて目が覚めた。
恭吾「もう夜だよ。ご飯は?」
鈴「んー・・・よる?・・・ごはん?」
何を言ってるのか理解できなくて、しばらく目を擦っていた。
恭吾「あれから4時間寝たみたいだけど・・・体調は?」
鈴「げんきー・・・。」
恭吾「ほんとか?」
鈴「んー・・・・」
体を起こして目を擦るけど、なかなか頭は起きてくれなかった。
恭吾「聴診していいか?」
鈴「んー・・?いいよぉ?」
夢見心地な私は、体がふらふらと動く。
恭吾「ちょ・・じっとしろ。」
鈴「んー・・?あははっ。」
恭吾「・・・寝ぼけてんな?あー・・あとでいい。」
お兄ちゃんは私の体を支えた。
恭吾「鈴、ご飯は?」
鈴「たべるー・・。」
恭吾「抱いていくぞ?落ちたら大変だ。」
お兄ちゃんは私を抱きかかえてリビングまで連れて行ってくれた。
ソファーに座らされ、時間が経つと、私の頭が冴えてきた。
鈴「ん?あれ・・?」
恭吾「・・・やっと目が覚めたか?」
鈴「・・・・うん?なんでソファーにいるの?私。」
恭吾「起こしに行ったんだよ。お前、寝ぼけてて危ないから抱いて連れてきた。」
鈴「--っ!・・・スミマセン。」
恭吾「いいよ。で?ご飯は?」
鈴「食べるっ。」
用意してもらったご飯。
私はソファーから立ち上がり、ダイニングテーブルに向かって歩き出した。
鈴「?」
歩き出したはいいけど、なんだかふわふわしてて、ちゃんと地面を踏んでないような感覚に襲われた。
恭吾「?・・・どうした?」
鈴「・・・ううん?なんでもない・・。」
真っ直ぐ歩けるように慎重に進み、私は椅子に座った。
鈴「いただきまーす・・・。」
並べられたご飯はどれもおいしそうだったけど、私は白いご飯だけでお腹がいっぱいになった。
翔平「・・・進まない?」
鈴「うん・・・。もうお腹いっぱい。」
恭吾「随分体調が悪そうだな・・・。」
鈴「大丈夫ー。眠いだけー。」
よっぽど体が悲鳴を上げてるのか、すぐに睡魔に襲われた。
鈴「・・zz・・・zz・・・zz。」
翔平「ちょ・・ここで寝るなよ?」
鈴「はっ・・・。・・・zz。」
恭吾「えぇ?どうしたんだよ・・。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
恭吾side・・・
ダイニングの席でうとうとする鈴をかかえてソファーに寝かせた。
横になった瞬間に眠った鈴。
恭吾「・・・聴診するからな?」
俺は鈴の服の下から聴診器を滑り込ませた。
どくん・・・・・・・どくん・・・・・・・・
恭吾「音は昨日よりはマシかな・・?」
翔平「『音は』?・・・他は?」
恭吾「ちょっと鼓動が遅い。」
翔平「ちゃんと検査しないとな。」
リビングに布団を敷いて、俺たちは鈴を挟み込むようにして寝た。
恭吾「ただいまー。」
階下で聞こえた声に私は目を覚ました。
少し体を持ち上げて、自分の体調を確認する。
鈴「あ・・だいぶ楽になってる・・・。」
さっきとは打って変わって動きやすい体。
まだまだ重いことには変わりないけど、お店を出た時とは比べ物にならないくらい楽だった。
コンコン・・
恭吾「鈴?」
恭吾お兄ちゃんが私の部屋のドアをノックした。
コンコン・・・
恭吾「鈴ー?」
鈴「はーい。」
ガチャ・・・
恭吾「ちゃんと寝てたな?」
お兄ちゃんは手に聴診器を持っていた。
聴診されると・・出かけたことがバレるかもしれない・・・。
鈴「うん・・・。もうちょっと寝てていい?」
恭吾「聴診だけしたいんだけど。」
鈴「次に起きた時にして?もう眠いの。」
恭吾「・・・・わかった。おやすみ。」
鈴「おやすみ・・・。」
ガチャ・・・と閉められたドア。
鈴(もっかい寝たらもっと回復するかも・・・。)
淡い期待を抱きながら私はうさぎを抱きしめ、眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
恭吾「・・・ず?・・・・すず?・・・・鈴?」
鈴「んあ・・?」
肩を揺さぶられて目が覚めた。
恭吾「もう夜だよ。ご飯は?」
鈴「んー・・・よる?・・・ごはん?」
何を言ってるのか理解できなくて、しばらく目を擦っていた。
恭吾「あれから4時間寝たみたいだけど・・・体調は?」
鈴「げんきー・・・。」
恭吾「ほんとか?」
鈴「んー・・・・」
体を起こして目を擦るけど、なかなか頭は起きてくれなかった。
恭吾「聴診していいか?」
鈴「んー・・?いいよぉ?」
夢見心地な私は、体がふらふらと動く。
恭吾「ちょ・・じっとしろ。」
鈴「んー・・?あははっ。」
恭吾「・・・寝ぼけてんな?あー・・あとでいい。」
お兄ちゃんは私の体を支えた。
恭吾「鈴、ご飯は?」
鈴「たべるー・・。」
恭吾「抱いていくぞ?落ちたら大変だ。」
お兄ちゃんは私を抱きかかえてリビングまで連れて行ってくれた。
ソファーに座らされ、時間が経つと、私の頭が冴えてきた。
鈴「ん?あれ・・?」
恭吾「・・・やっと目が覚めたか?」
鈴「・・・・うん?なんでソファーにいるの?私。」
恭吾「起こしに行ったんだよ。お前、寝ぼけてて危ないから抱いて連れてきた。」
鈴「--っ!・・・スミマセン。」
恭吾「いいよ。で?ご飯は?」
鈴「食べるっ。」
用意してもらったご飯。
私はソファーから立ち上がり、ダイニングテーブルに向かって歩き出した。
鈴「?」
歩き出したはいいけど、なんだかふわふわしてて、ちゃんと地面を踏んでないような感覚に襲われた。
恭吾「?・・・どうした?」
鈴「・・・ううん?なんでもない・・。」
真っ直ぐ歩けるように慎重に進み、私は椅子に座った。
鈴「いただきまーす・・・。」
並べられたご飯はどれもおいしそうだったけど、私は白いご飯だけでお腹がいっぱいになった。
翔平「・・・進まない?」
鈴「うん・・・。もうお腹いっぱい。」
恭吾「随分体調が悪そうだな・・・。」
鈴「大丈夫ー。眠いだけー。」
よっぽど体が悲鳴を上げてるのか、すぐに睡魔に襲われた。
鈴「・・zz・・・zz・・・zz。」
翔平「ちょ・・ここで寝るなよ?」
鈴「はっ・・・。・・・zz。」
恭吾「えぇ?どうしたんだよ・・。」
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恭吾side・・・
ダイニングの席でうとうとする鈴をかかえてソファーに寝かせた。
横になった瞬間に眠った鈴。
恭吾「・・・聴診するからな?」
俺は鈴の服の下から聴診器を滑り込ませた。
どくん・・・・・・・どくん・・・・・・・・
恭吾「音は昨日よりはマシかな・・?」
翔平「『音は』?・・・他は?」
恭吾「ちょっと鼓動が遅い。」
翔平「ちゃんと検査しないとな。」
リビングに布団を敷いて、俺たちは鈴を挟み込むようにして寝た。
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