溺愛彼氏は消防士!?

すずなり。

文字の大きさ
30 / 41

春樹と雪華2。

しおりを挟む


俺はその後雪華をアパートまで送り届けた。

道中、雪華がぎゅっとくっついていて・・・不安ぶりがよくわかった。



雪華「ごめん・・・お仕事あるのに・・・。」

雄大「大丈夫。出動は他の隊だから。事務仕事だけだし。」

雪華「・・・ごめん。」



その『ごめん』が何に対しての『ごめん』なのかわからなかったけど、俺は雪華をアパートの部屋に入れた。



雄大「鍵かけて。ケータイはすぐそばに持ってて。」

雪華「・・・うん。・・・ごめん・・」

雄大「明日・・・仕事が一区切りついたら見に来るから・・・」

雪華「うん・・・。」



まだ唇をごしごしと拭く雪華。

よっぽど嫌で・・・気にしてる。



雄大「ほら、俺とキスしよ?もう拭かないで。」



そう言って雪華の唇を食べるようにして塞いだ。

ついでに唇をぺろっと舐める。



雪華「んっ・・・・。」

雄大「もう拭いちゃだめだからな?」

雪華「うん・・・。」

雄大「おやすみ。」

雪華「おやすみ・・・。」




アパートのドアを閉め、鍵がかかるのを待つ。

がちゃんっと音が鳴ったのを確認してから俺は署に戻った。





ーーーーー






翌日・・・





雪華side・・・




昨日雄大さんに送ってもらってからすぐにベッドに入った私は、朝早くに目が覚めた。

時計を見ると・・・5時だ。




雪華「・・・頭が朦朧とする・・・。」



ふらふらとする体に目がしっかりと開かない。

この症状は・・・風邪だ。



雪華「体温計・・・・」



ガサガサとベッド脇に置いてある小さな棚を開けて体温計を取りだした。

脇に挟んでボタンを押す。




ピピッ・・



しばらくして体温計が鳴り、取り出した。

表示窓には38度の数字がある。




雪華「あー・・・風邪引いた・・・。店、休むって連絡しなきゃ・・・。」



そう思ったものの、まだ朝の5時だ。

今、店長に電話するのもどうかと思い、アラームを仕掛ける。



雪華「7時なら店長も起きてる・・・それまでもっかい寝よ・・・。」



ゴソゴソと布団に沈み、私は目を閉じた。





ーーーーー





ピピピッ・・・ピピピッ・・・





7時のアラームで目が覚めた私はケータイを取った。

そのまま店長に電話をかける。



ピッ・・ピッ・・ピッ・・・





店長「もしもーし?せっちゃん?」

雪華「てんちょ・・・すみません、風邪引きました・・・。」

店長「えぇ!?大丈夫!?今日は休みなさい!」

雪華「すみません・・・」

店長「いいのよ!ゆっくり寝るのよ?」

雪華「はい・・・失礼します・・・」ピッ・・・




電話を切り、私はそのままメールを打った。

相手は・・・雄大さんだ。




『風邪引いて、熱があるから今日は来ちゃダメだよ。ごめんね。雪華』




雪華「そ・・送信・・・」



ピッと送信ボタンを押して、私はそのまま力尽きた。




雪華「・・・zzz。」






ーーーーーー







雄大side・・・




仮眠から起きて来た俺は、雪華から来たメールを読んでいた。



雄大「風邪引いたって・・・絶対昨日のことが原因だろ・・・。」



元カレに襲われそうになって・・・心がパニックになってる。

それで熱を出したと考えるのが妥当だった。




雄大「キス一つであんなに唇擦るんだもんな・・・。」



雪華が心の傷を負ってしまったことを・・・どうフォローしていくか考えながら俺は仕事に戻った。







ーーーーー






雪華side・・・




雪華「んぁ・・・・・」




長い間眠っていたような気がしながらも私は目を覚ました。

朝と同じで上手く頭で考えることをできなく、目も霞んで見える。



雪華「これは・・・やばい・・・?」




そんなこと思いながら喉の渇きを潤したく、私はベッドから体を起こした。

ケータイを持って・・・ふらつく身体を壁で支えながらキッチンに向かって歩く。



雪華「はぁ・・はぁ・・・雄大さんに・・・助けてもらったほうが・・・いいかも・・・・」



このまま意識を手離したら大変なことなりそうな気がして、ケータイの画面を開く。

霞む目で『雄大』って文字を探してると・・・玄関のドアがノックされる音が聞こえた。




コンコン・・・コンコン・・・・




雪華「?・・・雄大・・さん・・・?」



メールで『来ちゃだめ』とは伝えたけど、もしかしたら来てくれたのかもしれない。

風邪をうつしちゃうかもしれないけど・・・助けて欲しくて玄関に向かった。




コンコン・・・コンコン・・・




雪華「ま・・まって・・・今・・開ける・・・」



私はこの時、ドアの向こうは『雄大さん』だと信じ切っていた。

壁に手をつきながら玄関に行き、ドアを開けると・・・そこには雄大さんじゃない人が立っていた。




雪華「・・・は・・春樹・・・。」




そう、ドアの向こうにいたのは春樹だった。




雪華「帰って・・・・」

春樹「帰るさ・・・お前を抱いたらな。」

雪華「無理・・・・」



私は手に持っていたケータイの画面を見た。

さっきまで雄大さんのアドレスを探していて・・・よくよく見たらそのアドレスを開いてる。



雪華「助けて・・・雄大さん・・・」




私は通話ボタンを押した。







ーーーーー






雄大side・・・





デスクルームで書類仕事をしてると、雪華から電話がかかってきた。




ピピピッ・・・ピピピッ・・・




雄大「雪華からだ。熱・・・上がった?」



もしかしたら体調が悪化して俺に電話をしてきたのかもしれない。

俺は通話ボタンを押した。




ピッ・・・




その時、ちょうど俺の後ろを通った隊のメンバーが椅子にぶつかった。



どんっ・・・!




「あ、悪い。」

雄大「大丈夫ー。」




ぶつかった反動で、俺は通話ボタンのほかにスピーカーホンのボタンも押してしまった。




ピッ・・・





『やだ・・・!やめて・・・!』


『いいだろ!?あいつとはシたんだろ!?』


ガコンッ・・・!ドサッ・・・!!



『いやっ・・!!』


『大人しくしろって!!殴るぞ!?』

『いやぁぁーーーー!!』





雄大「・・・え!?」

「は!?」





デスクルーム中に響き渡った雪華の声。

どう考えても・・・異常事態だ。




雄大「お・・俺、雪華のとこいってきます!!」

「お・・おう!!」

雄大「警察に電話しといてください!場所は署の西側にあるアパート!」

「わかった!!」




俺はデスクルームを飛び出した。

走って階段を下りて、署の敷地を駆け抜ける。


雪華のアパートまで・・・走れば数十秒で着く。

1秒でも早く到着するために・・・俺は全力で走った。





雄大「はぁっ・・!はぁっ・・!くっそ・・・!!」






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

優しい雨が降る夜は

葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン 無自覚にモテる地味子に 余裕もなく翻弄されるイケメン 二人の恋は一筋縄ではいかなくて…… 雨降る夜に心に届いた 優しい恋の物語 ⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡ 風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格 雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン

ナイトプールで熱い夜

狭山雪菜
恋愛
萌香は、27歳のバリバリのキャリアウーマン。大学からの親友美波に誘われて、未成年者不可のナイトプールへと行くと、親友がナンパされていた。ナンパ男と居たもう1人の無口な男は、何故か私の側から離れなくて…? この作品は、「小説家になろう」にも掲載しております。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」 母に紹介され、なにかの間違いだと思った。 だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。 それだけでもかなりな不安案件なのに。 私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。 「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」 なーんて義父になる人が言い出して。 結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。 前途多難な同居生活。 相変わらず専務はなに考えているかわからない。 ……かと思えば。 「兄妹ならするだろ、これくらい」 当たり前のように落とされる、額へのキス。 いったい、どうなってんのー!? 三ツ森涼夏  24歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務 背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。 小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。 たまにその頑張りが空回りすることも? 恋愛、苦手というより、嫌い。 淋しい、をちゃんと言えずにきた人。 × 八雲仁 30歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』専務 背が高く、眼鏡のイケメン。 ただし、いつも無表情。 集中すると周りが見えなくなる。 そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。 小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。 ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!? ***** 千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』 ***** 表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101

処理中です...