突然両親からお見合いして結婚しろと言われた令嬢は全力で拒否して、学園でイケメンに囲まれる青春生活を送る成功者に

第2話

「エラ！確かに貴族は学園に通うことが普通ではありますが、学園を卒業してからどうするつもりですか？」
「そうですね…学園で勉強して手に職を付けて働きます」
「エラは頭が悪いから大した仕事はできませんよ」
「一生懸命勉学に励むことをお約束します。それにこの年齢で結婚なんてしたくありません！」

エラ令嬢はまともなことを言いますがフレイヤ夫人はエラ令嬢のことは頭がからっぽで賢くないと思っているので学園に通っても意味がないと頭ごなしに言い放つ。

ここで頷けばお見合いしてあの格好悪いルイス伯爵と結婚させられてしまうのでエラ令嬢は持てる力を出し尽くして断固として結婚を受け入れない厳しい態度で立ち向かう。

実際のところエラ令嬢の家はそれほど貧乏ではなく父ヘンリーは田舎領主だが子爵家として平均的な収入はある。それならなぜ貧乏なのか？それには思わずドン引きするほどの理由があった。

母親のフレイヤ夫人と長女のイヴリン令嬢と次女のマチルダ令嬢の3人のせいで家計が火の車になり一生かかっても返しきれないほどの借金地獄で苦しみ貧困生活を日々強いられているのです。

その3人は普段は王都で暮らしていて父にお金を送ってもらい豪勢な生活をしている。逆にヘンリー当主と三女のシエナ令嬢と四女のエラ令嬢は田舎で質素に暮らしていた。

母親と長女と次女の住んでいる家には当然ながらメイドや使用人など多数いますが、田舎に住んでいる父と三女と四女の家は無駄に大きいだけのぼろ屋でメイドもいない。

それどころか食事の用意も全て自分達で行っています。毎日のように畑で足腰が立たなくなるまで働き疲労して寝る時だけが唯一の落ち着ける幸せな瞬間という貴族の令嬢に似つかわしくない農民のような生活です。