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第2話

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「グレース!こっちに来て一緒に話そう。寂しいよ」

ハリーがこちらに気がついて話かけてきた。常日頃は男らしい感じなのに甘えた感じだ。姉とのことがあるからなんだろうか?

「ハリー一人?」
「うん」
「さっき起きてからメイドに聞いたけどおじさんもおばさんも慌ただしく出かけて行ったらしい。シャーロットとの婚約のことを僕の両親と話し会いに」
「そう」

どうやらグレースの両親はハリーの両親と話し合いに行ったみたい。結局のところ昨日姉は従者が探したけど居場所が分からず戻ってこなかった。二人は別れることになるのかな?

「別にいいけど…ハリーちゃんと服着てよ」
「暑いからいいだろ」

ハリーは上半身は何も着ていなかった。体が細いから服を着ていた時には分からなかったけど肩幅もあり頑丈な体つきに胸がときめく。

「ん?なんだグレース。じろじろ見て…もしかしてグレース僕のたくましい体を見て興奮したのか?」
「な、なに言ってるの?からかわないで!」
「あははっ、そう言えば小さい頃は結婚したいっていつも言ってたよな?シャーロットと付き合ってからも泣きながら別れて私と恋人になってと言ってたっけ?よく見るとグレースも可愛くて魅力的な女性になったな」
「……」
「なあグレースまだ僕のこと好きなのか?」
「えっ!?」
「だからまだ僕のこと好きかって聞いてるんだ」
「今も好きだよ。ハリーは私の初恋の人で小さい頃からずっと好きだった。シャーロットお姉様と付き合ってもその気持ちは変わらなかったよ…」
「んむっ!?」

グレースが思いを告げた直後にハリーが突然キスしてきた。彼の驚くほど柔らかな唇の感触に心臓は跳ねまくった。魂に刻まれた遠い憧れのような彼に戸惑いながらも心が躍る。

「ハ、ハリー!?」
「キスは初めてじゃないだろ?」
「初めてだよ」
「彼氏とかはいないのか?グレース可愛いから男がほっとかないだろ?」
「告白されたことは何回かあったけどハリーのことが忘れられなかったから」
「そうか、そんなに思いを寄せてくれてありがとう。グレースの気持ちすごく嬉しいよ」

彼の言葉を聞いてグレースは気持ちが抑えられなくなり感情に突き動かされ抱きついて姉の婚約者とそのまま関係をもってしまった。
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