12 / 20
第12話 化粧もできない生活に心が壊れる
しおりを挟む
アンジェリカはエースに怖い顔できつい言葉を投げかけられ心の芯が凍っていた。普通だったら全然怒鳴ったりはしなくて、思いやり優しく接して甘えさせてくれるのに別人のように人が変わってしまった。
「全部エリザベートが悪い」
愚痴をこぼすような感じで小声でつい言ってしまう。エリザベートがエースの身体を健康に保つ薬を送ってくれないのが全ての原因。
エリザベートが薬を届けてくれていたら、愛する彼に心臓にぐさりと刺さる言葉を言われなかった。不機嫌な態度を取られる事もなくて仲良く暮らしていけた。アンジェリカは身を切るほどの切なさを感じた。
今日は一緒にお腹の子供の名前を考えようと思っていた。二人の子供なんだから納得できる名前にしたかった。でもエリザベートのせいで険悪な関係となって、彼と笑顔で話し合いの雰囲気はなくなる。
エースは一人になりたいと言って外へ飛び出した。基本的に頭が悪く理解する能力が乏しい男ですが、涙を流しているアンジェリカを見ると傷つけてしまったことに気がついた。心苦しく思って頭を冷やすために散歩しようと外に出て行く。
「私だって色々我慢してるのに……」
家の中にはアンジェリカだけが残る。飾り気のない部屋を見回すと藁が敷いてあって上に一枚の大きな布がかぶせられている。
二人はシンプルな木造の小屋に住む。生まれてはじめて藁のベッドを見た時は、一生忘れられない衝撃を受けたが今では慣れて寝心地が良いと感じられる。
と言ってもエースは薬が届いてない事と、村人たちの無責任な噂話が気になり寝不足で頭が痛い。かなりの鬱状態で心が弱っていた。
反対にアンジェリカのほうは毎日ぐっすり寝れて、心に明るさがあり晴れやかな顔をしていた。
彼女は村人たちが自分の事を何か言っているのは分かっていますが、彼らの噂話はあまり気にしていない様子だった。世間の風評が耳に入ってきてもそんなことは問題じゃないという意識を持っている。
「最新のネックレスとブランドバッグが欲しい!」
アンジェリカが村に住み始めて心の底から困っている事は、化粧もお洒落もまったく出来ないこと。彼女は浪費家のブランド好きで美しくて希少価値の高い宝石が大好きだった。
資産の多い伯爵家の令嬢なのと溺愛する両親のおかげで、どれも高級品な最先端のファッションに流行の物を買い漁って、身に付けたり貴重なブランド製品をコレクションしていた。
まことに残念なことですがアンジェリカには友人がいないので、誰かに自慢したくてもできなくてうずうずとして無性に暴れたかった時もある。
今は化粧っけのない顔で髪の毛がパサパサな状態が苦痛以外のなにものでもなく、彼女からしたら身なりに気を遣わないので女性を捨てているという気持ちで辛かったのだ。
「――この僕が着てる服がいくらすると思ってるんだ!お前たちが一生かかっても買えないものだぞ!!」
その頃、エースは男たちに絡まれて本気で怒って叫んでいた。
「全部エリザベートが悪い」
愚痴をこぼすような感じで小声でつい言ってしまう。エリザベートがエースの身体を健康に保つ薬を送ってくれないのが全ての原因。
エリザベートが薬を届けてくれていたら、愛する彼に心臓にぐさりと刺さる言葉を言われなかった。不機嫌な態度を取られる事もなくて仲良く暮らしていけた。アンジェリカは身を切るほどの切なさを感じた。
今日は一緒にお腹の子供の名前を考えようと思っていた。二人の子供なんだから納得できる名前にしたかった。でもエリザベートのせいで険悪な関係となって、彼と笑顔で話し合いの雰囲気はなくなる。
エースは一人になりたいと言って外へ飛び出した。基本的に頭が悪く理解する能力が乏しい男ですが、涙を流しているアンジェリカを見ると傷つけてしまったことに気がついた。心苦しく思って頭を冷やすために散歩しようと外に出て行く。
「私だって色々我慢してるのに……」
家の中にはアンジェリカだけが残る。飾り気のない部屋を見回すと藁が敷いてあって上に一枚の大きな布がかぶせられている。
二人はシンプルな木造の小屋に住む。生まれてはじめて藁のベッドを見た時は、一生忘れられない衝撃を受けたが今では慣れて寝心地が良いと感じられる。
と言ってもエースは薬が届いてない事と、村人たちの無責任な噂話が気になり寝不足で頭が痛い。かなりの鬱状態で心が弱っていた。
反対にアンジェリカのほうは毎日ぐっすり寝れて、心に明るさがあり晴れやかな顔をしていた。
彼女は村人たちが自分の事を何か言っているのは分かっていますが、彼らの噂話はあまり気にしていない様子だった。世間の風評が耳に入ってきてもそんなことは問題じゃないという意識を持っている。
「最新のネックレスとブランドバッグが欲しい!」
アンジェリカが村に住み始めて心の底から困っている事は、化粧もお洒落もまったく出来ないこと。彼女は浪費家のブランド好きで美しくて希少価値の高い宝石が大好きだった。
資産の多い伯爵家の令嬢なのと溺愛する両親のおかげで、どれも高級品な最先端のファッションに流行の物を買い漁って、身に付けたり貴重なブランド製品をコレクションしていた。
まことに残念なことですがアンジェリカには友人がいないので、誰かに自慢したくてもできなくてうずうずとして無性に暴れたかった時もある。
今は化粧っけのない顔で髪の毛がパサパサな状態が苦痛以外のなにものでもなく、彼女からしたら身なりに気を遣わないので女性を捨てているという気持ちで辛かったのだ。
「――この僕が着てる服がいくらすると思ってるんだ!お前たちが一生かかっても買えないものだぞ!!」
その頃、エースは男たちに絡まれて本気で怒って叫んでいた。
184
あなたにおすすめの小説
婚約破棄?いいですよ。ですが、次期王を決めるのは私ですので
水中 沈
恋愛
「コメット、今ここで君との婚約を破棄する!!」
建国記念パーティーの最中、私の婚約者であり、第一王子のエドワードは人目も気にせずに大声でそう言った。
彼の腕には伯爵令嬢、モニカがべったりとくっついている。
婚約破棄の理由を問うと、モニカを苛めた悪女と結婚する気は無い。俺は真実の愛を見つけたのだ!とのたまった。
「婚約破棄ですか。別に構いませんよ」
私はあっさりと婚約破棄を了承し、書類にサインをする。
(でもいいのかしら?私と婚約破棄をするってことはそういう事なんだけれど。
まあ、本人は真実の愛とやらを見つけたみたいだし…引き留める理由も無いわ)
婚約破棄から数日後。
第二王子との結婚が決まった私の元にエドワードが鬼の形相でやって来る。
「この悪女め何をした!父上が弟を次期王にすると言い出すなんて!!
お前が父上に良からぬことを吹き込んだだろう!!」
唾をまき散らし叫ぶ彼に冷めた声で言葉を返す。
「まさか。
エドワード様、ご存じないのですか?次期王を決めるのは私ですよ」
王座がいらない程焦がれる、真実の愛を見つけたんでしょう?どうぞお幸せに。
真実の愛(笑)の為に全てを失った馬鹿王子にざまぁする話です。
【完結】義妹と婚約者どちらを取るのですか?
里音
恋愛
私はどこにでもいる中堅の伯爵令嬢アリシア・モンマルタン。どこにでもあるような隣の領地の同じく伯爵家、といってもうちよりも少し格が上のトリスタン・ドクトールと幼い頃に婚約していた。
ドクトール伯爵は2年前に奥様を亡くし、連れ子と共に後妻がいる。
その連れ子はトリスタンの1つ下になるアマンダ。
トリスタンはなかなかの美貌でアマンダはトリスタンに執着している。そしてそれを隠そうともしない。
学園に入り1年は何も問題がなかったが、今年アマンダが学園に入学してきて事態は一変した。
【完結】あなただけがスペアではなくなったから~ある王太子の婚約破棄騒動の顛末~
春風由実
恋愛
「兄上がやらかした──」
その第二王子殿下のお言葉を聞いて、私はもう彼とは過ごせないことを悟りました。
これまで私たちは共にスペアとして学び、そして共にあり続ける未来を描いてきましたけれど。
それは今日で終わり。
彼だけがスペアではなくなってしまったから。
※短編です。完結まで作成済み。
※実験的に一話を短くまとめサクサクと気楽に読めるようにしてみました。逆に読みにくかったら申し訳ない。
※おまけの別視点話は普通の長さです。
某国王家の結婚事情
小夏 礼
恋愛
ある国の王家三代の結婚にまつわるお話。
侯爵令嬢のエヴァリーナは幼い頃に王太子の婚約者に決まった。
王太子との仲は悪くなく、何も問題ないと思っていた。
しかし、ある日王太子から信じられない言葉を聞くことになる……。
婚約破棄、ありがとうございます
奈井
恋愛
小さい頃に婚約して10年がたち私たちはお互い16歳。来年、結婚する為の準備が着々と進む中、婚約破棄を言い渡されました。でも、私は安堵しております。嘘を突き通すのは辛いから。傷物になってしまったので、誰も寄って来ない事をこれ幸いに一生1人で、幼い恋心と一緒に過ごしてまいります。
婚約破棄はまだですか?─豊穣をもたらす伝説の公爵令嬢に転生したけど、王太子がなかなか婚約破棄してこない
nanahi
恋愛
火事のあと、私は王太子の婚約者:シンシア・ウォーレンに転生した。王国に豊穣をもたらすという伝説の黒髪黒眼の公爵令嬢だ。王太子は婚約者の私がいながら、男爵令嬢ケリーを愛していた。「王太子から婚約破棄されるパターンね」…私はつらい前世から解放された喜びから、破棄を進んで受け入れようと自由に振る舞っていた。ところが王太子はなかなか破棄を告げてこなくて…?
幸せな人生を送りたいなんて贅沢は言いませんわ。ただゆっくりお昼寝くらいは自由にしたいわね
りりん
恋愛
皇帝陛下に婚約破棄された侯爵令嬢ユーリアは、その後形ばかりの側妃として召し上げられた。公務の出来ない皇妃の代わりに公務を行うだけの為に。
皇帝に愛される事もなく、話す事すらなく、寝る時間も削ってただ公務だけを熟す日々。
そしてユーリアは、たった一人執務室の中で儚くなった。
もし生まれ変われるなら、お昼寝くらいは自由に出来るものに生まれ変わりたい。そう願いながら
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる