婚約者を親友に寝取られた王太子殿下〜洗脳された婚約者は浮気相手の子供を妊娠したので一緒に育てようと言ってきたので捨てました

佐藤 美奈

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第7話

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オリバー殿下はとっくにアイラのことを嫌いになって、もはや愛想が尽きていた。

「アイラだって僕に同じ事をしてたんだよ?」
「王太子殿下は私の嫌がる事をしているだけです!」
「アイラは自分がされたら怒るんだね?」
「私は仕返しなんて大人げないと言っているのです!」
「話をはぐらかそうとするな」
「王太子殿下は私を苦しめるのがお好きなようですね?」
「アイラが他の異性と遊ぶのはよくて僕はダメなのか?」
「うるさい!」

もうアイラは自分に都合のいいことしか言わず、屁理屈を並べて話が通じません。オリバー殿下が正論を言っても話を変えて叫んで全く話が伝わらなかった。

「もういいです!」
「どこに行くんだ?」
「私はジョージのところに行きます!」
「それで抱かれるのか?」
「そのようなことはございません!」
「アイラの言葉は信用できない」
「私は王太子殿下に傷つけられた心の傷をジョージに話を聞いてもらい癒してもらうだけです!」
「僕はもう我慢の限界だ! 自己中心的な性格のアイラみたいな不誠実な子とは結婚は到底できない!」

ここで初めてアイラがひどく動揺する。

「王太子殿下の気を引きたかっただけなのです」

アイラは頭の回転もよく要領がいいからすぐに舌が回る。部屋を出て行こうとするが振り向いて涙を流して許しを願う。

そんなことを言われてもオリバー殿下は気持ちが変化していてアイラに愛情はない。

「恋人を悩ませるような相手と人生を共有するのは不可能だ」
「もうジョージには会いません」
「本心でないことを言うな!」
「嘘ではありません!」
「じゃあアイラは次にジョージに会ったら死ねるか?」
「……」
「黙るということは僕に隠れて会うつもりなんだろう?」
「そんなことは…」
「もう言い訳をしないでくれ。正直に答えてほしい」
「ジョージには二度と会いません!」
「アイラはジョージと体の関係をもっているね?」
「それだけは神様に誓ってありません!」

彼女は真剣な表情で主張しているが嘘だ。この数日で調査して結果は分かっている。
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