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10話
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「ロバート私たち別れましょう」
食事中は楽しそうに語り合っていたが、食事を終えるとニーナが改まった口調で言った。
「え!?ニーナ何を言っているんだ?」
ロバートは突然に愛の幕切れを告げられてうろたえ気味になった。小さい頃から積み重ねて愛情を深めてきたのに別れるなんて考えられない。ニーナへの想いも断ち切れないという気持ちで感情が混乱する。
「ちょっとロバート勘違いしないでね」
「何が?どういうこと?」
ニーナは慌てた様子で先ほどの言葉を言い直すように告げた。お互いに深い愛情で結ばれていると思っていたロバートは泣き出しそうな憂鬱な顔をしていたが、ニーナの言葉を聞いてさらにもっと頭の中に混乱が起きる。
「一旦別れて距離を置こうというだけよ?落ち着いたら連絡するから」
「なんでそんな事をするんだ?僕は片時もニーナと離れたくないのに」
ニーナは狡猾そうな笑みを唇の端に浮かべた。最初からロバートと別れるつもりは全くない。表向きには別れたということにして水面下でつながって、ほとぼりが冷めた頃に連絡を取り合えばいいと思った。ニーナは若いのに肝の据わった女性だった。
ロバートはニーナを溺愛しているので、少しの間でも別れるのは絶対にダメと語気強く言い返した。お互い好き同士な関係なのにどうして?という思いでした。ロバートはニーナを溺愛するあまり束縛するようなところもあった。
過去に仲の良い友人と縁を切れと言われたのをきっかけに喧嘩になって激しく意見をぶつけ合ったこともありました。男性とは話すことも軽い挨拶さえも絶対に許さないと主張していた。
ニーナが男性と話すだけで常識を逸した嫉妬するくせに、ロバートは女性と自由に明るく楽しそうに会話を交わしているのを見ると、ロバートの自分勝手な言い分に嫌気がさしてきた。でもこんなに愛してくれる人はロバート以外にいないと思うようになりニーナは束縛を受け入れた。二人は気づいていないけどお互いに依存し合っている。
「ロバートわからないの?このままじゃ一緒に追放されてしまうわ」
「大丈夫だから心配するな。追放されても僕は国王の息子なんだよ?お父様が月々多額の金を送るようにしてくれるさ」
もうすぐ追放される二人は崖っぷちに立たされている。ただし、打つ手がないというわけではない。ニーナは冴えた頭脳を持っているので思考を巡らせて助かる方法を考えていた。その時、いいアイデアが閃いた。別れるふりをして最悪の状況をやり過ごすほかには手がないと判断した。
それなのにロバートは能天気で幼稚な意見を言い出した。ロバートには自分たちが絶体絶命の窮地に追いこまれていることが全然分かってない。ニーナはロバートのあまりにも頭のネジが抜けた楽天的な考えにかえって別の意味で不安になった。
食事中は楽しそうに語り合っていたが、食事を終えるとニーナが改まった口調で言った。
「え!?ニーナ何を言っているんだ?」
ロバートは突然に愛の幕切れを告げられてうろたえ気味になった。小さい頃から積み重ねて愛情を深めてきたのに別れるなんて考えられない。ニーナへの想いも断ち切れないという気持ちで感情が混乱する。
「ちょっとロバート勘違いしないでね」
「何が?どういうこと?」
ニーナは慌てた様子で先ほどの言葉を言い直すように告げた。お互いに深い愛情で結ばれていると思っていたロバートは泣き出しそうな憂鬱な顔をしていたが、ニーナの言葉を聞いてさらにもっと頭の中に混乱が起きる。
「一旦別れて距離を置こうというだけよ?落ち着いたら連絡するから」
「なんでそんな事をするんだ?僕は片時もニーナと離れたくないのに」
ニーナは狡猾そうな笑みを唇の端に浮かべた。最初からロバートと別れるつもりは全くない。表向きには別れたということにして水面下でつながって、ほとぼりが冷めた頃に連絡を取り合えばいいと思った。ニーナは若いのに肝の据わった女性だった。
ロバートはニーナを溺愛しているので、少しの間でも別れるのは絶対にダメと語気強く言い返した。お互い好き同士な関係なのにどうして?という思いでした。ロバートはニーナを溺愛するあまり束縛するようなところもあった。
過去に仲の良い友人と縁を切れと言われたのをきっかけに喧嘩になって激しく意見をぶつけ合ったこともありました。男性とは話すことも軽い挨拶さえも絶対に許さないと主張していた。
ニーナが男性と話すだけで常識を逸した嫉妬するくせに、ロバートは女性と自由に明るく楽しそうに会話を交わしているのを見ると、ロバートの自分勝手な言い分に嫌気がさしてきた。でもこんなに愛してくれる人はロバート以外にいないと思うようになりニーナは束縛を受け入れた。二人は気づいていないけどお互いに依存し合っている。
「ロバートわからないの?このままじゃ一緒に追放されてしまうわ」
「大丈夫だから心配するな。追放されても僕は国王の息子なんだよ?お父様が月々多額の金を送るようにしてくれるさ」
もうすぐ追放される二人は崖っぷちに立たされている。ただし、打つ手がないというわけではない。ニーナは冴えた頭脳を持っているので思考を巡らせて助かる方法を考えていた。その時、いいアイデアが閃いた。別れるふりをして最悪の状況をやり過ごすほかには手がないと判断した。
それなのにロバートは能天気で幼稚な意見を言い出した。ロバートには自分たちが絶体絶命の窮地に追いこまれていることが全然分かってない。ニーナはロバートのあまりにも頭のネジが抜けた楽天的な考えにかえって別の意味で不安になった。
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