3 / 17
第3話
しおりを挟む
しばらく部屋の中に沈黙の時間が流れた。
どう切りだそうかと少し考え込んでいたエマが話しを切り出す。
「殿下話を続けてください」
「お姉様!?」
「ルイーズは口をつぐんでいてちょうだい」
「それは何故ですか?」
「あなたがうるさいからよ。それとクララもね」
「この男はいい加減なことを言ってお姉様を騙そうとしているのです!」
「ルイーズの言う通りですエマ様!」
クララは聖女ルイーズの補助者でお手伝いをしているみたいだけど、なんでこの件に関係のないクララがいるのか?
姉のエマはそれも何となく納得できた。クララはルイーズを擁護しに助けにきたんだなと。
アレクサンド殿下を非難して怒り狂う悪霊のような二人。だが文句を垂れて暴言を吐いていては話が一向に進まない。
「二人はとにかく黙っていなさい!次に耳障りな声で吠えたら私が許しません!」
エマは警戒するような険しい瞳をサルのようにうるさく騒ぐ二人に向けて全員が驚くほど声高に怒鳴りつけた。
「殿下は先ほど私に関係があるとおっしゃいましたが?」
「その通りだ」
「殿下それはどういう理由ですか?」
エマは疑問が頭から離れなかった。どんないきさつから自分に関係があると言うのか?
「ルイーズのお見舞いに行った時だ」
この前まで妹は病院で入院していた。日ごと聖女の職務の忙しさでくらくらとめまいに襲われて体調不良を起こし一時倒れたが今は完全に回復している。
そこでアレクサンド殿下はお見舞いに行ったと話す。婚約者が倒れたと聞けば心配して当然ながらお見舞いに向かう。
「驚かそうと思い内緒で行ったんだ。ゆっくり音を立てずに病室に入ったらルイーズは男と抱き合っていた」
「はぁ?」
「腕を首にまわし熱いキスもしていた」
「えぇ?」
エマは口が半開きになり固まって頭に一撃食らったような気がするほどの衝撃を受け、思わずこの場にそぐわない声を発してしまう。
どう切りだそうかと少し考え込んでいたエマが話しを切り出す。
「殿下話を続けてください」
「お姉様!?」
「ルイーズは口をつぐんでいてちょうだい」
「それは何故ですか?」
「あなたがうるさいからよ。それとクララもね」
「この男はいい加減なことを言ってお姉様を騙そうとしているのです!」
「ルイーズの言う通りですエマ様!」
クララは聖女ルイーズの補助者でお手伝いをしているみたいだけど、なんでこの件に関係のないクララがいるのか?
姉のエマはそれも何となく納得できた。クララはルイーズを擁護しに助けにきたんだなと。
アレクサンド殿下を非難して怒り狂う悪霊のような二人。だが文句を垂れて暴言を吐いていては話が一向に進まない。
「二人はとにかく黙っていなさい!次に耳障りな声で吠えたら私が許しません!」
エマは警戒するような険しい瞳をサルのようにうるさく騒ぐ二人に向けて全員が驚くほど声高に怒鳴りつけた。
「殿下は先ほど私に関係があるとおっしゃいましたが?」
「その通りだ」
「殿下それはどういう理由ですか?」
エマは疑問が頭から離れなかった。どんないきさつから自分に関係があると言うのか?
「ルイーズのお見舞いに行った時だ」
この前まで妹は病院で入院していた。日ごと聖女の職務の忙しさでくらくらとめまいに襲われて体調不良を起こし一時倒れたが今は完全に回復している。
そこでアレクサンド殿下はお見舞いに行ったと話す。婚約者が倒れたと聞けば心配して当然ながらお見舞いに向かう。
「驚かそうと思い内緒で行ったんだ。ゆっくり音を立てずに病室に入ったらルイーズは男と抱き合っていた」
「はぁ?」
「腕を首にまわし熱いキスもしていた」
「えぇ?」
エマは口が半開きになり固まって頭に一撃食らったような気がするほどの衝撃を受け、思わずこの場にそぐわない声を発してしまう。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
960
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる