誕生日パーティーで婚約破棄を発表された「幼馴染が妊娠したから結婚する！」王子が体を壊して地獄の苦しみを経験する。

第18話

「……アリーナは病気以外も治せるのですね？」
「そうよ！彼女はすごいのよ！！」

レオナルドは今にも消えそうな弱々しい声で、母に確認するように聞いた。息子とは逆に、元気いっぱいの笑顔で弾はずんだ調子の声で母は返してきた。

「お母様はアリーナに……どんな願いをしたのですか……？」
「一番良い状態の肌を保っていただいております」

体と痛みと疲労で横になっているレオナルドは、寂しい顔でつぶやくような声で言った。いつも滑なめらかで色白の美しい肌をそのまま維持される。それが王妃がアリーナに頼んだことです。彼女の能力は無限で限度がなかった。

「彼女は……すごいですね……」
「そうでしょ！彼女は神よ！！」

アリーナの神の能力は凄すぎるのに底が全く見えない。彼は彼女の貴重で素晴らしい能力を改めて理解して、自分には手の打ちようがないと素直に負けを認めた。

王妃は彼女のことを信仰しんこうに値するほど褒ほめ称たたえる。次の瞬間、感動して胸が熱くなったほど感情を動かされて涙が出ました。母は神のお恵みのありがたさを再認識いたしておりました。

「……」
「お母様……？」
「……ですから、私はアリーナ様を裏切れないの！」

顔は涙に濡ぬれて身を震ふるわせて、声を出さずに静かに泣き続けている母に、レナナルドは複雑な心境で声をかけた。ハンカチを取り出して涙を拭ぬぐっていた母はゆっくり顔を上げると、彼女との約束を破ることはできません！と力強く答えた。

「もし、アリーナとの契約を破ったら……どうなるのですか？」
「肌がしなびて顔中が皺しわだらけの醜みにくい顔になってしまうわ」
「それは大変ですね……」
「レオナルドも私の顔が美しくて自慢の母だと、友人の子たちとたくさん褒ほめて喜んでくれたわよね？」
「……はい……」

母は老いた顔に戻りたくないと本心からそう思っている。とても綺麗で若い母は誇れて、友人たちに得意顔で語っていたことを思い出すと、レオナルドは困ったような目で母を見つめていた。すると優雅ゆうがに微笑み返されて言うのです。

母が綺麗で嬉しいよね？だから彼女を裏切ることは無理な注文よ？と再度の確認作業を行うように、母はそれとなく注意したのである。レオナルドの虚うつろな目が自分の人生は絶対に助からないと言っているようで、彼は限りなく頼りない声で返事をした。


「――息子の命よりも……お母様はご自分の美しさが大事なのですか？」

しばらく無言で何か考えた後、レオナルドは母が自分の命と美しさのどちらが大事なのか問う。

「当たり前でしょ！」
「……お母様……」
「この問題はアリーナ様の神の能力で体を回復してもらった人の……絶対に忘れてはならない決め事なの。その約束を反故ほごにしたあなたの自業自得じごうじとくです！それを私に美を捨てて肩代わりさせるつもりですかっ！！」

母は息子の命よりも自分の美のほうがずっと大切でした。彼女との約束を守るのは最低限の常識だと言い、彼はぐうの音もでないまでに責められて厳しい叱責しっせきをくらってしまった。

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新作「王子に婚約破棄されて国を追放「魔法が使えない女は必要ない！」彼女の隠された能力と本来の姿がわかり誰もが泣き叫ぶ。」を投稿しました。よろしくお願いします。