推理は日常の中で

終点ーシュウテンー

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#4 叶 涼子(かない りょうこ)

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叶 涼子。

彼女は成績優秀でスポーツ万能、なおかつその整った顔立ちと誰にでも優しさを向けることが出来る性格から新山高校の聖母マリアと言われている。

しかし、本人はそれを当たり前のことだと思っているので、変に気取らず常に低姿勢であるため本当に聖母マリアの生まれ変わりなんじゃないかと噂されるほどである。

勉学の方は全国統一模試で1位をとったこともある実力者であり、スポーツ面では、陸上のハードル競技で全国大会に毎回出場するほどの実力を兼ね備えている。

コンコンッ

「噂をすればってやつだね。どうぞ~開いてるよ~」

のほほんと芽依が返事をする。

すると、女の私であっても見惚れてしましそうな見目麗しい女性が入ってきたではありませんか。

「失礼します・・・。」

叶さんは緊張した様子で、恐る恐る扉を開けて入ってくる。

こんなにかわいいのは反則でしょう!!

かわいいていうよりは綺麗って言葉の方が合ってるような気がする。

「はい、それじゃ部長、初対面なんだから自己紹介行ってみようか~」

芽依がニヤニヤしながらそんなことを言ってくる。

でも自己紹介はしなくては始まらない。

「は、初めまして!2年B組出席番号5番如月碧です!好きなものは唐揚げです!!この探偵部の部長やってます!」

めちゃくちゃ噛みそうになってしまった・・・。
好きなものとか言う必要なかったじゃん!恥ずかしすぎる!

「ふふふっ」

叶さんが抑えきれず笑った。

「こちらこそ初めまして。2年A組出席番号9番叶 涼子です。好きなものはあんみつかな?よろしくね~。碧ちゃんって呼んでも良いかしら?私のことは涼子って呼んで。」

と言いながら微笑んだ。

あぁ噂は本当だったんだ・・・。

ここに聖母マリアがおられる・・・。拝んどこ。

「碧なんで拝んでるの?」

芽依に祝えて我に返った。

「はっ、気づいたら拝んでしまっていた・・・。」

「芽依ちゃんに聞いていたとおり、碧ちゃんって面白い子なのね。」

そう言って聖母が微笑む。

芽依め一体どんなことを話したんだ・・・。

「りょ、涼子は一体芽依からどんなことを聞いたの?」

「え?ちょっと頭のネジが緩んでる子?だったり、からかいがいのある子だったりいろいろ聞いたかな~。」

そう言って聖母は気まずそうな顔をする。

気まずそうなかをだってのになんて美しい顔してんだ・・・。うらやましい。

「なるほど。芽依後で詳しく聞かせてね?」

私は曇りのない笑顔で芽依にそう言った。

「は、はい・・・。」

後で芽依には詳しく聞くとして、そろそろ本題に入るか。

「それで涼子は一体どうしたの?」

そう聞くとうつむきながら話し始めた

「えっとね・・・。私をストーカーをしている人を突き止めて欲しいの。」
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