リュウのケイトウ

きでひら弓

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リュウのケイトウ レガシィ11 湯けむりパラダイス

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『がうぅ~けーとー。』

脱衣場へ通じる扉が
ガラッと勢い良く開いたかと思うと
物凄いスピードで迫り来る
紅い物体。

『常人の三倍の速度だとぅっ!。』

慧人が
かの有名なセリフにも似た
マヌケな思考を飛ばした刹那
その物体は3メートル程
かる~くジャンプして
大きな波紋を湯船へ。
その場に居た2人を巻き込み
大きく水しぶきを上げたのだっ!。

どっ  バッシャーーーーーン!!。

瞬間、温泉リゾートは
玄界灘と化した。

慧人は飛んで来たレヴィアを
抱き止めようと構えたが
勢いを殺しきれず
その後ろで支えようとした
ネイまでも巻き込み
スーパーパワーストライク!が
リャウンド ぱん に響く轟音の如く
決まってしまったのだ。

『レヴィア!!。』

『がうぅ~っ。おふろ
      レヴィアも一緒に入るぅ~がぅ。』

『ん?。』

慧人に満面の笑みでしがみつくレヴィア。
 
慧人はふとした事に気付く。

そんな慧人の思考を遮り
ネイはまずお小言をレヴィアへ。

『レヴィア、お風呂場を走っては
いけません。
お風呂場は時速2km以下と
決まっているのですよ。
お年寄りや自転車を巻き込む事故にでもなったら
どうするのですか。
以後、気を付けるようにっ!。
いいですね。』

お風呂場にお年寄りは居るだろうが
自転車は絶対にない。
ギャクだとは思いたいが
ネイの表情はあくまでも真剣だ。

『ネイお姉 ちゃん、ごめん なさい がぅ。
もう、お風呂場 走らない がぅ。』

『良い子ですね、レヴィア。』

『がううぅっ。』

ネイは素直なレヴィアの頭を優しく
撫でた。

(怒るところが違うだろう。)
しかし慧人はそんなネイの行動に
少し物申すところがあったのだ。

『レヴィア、
走るのは良くないが俺としては
ギリ許容範囲内だ。

それより、ここは男湯なんだ
レヴィアは本来 女湯の方に
入らなければならないんだ。

しかし、何故か水着を着用しているので
今回は大目にみよう。

いいか、ネイのように
すっ裸で男湯に入ってはダメだぞ。』

『けーと、ラジャー がぅっ!。』

『そうか。賢いなレヴィア。』

慧人はネイの裸を視界に入れないよう
レヴィアへ言い聞かせると
ぽんぽんと軽くレヴィアの頭を撫でてやった。

ネイは慧人の言葉に
間接的自分へのダメ出しを感じ取り
直ぐに言い訳ならぬ
反論を発するのだった。

『慧人様っ!。
少しこの場の情報を補足致します。
このお風呂、入り口こそ
男湯、女湯に別れておりますが
中の浴場は繋がっている
かのカップル憧れの
"混浴式"になっているのですっ!!。』

『なん………だとっ…。』

慧人の思考に戦慄が走った。
いや、気付くの遅いだろっ!!。

『だからネイは
裸を晒したままココに居たのか…。

俺が間違っていたと言うのか?!。』

慧人の顔面に黒の縦ラインの
ボーダートーンが浮かび上がる。
絶望の表情。がびーん。

『いえ、慧人様
今回はネイの狙いが含まれて
おりました。

よって慧人様は少しも間違って
おりません。』

ネイはセリフを言い終わると
舌でも出しそうな
あざとい笑顔で慧人の瞳を
覗き込むのだった。てへぺろ。

私の狙いではなく
ネイの狙いと語ったのには理由がある。

それは夏との出会いを演出する
為であった事。

そう、夏にしてみれば
少しハメられた事になるのだ。

しかし、慧人はそんな
フォローを入れられても
100%納得する筈もなかった。

『『マスターーーっ!。』』

そんな思考の収まらぬ慧人の背後
女湯側からレピ、ハピが
突進して来る。
慧人が振り返って視認するより早く
既にレヴィアの収まる位置
慧人の腰に2人も抱きつくのだった。

そして又しても思う。
ハピ、水着、着てない
裸やないかーい  と。

ニコニコと微笑む
レピ、ハピを視界に捉えながら
慧人はネイも含めた
フギュエイドへ一言物申す為
なるべくネイを視界に入れないよう
語り出した。

『なあ、
どうしてお前達フギュエイドは
裸になりたがる。

周りを見てみろ。
皆んなちゃんと水着を着用しているだろ。

羞恥心が少し欠除しているのか?。
ならばAIを修正する必要性が出て来るぞ。』

辺りを見ればいつの間にか
ティエナとミャウも
"水着を着けて"湯船に浸かっていた。

『違いますぅ…。
          慧人様の   バカ…。』

ネイが両手の人差し指を
付き合わせるポーズで
俯きながら一言もらす。

その隣から今度は力強い声で
ハッキリした反論が飛んで来た。

『違いますっ!。
僕ちゃんと"履いてますよっ"。』

其処には
ハーフパンツタイプの
水着を着けたレピの姿があった。

そこでふと気付いた
あ、俺 履いてないや。

棒立ちになる慧人の姿があった。
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