リュウのケイトウ

きでひら弓

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リュウのケイトウ レガシィ13 出撃スカーレット小隊

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『スニフ、お前達はそのまま待機。
村の守りが手薄になるのは仕方ないか…。』 

村の守りの要、
高出力機が出払った後の懸念が残る。
サレヒュトが腕組みして暫し唸る。
しかし慧人には考えがあった。

『サレフ、エバンスを残して行きます。』

『エバンスって
慧人の機体の背中のアレか?。』

サレヒュトは慧人の案に余り
良い顔をしなかった。

『小型ですが、かなりの戦力になります。』

『戦力ったってなぁ…。』

『まあ、見ていて下さい。
レピ、ハピ、
パージ トゥ メタモルフォーゼ。
ウェポン パック2哨戒待機モード。』

『『イエス マスター。』』

ネイ シーティス スプレマシーの
背部よりエバンス システム2機が分離し
ATE形態へ変形バトルスタイルを
人型へ移行する。
尚、武装パック2は
90mmガイナ キャノンx1
フェルミオン ブラスターx1
55mm ハンドガン アルティマx2
近接は77式 高周波 ブレードx1
と、なっている。

それを目の当たりにしたサレヒュトは
しばらく呆気に取られ微動だに出来なかった。

『なるほど。
これなら心配 要らねぇか。』

(慧人のやる事に驚くのも今更だが
ネイ リンクである程度 情報を知ってても
俺の鈍い脳じゃ知識の持ちぐされだな。)

『サレフ、
こちらは準備完了しました。』

サレヒュトの首筋、耳元の
超小型骨伝導スピーカーへ
ティエナよりミレイノ サフィニアの
出撃準備が整った事を知らせる
通信が入った。

ミレイノサフィニアへ
搭乗したサレヒュトは
慧人へ通信を開く。

『慧人、今回は指揮頼めるか?。
お前達の使う統率方を学んでおきたい。
ネイ リンクの知識だけじゃピンと来なくてよ。
それに俺は単独行動が必要になる場面も
出て来るかもしれないからな。』

『了解しましたサレフ。』

『それで隠し玉のもう一機は?。』

『敵性を発見次第ルームより解放
します。』

『なるほど了解だ。』

慧人が
ネイ シーティス スプレマシーの
コクピット内で出撃前の最終確認を
実行する。

(ネイ 武装パック。)

(イエス マスター αーjEXs+G 。)

スレイブ チャンバーは
5種の砲撃ウェポンへ換装可能。
γλー2 フェルミオン ブラスター
γλー1 ガイナ キャノン
φー2 晴天の霹靂 サンダー ボルト
φー1 爆縮 フェリア
φー0 共振 レイフィールズ イグナイス
これを腰部のウェポン マウントへ
左右一門づつ計2門装備。
+Gパッケージは両肩部ウェポンマウントの
77G式75mm機銃 ガイナ徹甲弾sマガジン仕様。
近接装備 
ソード イシュトバーン
ソード ディグネイド ジーニ。
尚、共通武装として
腕部ウェポン ベイへ
ロケットランチャー
フォックス テールワイヤー
袖口格納
プレシエント ダガー等となっている。

『慧人より全機。
今回、部隊呼称はスカーレット。
スカーレット1サレフ
ミレイノ サフィニア
スカーレット2夏
ネイ イザナミ イシス
スカーレット0 リーダー慧人
ネイ シーティス スプレマシー。』

『『了解。』』

『スカーレット小隊発進準備。』

(ネイ、ガレージ シャッター開放。)

(イエス マスター。)

格納庫の前方シャッターと
屋根側のスライドルーフが展開する。

甲冑(ATE)各機の
背部マニューバ スラスターへ
重力制御光素子がオレンジ色から
青色に収束して行く。

(ATE=Armored type exoskeleton
装甲型外骨格 )

『スカーレット小隊発進
リーダーに続け。』

『了解。』

ATEの脚部がふわっと地面から離れる。
その刹那、前方斜め上空へ
一気に飛翔して行く。

高度7000まで上昇しマッハを超える
スピードで飛行すると5分も経たずに
目的地が視認出来る10km圏内へと
到達する。

街は既に火と瓦礫の
さながら地獄の様相を呈していた。

壊滅状態に見える街には
数多くの竜がひしめき合い
未だ蹂躙を諦めない。

そんな中、
街の一番の高台の砦を死守する
数機のATEが確認出来た。

『スカーレット1サレフ。
前方高台に見える部隊を援護
合流して状況を確認。』

『スカーレット1了解だ。
砦は任せろ。』

『スカーレット2夏
ルームより発進。
リーダーと共に上空より敵性を無力化、
殲滅する。』

『スカーレット2了解。』

慧人と夏は
フェルミオン ブラスターにより
長距離射撃を開始。
敵性 竜を順次無力化
次第に戦場へと距離を詰めて行く。

サレヒュトは
フェルミオン ブラスターを放ち
敵性を無力化しつつ
高台の砦へ向かう。

『砦を守る部隊のリーダーへ
聞こえるか。
こちらはシュェリよりの援軍
サレヒュト。』

『聞こえるぞ。
リーダーのレイラだ。
合流してくれ状況を説明したい。』

『了解だ。』

まだ数多くの竜に蹂躙される燃える街を
目視しながらサレヒュトは
レイラの生き残り部隊の援護する為
合流を急ぐのであった。
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