リュウのケイトウ

きでひら弓

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リュウのケイトウ レガシィ17 ドンガメ ハガイドスの罠

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ニュオル バザート防衛壁内の
竜による蹂躙も収束へ向かっていた。

破壊工作の主犯格は
小型種である
ヒュドラとハイドラ。

体長3~8mのハイドラは
複数の触手、大きく長い尾を
鞭のように使い建造物等を破壊
特に太く硬度のある尾の一撃は
甲冑であっても致命的ダメージを負わせる
攻撃力を持つ。

体長5~6mのヒュドラは
九つの頭を持つ。
頭を振り回す打撃も強力だが
大きく開き強靭なアゴは
噛み砕く能力が高い。
人間が犠牲になる一番の敵は
コイツだと言えるだろう。

だがこの種の小型竜は
街防衛の主戦力である
従来型の甲冑の兵装
(実体弾式銃器、刀剣類)でも
十分に対処が可能な物だ。

しかし、これらの殲滅を
難しいものにしているのは
なんと言ってもその数の多さ。
それに加え長距離援護してくる
大型の生態エネルギー砲を
備えた竜なのだった。

特に巨体に似合わず
俊敏な動きと
戦闘センスで対処してくる
ゼルバヒュドラは
竜側の防衛の要として
厄介な存在であった。

今、その要のゼルバヒュドラを
失った竜群体は
補給路も断たれた事から
急激に殲滅へ向け数を減らして
いた。

そんな中、大型種でも愚鈍
その上、大した攻撃能力も
持っていないと思われる
ハガイドス2頭だけが
うろうろと瓦礫の中を
さまよっていたのだ。

外形から見て取れるに
監視、情報収集を専門にする種だと
考えられている。
強固な甲羅に覆われた本体は
箱亀に似ている。

一頭は何度か目撃例のある
体長8mのもの。
もう一頭はこれまでの目撃例で
恐らく最大級のものだと推測される
体長18m。

ハガイドスは戦場で何度か
目撃されてはいるが
竜群体全滅前には何時も姿を消しており
倒した例が無く
その生態、本当の役割が
解明されていないのだった。

ハガイドスは箱状の巨体より
二つの頭をもたげ、
頭の複数の複眼で辺りを伺っている。
特に飛行可能な新型甲冑に
興味があるようで
周りを飛行する様子を
頭を旋回させながら
視界に捉えてデータ収集でも
しているかの様子だった。

そんな行動不明な愚鈍なデカ亀に
慧人やレイラ、サレヒュトも
興味を持ち対処を考え始めた
ところだった。

『どうする?慧人。
コイツは俺は見た事がないぞ。
しかもさして攻撃する意思も
感じられん。』

サレヒュトが慧人へ
通信を繋ぐ。

『慧人殿、
私の軍の交戦資料にこの種の
目撃情報があります。
しかし、撃破、捕獲例はありません。
よって正確な生態、能力が
不明です。
恐らく監視と情報収集が
目的ではないかと推測されますが。』

レイラは現時点での
少ないハガイドスの情報を
慧人へ伝えた。

『夏、スカーレット2のマナ解析能力で
コイツの本当の目的を推測出来ないか?。』

慧人が夏へ
スキルにてハガイドスの能力を
計測可能か尋ねる。

『リーダー、
私のスキルとネイ イザナミ イシスの
複合センサー、増幅能力で
サーチしてみます。』

『頼む。
ネイ、あの甲羅の中を覗けないか?。』

『マスター、
あの外殻は全てのセンサーを妨害する
システムで護られいます。

よって間接的に内部の映像、情報は
収集が不可能です。

マスターのスキルでは
不可能なのですか?。』

『俺のリーディング能力をも
阻むアンチ スキル フィールドを
形成しているようで覗く事が
出来ない。
が、この事から
コイツが只の無能な箱でない事が
解った。

破壊しよう。
でなければ危険な気がする。

スカーレット1サレフ、
レイラ飛空隊、
ハガイドスを破壊しよう。』

『しかし、どうやって?。
エネルギー粒子砲も実体弾も
通らなかったぜ。』

サレヒュトが唸る。

『私も全ての兵装の
効果が有りませんでした。
ヤツの撤退を待った方が良いのでは?。』

レイラが一番現実的な意見を
提示する。

『ヤツはアンチ スキル フィールドを
実装しています。
よってスキル系武装を全て無効化。
加えて質量体攻撃をも通さない。

頭部攻撃も考えられたが
あれは単なるセンサーに過ぎず
有効打に成り得ない事が判明。

青天の霹靂 サンダー ボルトを
使ってみます。』

『おうっ!。
そんな隠し玉を持ってたのか。』

(俺はネイ リンクの
データ ベースを使いこなせてないな…。)

サレヒュトが感嘆したと思えば
考えにふける。

『サンダー ボルト?!。
お手並み拝見致します。』

レイラは言葉の意味も分からず
ただ見守るのみ。

(ネイ、スレイブ チャンバーへ
サンダー ボルト用意。)

(マスター!。
ハガイドスに新たな動き有り。

本体、箱状側面 開口します。

サンダー ボルト用意完了。)

(なにっ!。)

慧人、
ネイ シーティス スプレマシーが
スレイブ チャンバーを構え終わる前に
巨体の愚鈍さとは打って変わって
迅速にハガイドスの箱状側面が
まるで大型コンテナ車の
側面ゲートを開くように
開口したのだ。

『ヤツの中を見ろっ!。
なんだっ!あれはっっ!!。』

サレヒュトが叫ぶ。

『アレは、まるで………?!。』

レイラがうなる。

部隊がハガイドスの中身に
釘付けになっている時、
少しサイズの小さな個体の方も
箱状側面の開口を始めていたのだった。
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