リュウのケイトウ

きでひら弓

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リュウのケイトウ ミザリテ3動き始めた歯車

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要らん記憶まで付け足されて
自分が何者なのか…
普通なら恐らく悩むところなのだろう
が、オレはワクワクする 
これは停滞するオレの日常に一石を投じる
出来なのだ!。
そう非日常の始まりなのではないか。
しかし、こんな馬鹿げた内容の記憶?            あらましを
覚えていられるだろうか。
無理だな すぐ忘れるだろう
事、必要の無いと感じた記憶は特に覚えてはいられない。
まあ、そこは仕方がない。オレの持ち味だと思って老紳士には諦めていただこう。
皆もそうだろう?使わないもしくは必要性の低いと思った記憶から思い出せなくなるものなのだ。
『本題に入らせてもらってもよろしいかな。』
恐らくオレが惚けたツラで考え込んでいるのを見透かして老紳士が不意に言葉を発して
オレを無粋な現実へと引き戻しにかかる。
そうだまだ此処へ来た 、呼ばれた本来の理由と言うものが有ったのだ。
『伺いましょう。』
オレは不本意ながらも頷くのだった。
『此方〈こちら〉を彼に届けていただきたいのだが。』
◇    ◇
『姉さん《あねさん》次元方位E55、S10、D87から
例のブツの微信号をキャッチしていますぜ。』
不精びけの目立つ少し目付きが鋭い男が
貴賓〈きひん〉の溢れる、しかし気難しそうな美女に向かって探し物の痕跡を得た事を
告げる。
『このアンポンタン っ!姉さんと呼ぶなと
何回言わせれば分かるんだい。まったく。
お嬢様と呼びな!いいねっ!!。』
貴賓ある美女は脳天から発するような甲高い声で
不精びけの男に命令する。
『すいやせん姉さん、いや お嬢様つい
何時ものクセで。』
『このウスラトンカチのスカプラチンキ!!
あんたの頭は飾りなのかいっ!!                    まったくっ!
で?ベガリヌス裏は取れてるのかいっ?!。』
素っ頓狂な声でもう一人のお付きの痩せ型
しかし頭は多少キレそうな男へ声を掛けた。
『間違いありません!今度こそ本物!
秘宝エイフラテスの心の波動に                        相違無しですっ!
ヒーッヒッヒッ!!。』
ベガリヌスは公爵が蓄えるようなシャープな
鼻髭に指を掛け、摘みながらそう答えた。
『信号を見失うんじゃないよ
お前たち、すぐさま追跡に出発だよっ!。』
『ラジャーれーす。』
『テイテイホイホイ テイホイホー!!。』
『掛け声合わせろって言ってますことっ。』
『お前こそ打ち合わせと違うじゃねーか。』
2人の背後にお嬢様のマシンガンを乱射しそうな
視線が刺さっている事に気がついて
その光景の恐ろしさに振り向く事無く
仕切り直すのだった(汗)。
『では出発します!
アラホレサッサーー!!。』
◇        ◇
『これ?ですか。』
老紳士が例のオレが此処へ来る目的だった
配達品の封筒を開け、中から5センチ角
厚さ8ミリ程度の箱を取り出す。
その伝統の業物《わざもの》が
収まる風態《ふうてい》の桐箱を開封すると 
中には絹の中心に埋もれるよう
大切に納められた血潮の如き真紅の
輝きを放つ美しい石が現れた。
丁度アーモンド大のその石には
見る者を魅了し、あまつさえ
邪《よこしま》な心に捉われてしまいそうな
怪しげ、そして眩い《まばゆい》美しさが
見て取れるのだった。
『宝石の類いですか…
こういった物の配達料金は少し高く付きますよ構いませんか?。』
オレはセキュリティの面からも、コレの扱いには厳重さと丁寧さが必要だと感じ
サイズにしては少し配達料金の割増が必要だと依頼主の老紳士へ告げる。
『いえ、こちらは配達料金の方と言いますか
これから配達をお願いする物の代価の
更に割増料金分として差し上げる物です。』
なぬっ!。
コレを配達料金と別にくれるって事なのか!?。
マジか…
いや、待てよ 世の中そんなに美味い話が有る訳がない。今回の仕事は今までとは比べ物にならない難易度になると足りないオレの頭でも想像に易かった。
オレが訝しむ《いぶかしむ》背後で何かの装置が作動し機械音を奏で出す。
その音と共に例のスモークが足元へ這い寄ると脳裏にまたかっ!と言う戦慄とすぐに振り向き視覚で確認する必要性を強烈に感じ       秒で《一瞬で》リバースターンを決めた。
緻密な装置を表面全体にあしらった壁面が
某秘密基地バリに今、正に開こうとしている。
壁面に走る幾何学模様〈きかがくもよう〉のライン全体に一瞬閃光〈せんこう〉が走る。
そして大型隔壁が開く時のお馴染みのアノ音が轟く!!。
『グフォッッ キュィィーーーーンィィィーー
ヌフォォォォォーーーーーン 
ミュィィィィーーーーーーーン
ニュィィィィィーーーーーーーン
キィィィィィィィーーーーーーーン
カンプシューーーーーーーーーーー
カタコリココンッッッ!!!!。』
効果音の鳴り止みと共にオレはもう一度
素早くリバースターン、刹那ハリセンの響き!。
スパーーーーン!!!
『オレの耳元で科学的効果音すなっ!
物凄、リアルで器用に声で再現しくさりよってからに…全く。』
澄ました顔で僕じゃありません的表情の
老紳士の後頭部にハリセンをメガヒットさせ
超絶突っ込みを決めた瞬間だった。
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感想 5

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みんなの感想(5件)

ふゆみ
2024.05.28 ふゆみ

面白いです!
これからも書き続けてください😊
おバカさんな私には読めない漢字がありました‪𐤔𐤔‬

2024.05.28 きでひら弓

この作品を目にとめて頂きありがとうございます!この頃仕事の方が忙しくなかなか続きを描けなくて読んでいただいている方には本当に申し訳なく思っています。これからの展開についてもいろいろ模索しているところなのでどうぞ気長にお付き合いいただけたら幸いです。普段使いしない漢字を使ってしまってすみません。なるべく読み方を付けるように致しますのでよろしくお願いします。
雰囲気で適当に解釈していただいても構いませんので今後もめげずにまた感想なども
お待ちしております。

解除
みのりん
2017.06.08 みのりん

とりま読んでみた…
一言ではいい表せ無いような感覚?!
過去現在未来そして異次元の世界観が行き交う物語!展開が面白くて つぃ読んでしまう。色んな方々の登場に現実の世界と混じりあってるかのような…笑
今後も楽しみにしています

2017.06.11 きでひら弓

本作品をお読みいただきありがとうございます。
あまり縛りなどを作らず伸び伸びと展開して
行こうと考えています。
宜しければ今後も物語にお付き合いいただけたら幸いです。

解除
れがろ
2017.05.04 れがろ

ごめんなさい
どーーうしても気になったので…
読み始めは内容をチェックするのですが、''意志杖”は”礎”ではないですか?
意志杖の意味も良くわからないので、中身を読むのにとても躊躇います…
もし造語とか、意味が籠っているものだったらごめんなさい。
コメント削除して頂いてかまいません

2017.05.04 きでひら弓

まずは、作品に目を留めていただき、ありがとうございます。
ご指摘に対してですが、
誤変換より生まれた造語のような物です。通常の表現より
機動兵器の本質を表していたよに
感じ"これか"と思い使用したのですが、内容も知らないままだと
可笑しく感じる部分ですよね。
よって本来の変換に戻させて
いただきます。
もし、よろしければ本文の方も
ご覧いただければ幸いに思います。
今回のような言い回しは多々出て来るとは思いますが。
ありがとうございました。

解除

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