リュウのケイトウ

きでひら弓

文字の大きさ
14 / 188

14色付く日常7コクピット

しおりを挟む
カムイの話題に花を咲かせてるうちにシステムの準備が整ったシグナルが、経過モニター用ディスプレイに表示される。
『どうやら準備が完了した
様ですね。
自分はこれからシミュレーションに入りたいと思います。
それで教官いや先生に
提案なんですが、応用過程5から一緒にやりませんか?
その、どれ程 運動性が改善されているかのモニターもしていただきたいので。』
『もちろんだ。
私も参加させてもらう。
君が言い出さなければ私から
言おうと思っていた。
性能評価のテストパイロットは
私だったのだから、
この件に一番感心があるのは
私お置いて他には居まい。
それと、ハンガー等で二人の場合のみ
教官と呼んでも構わんよ。』
ミゥは少し茶目っ気を見せると砕けた様子で慧人に優しく微笑んだ。
『では自分は基本動作から始めていますのでその間にカムイ専用のパイロットスーツに着替えて置いて下さい。あのスーツは普通に
袖を通せばかなり時間と
慣れが必要だと思いますので。』
『君は着替えに行かんのか?』
『自分は"ルーム"の"クローゼット"に件(くだん)のスーツを登録済みですので。』
迩椰の固有スキル"ルーム"空間を操る特殊能力により、
製作された慧人用のルームを
慧人体内の龍真瑰に登録する事によって使用可能としている。
尚、この登録されたスキルは、
マナ、プラーナでも行使可能だが、補助ユニットであるθユニットを介する事で体力の消耗無しに高速かつ簡単に実行可能としている。
『確かに、普通に着替えようと思うとかなり慣れるまで苦労するからなあれは。
クローゼットに登録しておく前提で作った物だったのか。
いや納得だよ。』
『では後ほど。』
『ああ了解だ』
慧人はθuのルームのアイコンをクリックしてクローゼットを選択すると中から
パイロットスーツを選び、着装へドラッグした。すると一瞬で元の服が分解され、パイロットスーツに様変わりするのだった。
カムイ専用のシミュレーターは
当然の事だがカムイのコクピットと全く同じ作りの物である。
カムイにコクピットとして
そのままコンバートも
可能な作りだ。
球体状の外観にタラップを付けた作りになっていて球体の外側表面中央付近にパイロットのデータを読み取るセンサーが付いている。パイロットがセンサーに手を翳すと生体認証を読み取りハッチが開く仕組みだ。パイロットデータは複数人の登録が可能になっている。
ハッチが開くと足元にステップ、入り口脇には内側からグリップがせり出し乗降をアシストする。
グリップとステップ以外は全くの空洞状態で内側壁面はぼんやりアイボリーに光を放っている。
中のステップへ完全に乗り移り
グリップのボタンを押すとハッチが閉じ室内を、一瞬にしてゲル化膜(ゲル化膜逆浸透シル)が満たす。ゲルと表現されているが、実質的には密度の高い空気のような組成の物質で、王都のコントロールシステム室で開発された新素材だ。
このゲル化膜はカムイのシステムとパイロットを仲介する他パイロットのメディカルコンディションも全てアシストする。当然ショックアブソーバーの機能もあり、
振動は勿論のこと慣性や気圧も
コントロールする。(ブロック構造は5層構造で隔壁とゲル化膜のミルフィーユ状になっている。)
ゲル化膜が内装を満たすとパイロットの額、首、ウエスト、両腕、両足に光冠が巻き付く。その後、外の映像と各種情報が脳の視覚野に直接、画像として投影される。(このシステムにより視力の良し悪しは無関係になり、パイロットは視覚画像として10㎞先まで周囲の状況を確認出来るようなった。)

慧人は早速システムに
アクセスすると
基本動作過程を選択、僅か2分で終了させ応用過程4までは3分、
合計5分で終わらせると一旦
シミュレーターから出て
両腕を突き上げ伸びをして
一息つくと教官の到着をθuを弄りながら待つのだった。
(基本動作は起き上がり、腕、足、指先を動かす。歩く、軽くジャンプ、程度の動作。応用過程4までは走る、パンチ、キック等の体捌きが求められる。何れも合格点が取れない場合はやり直しになる。慧人の場合は全て満点クリアだ。)
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

弁えすぎた令嬢

ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
 元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。  彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。  彼女は思った。 (今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。  今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。  小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

処理中です...