リュウのケイトウ

きでひら弓

文字の大きさ
36 / 188

36合宿13迩椰激闘

しおりを挟む
三人の装備が決まったところで、
慧人より
『まずは、
的当てと行こうか。
ゲーム感覚で緊張も少ないし、
三人の調子を見るのにも
適していると思う。
的当て中はパイロット間の
交信は切っておくから、
気も散らさず出来るだろう。
俺との通信は可能だから
質問があれば声をかけて
くれて構わない。
では各自自分のタイミングで
初めてくれ。
今回は1~3まで行こう。』
三人は、
バーチャルコンソールの
実践機動演習の
的当てを選択すると
難度1~3を連続して
行える様設定し、
始めるのだった。
(的当てモードでは、
敵機からの反撃は行われない。
1~3の難度の場合、味方機の
出現は無く、撃ってペナルティに
なる物も存在しない。)

慧人は三人の動きをモニターする。
(三人共、
トキツヅルのシミュレーターで
経験済みの事だけ有って、
特に問題も無いな。
1~2のパターンでは、
物足りないくらいか。)

3分後パターン2へと進む。
(少し出現率が増したが
まだまだ余裕が有るな。
しかし危なげなく、
三人共大した物だ。
迩椰の反応速度は凄いな。
専用武装が完全にマッチ
してる様だ。
ティタも落ち着いている。
スコアも申し分ない。
夏は遠距離支援に、
やはり適正が高いな
パターン2程度の距離では
外す道理が無いか。)
3分経過しパターン2
が終了。
パターン3が始まる前に
少しインターバルが入る。
『三人共、
パターン3から急に
レベルが上がるぞ。
出現数と出現速度が
全然違うから、
気を引き締めて
頑張れよ。』
(さて、俺は今のうちに
着替えておくか。)
三人から、
『はい。』
と言う歯切れの良い
気合いの入った返事と共に
パターン3が始まった。
慧人は何かを悟るように、
三人に気付かれる事無く
一瞬でパイロットスーツに
着替えを済ませる。

パターン3が始まると、
ティタからは
『はっ!
          はっ!
                  はっ!。』
と的を打ち抜く掛け声が
慧人のヘッドセットへと響く。
(ティタ、
かなり本気モードだな。
何時もの小気味良い掛け声が
聞こえて来たか。
それだけ好調だと言う事だな。
トキツヅルよりスコアも
伸ばしている。
良い感じだ。)

夏からも、
掛け声が聞こえて来た。
『はい。  次。
        はい。   次。』
モード2より更に遠距離に
出現する的を射抜く。
夏の正確な射撃が伺える
落ち着きながらも、
ペース配分も考えられた
バランスの良い動き。
(夏、思考制御に
大分慣れて来たようだな。
良い流れだ。
やはり武道を嗜んでいると
精神面から見ても、
物事の消化が早いのだろう。)

そんな中、迩椰の動きに
目を見張る物を見つけた
慧人は声を掛ける。
『迩椰、
パターン3でも
余裕があるな。
生まれ変わったカムイは
どうだ?。』
『慧人、
この子、凄く良い子。
迩椰の言う事ちゃんと
聞いてくれる。
この子となら何でも出来そう
      です。』
『そうか。
だったらパターン4を
やってみないか?。
行けるならこちらで
切り替えるが
どうする。』
『はいっ!
     お願い       します。』
迩椰からきちんとした 、
何時もの馴れ合いとは違う
気迫のこもった答えが帰って来る。
それを聞いて、
慧人は的当てのモードを
迩椰のシミュレーターだけ
パターン4に進めた。

パターン3でも
かなりの敵出現数だったのだが
4に進めた事で
尋常じゃない数と早さで、
恐ろしい程の反応速度が
要求される。
遂には迩椰の覚醒モードと
言って良い動きに達すると
迩椰独特の掛け声?!が
慧人のヘッドセットに
響いて来た。
『うー
     うにゃっ!うにゃっ!
     うにゃにゃにゃにゃっ!
            うにゃっ!
    ふしゃーっ!ふかぁーっ!
うーうにゃにゃにゃにゃにゃにゃーっ!
      うにゃっ!……』
(迩椰が完全に
  本気だ。
物凄い機動をするな。
カムイの今の運動性能を
ほぼ、引き出してるんじゃ
ないだろうか…。
しかしN装備は当たりだったな
迩椰のポテンシャルを
引き出すのに持ってこいだ。
腕部バイス クロー以外に
脚部にもクローを装備させた
方が良さそうだ。
いや、良い発見をした。)
少し不敵な笑みを湛えた
慧人が腕組みしながら、
外部コンソールモニターを
眺めていると、全ての
状況が終了し、
程なく、
三人がシミュレーターから
降りて来た。
『お疲れ様です。
    久しぶりに
爽快にこなせました。』
ティタが満足気な笑みを
湛えながら感想をもらす。
『お疲れ様です。
始めてのカムイでの
射撃でしたけど、
自分でも上手く出来と
思います。
慣れればもっと
長距離を正確に射抜ける
様になりそうです。
カムイを諦め無くて
良かったです。』
夏も満足の行く出来に
笑みを絶やす暇も無い。
『は~~っ
   お疲れ様。
   迩椰、やりきった。
こんなに動けると
思わなかった。
満足        です。』
迩椰は何かを成し遂げた
表情で全身から気が
抜けた様なとろけ具合で
言葉を紡いでいた。
すると慧人から
労いの言葉が掛けられた。
『三人共、お疲れ様。
各々満足行く
出来だった様だな。
こちらでモニターしていても
素晴らしい出来だったと思う。
今日が始めての実践機動とは
思え無い程の動きを見せて
くれた。
この調子で何度かこなせば、
パターン5以上でも好成績が
出せる程に上達すると思う。
更なる精進を期待する。

ん?

皆、どうした?。』
慧人が三人の視線と
意味有りげな空気に
気付き疑問を投げかける。

『5以上なんて
     どうやればいいのか
         分かんない      です。』
迩椰がこれ以上無理だと
主張する。

『慧人さん、
    そのスーツに
  着替えている所を見ると
    お手本を見せてくれる
つもりなんじゃないですか?。』
(慧人さん、
私達の思考を先読み
したんですね。
もぅ
カッコ良い所見せて
もらいますからね💖)
ティタが腰を屈め
人差し指を立てて 
ウインクする様に
慧人に詰め寄って来る。

その言葉を聞いた
迩椰と夏も慧人に詰め寄り、
手を胸の前で組み瞳を輝かせて
懇願する。
『慧人君、
見たい見たい
ねぇ、お願い、
私達にお手本見せて。』 
(お兄ちゃん、
私なんだか
ドキドキして来ちゃった。)
夏は慧人の手を取る勢いで
憧れの眼差しをおくる。

『分かった。
少しやって見せようか。
スタンバイ出来たら
始めるから、
皆は外部の大型ディスプレイで
高みの見物と洒落込んでくれ。』

慧人は
三人にそう伝えると、
シミュレーターに
乗り込んで行った。

慧人は武装から
士官、小隊長が選ぶ
S型装備、SP(Sパック)
FPP
(フリーピックアップパッケージ)
を選択する。
近接装備
69式ガイナ長刀 輝先
(秋月に対し刀身の反りが少なく
少し短い)
中距離装備
85式70㎜機銃x2門
遠距離装備
92式90㎜ガイナ キャノン
ウェポン ベイ装備
ドローイン ランチャーx2基
フォックステール リーダーx2基 
特殊装備 
ニー&エルボー ソードスレイヤーx4本
トゥ&ヒール ザベル ニードルx4本
フィンガーシュートニードルx8本

装備選択を終えると
的当てのモードを
パターン7と選択して
一呼吸置き思考制御で
開始を指示し、
カウントダウンを 
始めるモニターを
慧人の視界は
捉えていた。






しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた

今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。 レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。 不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。 レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。 それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し…… ※短め

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...