リュウのケイトウ

きでひら弓

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43大会へ向け2千陽の想い

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慧人率いるAチームが
実機演習中の頃、
適正値がなんとか3を
突破したBチーム三人は
ようやくシミュレーターに
乗り込もうと準備を進めていた。

『Bチームの
諸君、パイロットスーツの
着心地はどうかね?。
アマツカゼやトキツヅルの
パイロットスーツと違い、
少し着用に慣れが必要かと
思うが、このスーツも
カムイを動かすのに重要な物だ。
従ってこれからは愛着持って
着こなして欲しい。
女子にとって少々恥ずかしい
デザインではあるのだが…。』
ミゥが実体験を基に
スーツの必要性と
デザインに対して、
思う所を述べ、
Bチーム三人の
スーツ姿を眺めていた。

『俺は、コレ案外好き
      ですけどね。
         ふんっ!。はっ!。
                           どーです。』
智が、ボディビルダーが
取る様なポーズで
自身の筋肉をアピールする。
が、流石にマッチョとまでは
行かない。であるが
しっかり鍛えられた肉体美が
そこには有った。

『トモは良いよね。
            慧人君とかさ。
僕の貧弱が曝け出されて、
イマイチ乗り気になれないよ。』 
(恥ずかしがる女子の気持ちが
なんだか解る気がするよ。)
康太はこのスーツの
ボディラインにフィットする
デザインがお気に召さない様だ。

『あんた達はまだ良いわよ。
私はこのスーツのデザイナーに
物申したい気分でいっぱいだわ。』
千陽は恥ずかしそうに
ハスに構え両腕を
いっぱいまで下げ
伸ばした位置で手を組むと、
頬を少し赤らめ、
恨み言を発していた。

『いや~
お前、案外似合ってると
思うぞ~
いや、悪く無いよ。   うん。』

『千陽さん
その、プロポーション良いん
ですね。
着痩せするタイプと言うか。
僕も良く似合ってると思います。』
智も康太も眼福の時間を
最大限に満喫している。

『うるさいっ!。
こっち、ジロジロ見んな。
         もぅ~~~~っ!。』

(女子のデザインに比べ
男のスーツはそれ程
恥ずかしくも無いしな。
しかし、コレのデザインした
奴は天使か悪魔のどちらかだぜ。)

(アニメのネバン デリオンの
パイロットスーツより
際どい感じのデザインだし、
夏ちゃんや千陽さんが
恥ずかしがるのも納得だよ。
C組から逃げなくて
                本当に良かった。)

智と康太の心の声が
聞こえて来そうな
視線を受け
遂にしゃがみ込んでしまう
千陽だった。
『バカっ!。
              まじまじと見つめて
    ニヤニヤすんなっ!。
        変態どもぉーーーーっ!。』

『おい、お前達。
      取り込み中、済まないが
とっとと、シミュレーターに
乗り込んでくれないか?。
  一向に事態が進展せんのだが。』

そこで、
    三人の発言がシンクロする。
『すみません。
           今、乗ります。
                    直ぐ乗ります。』

ミゥの般若を思わせる
形相に気が付くと
火山の大噴火を恐れた
三人はスゴスゴと
シミュレーターに乗り込ん
で行った。

『用意は出来たようだな。
         各々、基本動作から、
進めて応用過程まで
              終わらせる様に。
トキツヅルのシミュレーターで
散々やって来たはずだから
解るな。
それでは始めてくれ。』

ミゥの外部コンソールから
の指示で三人は基本動作過程を
開始したのだった。

(おおっ!良いね~
トキツヅルのより全然扱い易い。
慣れたらもっと
簡単に動かせる様になるな。
慧人の動きを再現出来る様に
なるかも知れないな。
こいつは、ハマりそうだ。)
智は既にカムイの
コクピットに馴染みつつ有り、
湧き上がる笑みを止める事が
出来ないでいる。

(ほーっ!
これはまた。
ふんふん。
何だろう。操縦が上手に
なった様な気がする。
これを考えて作った人は
天才だよ。    尊敬する。
このシステムに溺れて
骨抜きにされて
しまいそうだよ。
いや~参ったね。)
康太はシステムに酔いしれ、
宛かも(あたかも)
天才パイロットにでも
なったかの
様な錯覚さえ感じていた。

(私も遂に此処まで来れたんだ。
嬉しい。踊り出したい気分だよ。
でも、浮かれてばかりも
居られない。
自分の興味本意だけで
終わらせる訳にも行かない。
だって、
"自分一人だけ"の事で
済ませられないから。
お姉ちゃんとして
きちんと任務を果たさなきゃ。 
千輝(ちあき)
お姉ちゃんが
頑張って、きっと
病気を何とかして
あげるからね。
待ってて。)
千陽は、カムイのコクピットに
乗れた感動と自分のとある
事情に挟まれ、しかし
決意も新たに凛とした
表情で次々と課題をクリア
して行くのだった。

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