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45大会へ向け4確執
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ミーティングが解散して
部屋には夏の願いどうり、
慧人と二人だけが残り
相談事が語られようと
していた。
『私、小学校の頃
剣術を習っていたんです。
その時同じ道場に
通っていたのが
雅美ちゃんで、
何時も一緒に稽古する
仲でした。
私は雅美ちゃんの事、
ライバルと言うより
仲良しで楽しく競う
お友達だと感じていました。
実際、彼女との稽古の
毎日は楽しく充実した物でした。
ある日、道場内で試合が有り、
私と雅美ちゃんが実力的にも
釣り合っていた事もあり、
対戦する事になりました。
結果は私の負けでした。
私の感想では拮抗した
良い試合だったと思って
いたのですが、
彼女に取っては違った様
なのです………。』
◇小学校時代
剣術道場◇
『精いっぱい
全力を尽くして
闘おうな。
私は夏にも負けないから。
夏にも今持てる全てを出して
欲しいんだ。』
『うん。
私も雅美ちゃんに
負けないよう
精いっぱい頑張るね。』
試合は拮抗した物だった。
上段からの鮮やかな一閃が
得意な雅美に対し、
受け、いなしが得意な
足さばきの良い夏。
しかし、決定打をなかなか
出しあぐねる夏と違い
序盤より攻めに徹する
雅美が徐々に優勢に
傾きつつあった。
(夏、
そんな物じゃないでしょう。
もっと、もっと
叩き込んで来て。)
雅美は研ぎ澄まされた刃物の
様な鋭さを纏い、
夏にも同様の突き立つ様な
精神を要求していた。
(雅美ちゃん、
凄いよ本当に強いね。
私一緒に練習出来て嬉しいよ。)
それに対して夏は
雅美と今こうして、
打ち合っている事が
純粋に楽しく感じて
いたのだった。
両者の勝敗を分けた物は、
スタミナだった。
当時、体格的にも
雅美に及んでいなかった夏は
最終的にスタミナ切れを
起こし、
雅美の得意とする
上段からの一閃に
敢え無く負けを喫するのだった。
『はあはあはあ……
雅美ちゃん、
やっぱり強いね。
頑張ったけど負けちゃった。
あはは。』
夏は少し悔しさも有ったが、
大好きな雅美との試合で
精一杯やって負けた事を
さして悔やむでも無く、
乾いた笑いを面に張り付けて
いた。
雅美はしばらく身動きもせず、
何も語らない。
二人の間に、音も無い
静かな時間が流れる。
刹那、雅美が叫ぶ。
『夏、
お前はなんで
笑って居られる。
お前はそんな
温い気持ちで今迄
剣術を習って来たのか?。
何故、そんな風にして
居られるんだ。
どうしてなんだ。』
真っ直ぐ過ぎる程の
剣術を学ぶ事へのこだわりと
執着は心の天秤のバランスを
保つには繊細に過ぎる幼き心。
琴線に触れるには些細な
違和感であっても
許される事では無かったのだ。
雅美は後半、
熱を失って行くかの如く
声音を無くしてしまっていた。
カラン……。
夏の握力が喪われ
道場に竹刀の倒れる
音が響き渡る。
夏は青ざめた顔を
引きつらせ
そのまま道場を後にする。
そして、二度とその場に
顔を見せる事は無かったのだ。
部屋には夏の願いどうり、
慧人と二人だけが残り
相談事が語られようと
していた。
『私、小学校の頃
剣術を習っていたんです。
その時同じ道場に
通っていたのが
雅美ちゃんで、
何時も一緒に稽古する
仲でした。
私は雅美ちゃんの事、
ライバルと言うより
仲良しで楽しく競う
お友達だと感じていました。
実際、彼女との稽古の
毎日は楽しく充実した物でした。
ある日、道場内で試合が有り、
私と雅美ちゃんが実力的にも
釣り合っていた事もあり、
対戦する事になりました。
結果は私の負けでした。
私の感想では拮抗した
良い試合だったと思って
いたのですが、
彼女に取っては違った様
なのです………。』
◇小学校時代
剣術道場◇
『精いっぱい
全力を尽くして
闘おうな。
私は夏にも負けないから。
夏にも今持てる全てを出して
欲しいんだ。』
『うん。
私も雅美ちゃんに
負けないよう
精いっぱい頑張るね。』
試合は拮抗した物だった。
上段からの鮮やかな一閃が
得意な雅美に対し、
受け、いなしが得意な
足さばきの良い夏。
しかし、決定打をなかなか
出しあぐねる夏と違い
序盤より攻めに徹する
雅美が徐々に優勢に
傾きつつあった。
(夏、
そんな物じゃないでしょう。
もっと、もっと
叩き込んで来て。)
雅美は研ぎ澄まされた刃物の
様な鋭さを纏い、
夏にも同様の突き立つ様な
精神を要求していた。
(雅美ちゃん、
凄いよ本当に強いね。
私一緒に練習出来て嬉しいよ。)
それに対して夏は
雅美と今こうして、
打ち合っている事が
純粋に楽しく感じて
いたのだった。
両者の勝敗を分けた物は、
スタミナだった。
当時、体格的にも
雅美に及んでいなかった夏は
最終的にスタミナ切れを
起こし、
雅美の得意とする
上段からの一閃に
敢え無く負けを喫するのだった。
『はあはあはあ……
雅美ちゃん、
やっぱり強いね。
頑張ったけど負けちゃった。
あはは。』
夏は少し悔しさも有ったが、
大好きな雅美との試合で
精一杯やって負けた事を
さして悔やむでも無く、
乾いた笑いを面に張り付けて
いた。
雅美はしばらく身動きもせず、
何も語らない。
二人の間に、音も無い
静かな時間が流れる。
刹那、雅美が叫ぶ。
『夏、
お前はなんで
笑って居られる。
お前はそんな
温い気持ちで今迄
剣術を習って来たのか?。
何故、そんな風にして
居られるんだ。
どうしてなんだ。』
真っ直ぐ過ぎる程の
剣術を学ぶ事へのこだわりと
執着は心の天秤のバランスを
保つには繊細に過ぎる幼き心。
琴線に触れるには些細な
違和感であっても
許される事では無かったのだ。
雅美は後半、
熱を失って行くかの如く
声音を無くしてしまっていた。
カラン……。
夏の握力が喪われ
道場に竹刀の倒れる
音が響き渡る。
夏は青ざめた顔を
引きつらせ
そのまま道場を後にする。
そして、二度とその場に
顔を見せる事は無かったのだ。
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