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2エバンス2新しい家族
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第三ハンガーの管理室の並びに
真新しい部屋が新設されていた。
アシスト システムAI管理室。
この部屋のセキュリティーは
ミゥ、慧人、ティタ、迩椰、千輝にしか
開放されていない。
しかし訪れるのは主に慧人。
ミゥも慧人の承認無しでは
入室はままならない。
それ程までして慧人主導で
進められている研究とは…。
ただ、今日の昼食後に
その研究の成果の一部を
皆へ公開する事を約束している。
その事は、慧人が先に退出した
教室でミゥから語られている
はずである。
つまりはミゥでさえも
はっきりとは内容の実を知らされて
いないのだ。
ただ、システム アシストAIの
進化としか概要的に知らさせているだけで
それが一体どんな物を指すのかを
想像出来てはいなかった。
それは、こちら地球上の技術では
まだ実現不可能な内容を含んで
いたからで、此れを実現するべく
マテリアル的部分をエル(タンエルント)に
一任せざるを得なかったのだ。
そして今日
新システム アシストAIと
そのマテリアルのマッチングが
完了するのである。
つまりは、そのマッチング状態の
確認を一刻も早く目の当たりに
したいが為に
ミーティング途中にも関わらず
自分の要件が済むと
さっさと出て来てしまった
次第なのだった。
慧人はセキュリティーI.D.を
ワクワクする心を少し抑えながら
認証の時を待つ。
このワクワク感は
ネイ シーティス スプレマシーが
形に成った時以来では
ないだろうかと
思いを巡らせていた。
そしてゲートが開くと、
部屋の片隅に配置されている
シリンダー状カプセルへと
足を逸らせた。
シリンダー カプセルは
左から01とナンバーが振られ
その02と03の中の状態を
カプセル上面のクリアウインドより
確認すべく覗き込んだ。
『ん?。
どう言う事だ?。』
慧人が中を覗き込み
カプセル内が空になっている事に
気が付き困惑する。
『『マスター!!。』』
次の瞬間背後から大きな声を掛けられ
驚きつつ振り返る慧人。
『お前達、もうそんなに
自由に身体を動かす事が
出来るのか?!。
驚いたな………。
しかも、俺が誰だか
判るんだな?。
レピ、ハピ。』
慧人が振り向く。
視線よりかなり低く
慧人の腰の位置に
まとわりつく小さな影。
レピとハピ。
この世界で分かり易く
簡単に表現してしまえば
アンドロイドに相当する。
しかし、機械で全て構成されて
いる訳では無い。
見た目、分類で語れば
有機質アンドロイドに似ている。
人類の子供(小学生)と
見分けがつかない程の
創りになっているのだ。
性別的に言えば
レピは男の子
ハピは女の子。
しかし、擬似感情をも一応搭載し
表現可能なAIがその違いを
認識し、果たして
表現し得る事が
可能であるのか?。
否か。
『もちろんです
マスター。
その様な内容も
全て学習プログラムへ
組み込まれて有りました。』
『そうですわ。
当然、判別、
そして認識しております。
わたち達は
マスターが創造された
優秀な人工知能なのですから。』
『そうか。
いや、しかし
俺の想像を超えて来たな。
こいつは嬉しい驚きだ。
しかしお前達、
あまりとやかく言うつもりは無いが
出来ればこのラボの外へは
二人だけで出歩かないで
貰えるか。
形が(なりが)子供だから
知らない人間に出逢うと
訝し(いぶかし)く
思われてしまう。』
『そこなのですが
何故、たわち達の姿を
子供に決めたのです?。
出来れば、姉様のような
大人の姿が良かったですわ。』
『ハピ、
マスターに失礼だよ。
この姿に決められたのは
きっと深い事情があるんだよ。
そうですよね?。マスター?。』
慧人は二人の疑問を受け
大きなため息を吐き出すと
どう伝えるべきか
少し思案して語りだす。
『まず、
お前達のサイズにする事で
専用のコントロールシリンダーを
小型化出来る。
これは、お前達の操る
無人機を小型化する事にも
繋がっているんだ。
そして、お前達の姉に当たる
ネイが大人の姿な訳は
試作機だった事もあるし
その造形はある人の趣味であるとも
言える。
企画したのは自分だが
マテリアル部分を形にしたのは
王都のシステム開発室だからな。
とまあ、そんな事情に
よるものなんだ。』
アシストAIに対しても
ぞんさいに扱わず
丁寧に優しく説明する慧人。
『なるほど、
理解いたしましたわ。
わたち達のこの姿には
そんな事情が有ったのですのね。
ネイ姉様はまだ起動
しないのですか?。』
『ネイには
先日の出撃での
機体の内部メンテナンスを
実行して貰っている。
フィギュエイドの
ボディーに移すのは
もう少し先になるな。』
ネイをフィギュエイドの
ボディーに移し
もし、慧人の家で
メイドとして働かせたりすれば
ティタの仕事と被ってしまうばかりか
きっと嫉妬により
ギクシャクしてしまうのでは
ないかと要らぬ懸念も発生してしまう為
思案しているところなのだが
そんな事をレピ、ハピに伝えるのも
いかがなものか、と言う具合に
小さな悩みの種は芽吹いて
しまっていたのだった。
『それにしても
ハピ、一人称が"あたち"と
発音するのは何故だ?。
言語理解力は広辞苑を
超えているはずだが…。』
『其処は其れ、
"あたち"程も優秀になれば
サブカルチャーにも
精通していると言うものですわ。
いわゆる、キャラ付けなる
ものも理解出来ては当然だとは
思いませんこと?。
ね、マスター。』
『…………………
そうか、理解した。』
要らぬ部分まで
やけに高性能な
独立 アシストAIを
搭載した人とは異なる存在の
フィギュエイドに
関心するやら
呆れるやらの慧人であった。
真新しい部屋が新設されていた。
アシスト システムAI管理室。
この部屋のセキュリティーは
ミゥ、慧人、ティタ、迩椰、千輝にしか
開放されていない。
しかし訪れるのは主に慧人。
ミゥも慧人の承認無しでは
入室はままならない。
それ程までして慧人主導で
進められている研究とは…。
ただ、今日の昼食後に
その研究の成果の一部を
皆へ公開する事を約束している。
その事は、慧人が先に退出した
教室でミゥから語られている
はずである。
つまりはミゥでさえも
はっきりとは内容の実を知らされて
いないのだ。
ただ、システム アシストAIの
進化としか概要的に知らさせているだけで
それが一体どんな物を指すのかを
想像出来てはいなかった。
それは、こちら地球上の技術では
まだ実現不可能な内容を含んで
いたからで、此れを実現するべく
マテリアル的部分をエル(タンエルント)に
一任せざるを得なかったのだ。
そして今日
新システム アシストAIと
そのマテリアルのマッチングが
完了するのである。
つまりは、そのマッチング状態の
確認を一刻も早く目の当たりに
したいが為に
ミーティング途中にも関わらず
自分の要件が済むと
さっさと出て来てしまった
次第なのだった。
慧人はセキュリティーI.D.を
ワクワクする心を少し抑えながら
認証の時を待つ。
このワクワク感は
ネイ シーティス スプレマシーが
形に成った時以来では
ないだろうかと
思いを巡らせていた。
そしてゲートが開くと、
部屋の片隅に配置されている
シリンダー状カプセルへと
足を逸らせた。
シリンダー カプセルは
左から01とナンバーが振られ
その02と03の中の状態を
カプセル上面のクリアウインドより
確認すべく覗き込んだ。
『ん?。
どう言う事だ?。』
慧人が中を覗き込み
カプセル内が空になっている事に
気が付き困惑する。
『『マスター!!。』』
次の瞬間背後から大きな声を掛けられ
驚きつつ振り返る慧人。
『お前達、もうそんなに
自由に身体を動かす事が
出来るのか?!。
驚いたな………。
しかも、俺が誰だか
判るんだな?。
レピ、ハピ。』
慧人が振り向く。
視線よりかなり低く
慧人の腰の位置に
まとわりつく小さな影。
レピとハピ。
この世界で分かり易く
簡単に表現してしまえば
アンドロイドに相当する。
しかし、機械で全て構成されて
いる訳では無い。
見た目、分類で語れば
有機質アンドロイドに似ている。
人類の子供(小学生)と
見分けがつかない程の
創りになっているのだ。
性別的に言えば
レピは男の子
ハピは女の子。
しかし、擬似感情をも一応搭載し
表現可能なAIがその違いを
認識し、果たして
表現し得る事が
可能であるのか?。
否か。
『もちろんです
マスター。
その様な内容も
全て学習プログラムへ
組み込まれて有りました。』
『そうですわ。
当然、判別、
そして認識しております。
わたち達は
マスターが創造された
優秀な人工知能なのですから。』
『そうか。
いや、しかし
俺の想像を超えて来たな。
こいつは嬉しい驚きだ。
しかしお前達、
あまりとやかく言うつもりは無いが
出来ればこのラボの外へは
二人だけで出歩かないで
貰えるか。
形が(なりが)子供だから
知らない人間に出逢うと
訝し(いぶかし)く
思われてしまう。』
『そこなのですが
何故、たわち達の姿を
子供に決めたのです?。
出来れば、姉様のような
大人の姿が良かったですわ。』
『ハピ、
マスターに失礼だよ。
この姿に決められたのは
きっと深い事情があるんだよ。
そうですよね?。マスター?。』
慧人は二人の疑問を受け
大きなため息を吐き出すと
どう伝えるべきか
少し思案して語りだす。
『まず、
お前達のサイズにする事で
専用のコントロールシリンダーを
小型化出来る。
これは、お前達の操る
無人機を小型化する事にも
繋がっているんだ。
そして、お前達の姉に当たる
ネイが大人の姿な訳は
試作機だった事もあるし
その造形はある人の趣味であるとも
言える。
企画したのは自分だが
マテリアル部分を形にしたのは
王都のシステム開発室だからな。
とまあ、そんな事情に
よるものなんだ。』
アシストAIに対しても
ぞんさいに扱わず
丁寧に優しく説明する慧人。
『なるほど、
理解いたしましたわ。
わたち達のこの姿には
そんな事情が有ったのですのね。
ネイ姉様はまだ起動
しないのですか?。』
『ネイには
先日の出撃での
機体の内部メンテナンスを
実行して貰っている。
フィギュエイドの
ボディーに移すのは
もう少し先になるな。』
ネイをフィギュエイドの
ボディーに移し
もし、慧人の家で
メイドとして働かせたりすれば
ティタの仕事と被ってしまうばかりか
きっと嫉妬により
ギクシャクしてしまうのでは
ないかと要らぬ懸念も発生してしまう為
思案しているところなのだが
そんな事をレピ、ハピに伝えるのも
いかがなものか、と言う具合に
小さな悩みの種は芽吹いて
しまっていたのだった。
『それにしても
ハピ、一人称が"あたち"と
発音するのは何故だ?。
言語理解力は広辞苑を
超えているはずだが…。』
『其処は其れ、
"あたち"程も優秀になれば
サブカルチャーにも
精通していると言うものですわ。
いわゆる、キャラ付けなる
ものも理解出来ては当然だとは
思いませんこと?。
ね、マスター。』
『…………………
そうか、理解した。』
要らぬ部分まで
やけに高性能な
独立 アシストAIを
搭載した人とは異なる存在の
フィギュエイドに
関心するやら
呆れるやらの慧人であった。
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