リュウのケイトウ

きでひら弓

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2エバンス20ママって?!

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『だーれだ?。』

◇                  ◇

キャッスル内
メインシャフトにせり上がって来た
シリンダータワーの入口をくぐり
一行が中へ入って1秒
入口の隔壁ドアが閉じると
シリンダータワーは
フロア面へ沈み始める。

大型エレベーターの中より
かなり広い室内だったが
どうやら移動専用の物らしく
そのまま縦方向の移動が終わると
次は横方向に移動を始める。

『何処へ連れて行かれるの
ですかね。』

ティタが小さく呟く。

迩椰は部屋の中の各種センサーが
気になりるらしく
辺りをキョロキョロしながら
目を輝かせている。

『なんか、写真うつってるよ。』

城内のインホメーションのような
動画が流れるモニターも付いている。

『直接マザーの所まで
案内されるようだな。』

『警戒されていないのでしょうか?。』

『M.E.(マザー アース)の事だ
全てお見通しなのだろう。』

EM(エレクトリック マザー)とは
マザーを快く思わぬ者達が付けた
呼び名。

まあ、殆どの地球人類は
この類の中に当てはまる者なのだが。
所謂(いわゆる)マザー反対派、
駆逐、根絶派がこう呼ぶ訳だ。

しかし、慧人とそのシンパは違う。
マザーを悪しき者としていない。
その者達はマザーの事を
M.E.(マザー アース)と呼んでいるのだ。

『着いたようだな。』

ムーバル ルームが動きを止め
インホメーション モニターに
ドアを出て正面へ進むよう指示がある。

ドアが開くと広大な広間へ出た。
奥の少し高くなった位置に
ルネサンス貴族の宮殿を思わせる
玉座があった。

玉座の下まで歩を進め
誰も座っていない玉座が
一度、奥へと自動的に引っ込んだ。

一行は其方へと視線が
釘付けになっている。

『だーーれだぁっ?。』

不意に慧人の両眼を塞ぐ
柔らかな温もりが覆い被さった。

背後から愉しげな
クスクスとした笑いが溢れる。

『………母上…?!。』

慧人が訝しむ表情で応える。
もっとも、背後に立つ者の両手で
その表情は見て取れない訳だが。

『あたりぃ~!!。
ウフフフフ………。

流石、慧人ね。良く出来ましたぁ~。』

にこやかに笑う絶世の美女は
背後から慧人を羽交い締めに
抱き止めると
慈しむように頭を優しく撫で始めたのだ。

慧人は払い除ける事もせず
されるがままにしている
しかし、表情は何時もの
仏頂面のままだった。

慧人は思う。
この手の輩には
何を言っても無駄だろうと。

『お母様?!。』

『母さま?!。』

ティタと迩椰がユニゾンで
振り向く。

絶世の美女は
今度はティタと迩椰に
ガバッと抱きついた。

『あらぁ~~~
2人共、大きくなったこと。

そして、可愛くなったわね。』

2人を抱く女性は
満面の母親の表情で
蕩けん(とろけん)ばかりの
感覚だ。

『母上なのですか?。』

慧人は確認するようにもう一度
その女性に声を掛けた。

『そうよ。

寂しいわね。ママの顔忘れちゃったの?。

もぅ。』

『『ままっ!?
………………………って………。』』

慧人が一層
表情を険しくしたところで
絶世の美女は自分が"ママ"である事を
強調してその事を伝えるのであった。
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