121 / 188
2エバンス21柔らかなる流れ
しおりを挟む
『母上、そのお姿は?。』
慧人の声には
あり得ないモノを追求する
声音が混じっている。
『あらぁ~
もしかして、気付いちゃった?。
慧人鋭いわね~。
このボディはフィギュエイドと
同じ物よ。
ちょこっとカスタムしちゃってるけど。
ウフフフフ…。
貴方が組んでくれたデータを基に
少しアレンジしたのよ。』
『そうでしたか。
まさか、人の姿で母上が
現れると思っていなかったものですから。』
『ドッキリ大成功ね!。
これも貴方がフィギュエイドを
完成させてくれたからだわ。
おかげで私ももう一度
人と変わらぬ感覚が手に入った。
慧人、ありがとう。』
『いえ、自分はそんな…。
役立てて下さったのなら
良かったです。
しかし、いつの間に
データを持って行かれたのです?。
全然、気が付きませんでした。』
『それは、
エレクトリック マザーなんて
呼ばれてるくらいですもの。
そんなものは
私にとって呼吸をするようなものよ。』
『なるほど…。
そうかもしれませんね。』
『さて、
雑談はこの辺にして
皆んな、奥へいらっしゃい。
立ち話もなんだし。』
マザーは玉座の方へではなく
ホールの脇の入口へ向かった。
入口をくぐり
直ぐの所に20畳程の部屋があり
一面真っ白ながらんとした
何も無い空間。
一行が部屋へ入りドアが閉じると
周りに美しい薔薇の咲き誇る
庭園がホログラフのように映しだされる。
床から庭園に似つかわしい
テーブルセットと
その上にはティーセット。
小鳥の囀りも聞こえて来る。
『皆んな座って。
お茶にしましょう。』
ネイが全く言葉なく
素早くその場の全員のお茶の用意を
始める。
ハピも少し遅れて
支度しようとしたが
ネイがハピとレピに
視線で支度は自分がする事を告げ
二人の動きを制する。
ネイの隙のない所作を見るに
マザーは嬉しそうにニコニコしている。
ネイがマザーの分のお茶を
席へ運ぶ。
『ありがとう。
素敵な所作ね。ネイ。
貴方も私の娘と言えるわね。
ハピもレピも。
お母さん嬉しいわ。
こんな、素敵な息子と娘達に
囲まれて。
もう一度こんな思いが出来るなんて。
想像も出来なかった…。』
マザーとネイは瓜二つだ。
ほんの少しだけ
マザーの方が年上に見えなくもないが
美人姉妹、
いや双子にも見えなくも無い。
嬉しそうに微笑むマザーに
ネイもニッコリと屈託の無い
笑みで返す。
見つめ合う目と目で
通じ合っているのだろう。
其処へティタが口を挟む。
『あの、
和やかなところ、申し訳ありませんが
外の状況、あまりのんびりと
していられないのでは…。』
マザーはその言葉に慌てる風もなく
『それなら大丈夫よティタ。』
マザーは短く笑顔を崩す事無く
答える。
『ティタ、
このお城に入ってから
周りの空気が違う。
雰囲気が外とは違う。』
ティタは、見た目からして
そりゃそーだと心の中で思う。
『ええ、迩椰。
外の荒廃感とは明らかに
違って澱んでいないのは私も解るけど。』
『そう言う意味じゃ無い。
なんて言うか
空間……時間……時空…
流れがおかしい。』
『あら、
迩椰には解っちゃうのね。
獣人のお姫様は空間感に敏感なのね。
そうよ、此処は外とは違うのよ。』
キャッスルに入ってから
空間の雰囲気のちがいは
慧人にも解っていた。
しかし、人が想像し得る
雰囲気の違いよりも
遥かに異なる空間に
この場所は創り変えられていたのだった。
慧人の声には
あり得ないモノを追求する
声音が混じっている。
『あらぁ~
もしかして、気付いちゃった?。
慧人鋭いわね~。
このボディはフィギュエイドと
同じ物よ。
ちょこっとカスタムしちゃってるけど。
ウフフフフ…。
貴方が組んでくれたデータを基に
少しアレンジしたのよ。』
『そうでしたか。
まさか、人の姿で母上が
現れると思っていなかったものですから。』
『ドッキリ大成功ね!。
これも貴方がフィギュエイドを
完成させてくれたからだわ。
おかげで私ももう一度
人と変わらぬ感覚が手に入った。
慧人、ありがとう。』
『いえ、自分はそんな…。
役立てて下さったのなら
良かったです。
しかし、いつの間に
データを持って行かれたのです?。
全然、気が付きませんでした。』
『それは、
エレクトリック マザーなんて
呼ばれてるくらいですもの。
そんなものは
私にとって呼吸をするようなものよ。』
『なるほど…。
そうかもしれませんね。』
『さて、
雑談はこの辺にして
皆んな、奥へいらっしゃい。
立ち話もなんだし。』
マザーは玉座の方へではなく
ホールの脇の入口へ向かった。
入口をくぐり
直ぐの所に20畳程の部屋があり
一面真っ白ながらんとした
何も無い空間。
一行が部屋へ入りドアが閉じると
周りに美しい薔薇の咲き誇る
庭園がホログラフのように映しだされる。
床から庭園に似つかわしい
テーブルセットと
その上にはティーセット。
小鳥の囀りも聞こえて来る。
『皆んな座って。
お茶にしましょう。』
ネイが全く言葉なく
素早くその場の全員のお茶の用意を
始める。
ハピも少し遅れて
支度しようとしたが
ネイがハピとレピに
視線で支度は自分がする事を告げ
二人の動きを制する。
ネイの隙のない所作を見るに
マザーは嬉しそうにニコニコしている。
ネイがマザーの分のお茶を
席へ運ぶ。
『ありがとう。
素敵な所作ね。ネイ。
貴方も私の娘と言えるわね。
ハピもレピも。
お母さん嬉しいわ。
こんな、素敵な息子と娘達に
囲まれて。
もう一度こんな思いが出来るなんて。
想像も出来なかった…。』
マザーとネイは瓜二つだ。
ほんの少しだけ
マザーの方が年上に見えなくもないが
美人姉妹、
いや双子にも見えなくも無い。
嬉しそうに微笑むマザーに
ネイもニッコリと屈託の無い
笑みで返す。
見つめ合う目と目で
通じ合っているのだろう。
其処へティタが口を挟む。
『あの、
和やかなところ、申し訳ありませんが
外の状況、あまりのんびりと
していられないのでは…。』
マザーはその言葉に慌てる風もなく
『それなら大丈夫よティタ。』
マザーは短く笑顔を崩す事無く
答える。
『ティタ、
このお城に入ってから
周りの空気が違う。
雰囲気が外とは違う。』
ティタは、見た目からして
そりゃそーだと心の中で思う。
『ええ、迩椰。
外の荒廃感とは明らかに
違って澱んでいないのは私も解るけど。』
『そう言う意味じゃ無い。
なんて言うか
空間……時間……時空…
流れがおかしい。』
『あら、
迩椰には解っちゃうのね。
獣人のお姫様は空間感に敏感なのね。
そうよ、此処は外とは違うのよ。』
キャッスルに入ってから
空間の雰囲気のちがいは
慧人にも解っていた。
しかし、人が想像し得る
雰囲気の違いよりも
遥かに異なる空間に
この場所は創り変えられていたのだった。
3
あなたにおすすめの小説
弁えすぎた令嬢
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。
彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。
彼女は思った。
(今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。
今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる