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Ⅱ
元気づけ
「とはいえこれからどうしよう」
フランクのおかげでとりあえず気持ちは落ち着いたものの、これからのことを考えると気が滅入ってしまいます。
ウィルとは婚約者である以上今後も関係は続いていくでしょうが、また会う時に私はどんな顔をして会えばいいのでしょうか。
仲直りしようにも、こちらから何か歩み寄ろうとすれば全て「義務でやってる」と言われてしまう以上何も出来ません。
「とりあえず、ほとぼりが冷めるのを待つしかないんじゃないか」
「そうね……」
フランクの言葉に私は頷くしかありません。
せめて家柄が対等なら父上経由で相手に文句を言えるかもしれませんが、こちらの方が爵位が低いのでそういう訳にはいきません。
「とはいえ、時間が経てばウィルは考えを変えるのかしら。それとも、政略結婚である以上白い結婚になるのは仕方ないのかしら」
「仕方ないとは思えないが、少なくともエレンがこれ以上傷つかないようにするためにはウィルに何かを期待するのをやめるしかないんじゃないか? 少なくともウィルに一方的に尽くすのはやめるべきだ」
「でも、そしたら嫌われるんじゃ」
「話を聞いている限り、エレンが何もしなければウィルはきっと無関心なままだ。別にウィルの方から何か嫌がらせをしてくることもない以上、彼のことは忘れて別に何か気晴らしを探す方がいい」
確かに、悲しいですが私から何もしなければウィルの方から何かしてくることはありません。私がいろいろしてきたのも、全て自分からやったことでありウィルから要求されたことはありませんでした。それなら私が何もしなければこれ以上傷つくこともないでしょう。
残念ですが、ウィルが歩み寄ってこない限りそのように割り切ってしまう他ないのかもしれません。
「……分かった」
「そうだ、何か趣味とかないのか?」
私が頷くと、フランクは話題を変えます。
「趣味とは違いますが……料理は好きです」
「そうか、なら僕に何かお菓子でも作ってくれないか?」
恐らくフランクは私の気分を晴らすためにそんなことを言っているのでしょう。
一瞬婚約者がいるのに別の相手にお菓子なんて、と思いましたがその婚約者が食べてくれない以上気にする必要もありません。
そもそもウィルはシエラのクッキーをおいしそうに食べていましたし。
「分かった。では次にフランクがうちに来る時までに用意しておくわ」
「えぇ、そんな本格的にかい!?」
恐らくフランクからしてみれば今作れるような軽いものを頼んだつもりだったのでしょう、私の答えに少し驚いています。
「ええ、せっかくなら気合を入れてやろうと思って。その方が気分も紛れると思うし」
簡単に作れるような焼き菓子だとどうしてもウィルのことを思い出してしまう、というのもあります。
「そうか、それなら楽しみにしてる」
「それなら早速街に買い物に行かなきゃ」
そう思うと少しだけ元気が湧いてきました。
せっかく気合を入れて作るならあり合わせのものではなく、買い物から自分でやりたいものです。
街に出るためには外出用の服に着替えて化粧も治さないといけません。
そう考えると落ち込んでばかりはいられない、と急に元気が出てきます。
「とりあえず元気が出たようで良かった。また何かあったら言ってくれ」
「ええ、今日は来てくれて本当にありがとう」
「じゃあ僕はシエラに挨拶して帰るとするよ」
そう言ってフランクは部屋を出ていくのでした。
フランクのおかげでとりあえず気持ちは落ち着いたものの、これからのことを考えると気が滅入ってしまいます。
ウィルとは婚約者である以上今後も関係は続いていくでしょうが、また会う時に私はどんな顔をして会えばいいのでしょうか。
仲直りしようにも、こちらから何か歩み寄ろうとすれば全て「義務でやってる」と言われてしまう以上何も出来ません。
「とりあえず、ほとぼりが冷めるのを待つしかないんじゃないか」
「そうね……」
フランクの言葉に私は頷くしかありません。
せめて家柄が対等なら父上経由で相手に文句を言えるかもしれませんが、こちらの方が爵位が低いのでそういう訳にはいきません。
「とはいえ、時間が経てばウィルは考えを変えるのかしら。それとも、政略結婚である以上白い結婚になるのは仕方ないのかしら」
「仕方ないとは思えないが、少なくともエレンがこれ以上傷つかないようにするためにはウィルに何かを期待するのをやめるしかないんじゃないか? 少なくともウィルに一方的に尽くすのはやめるべきだ」
「でも、そしたら嫌われるんじゃ」
「話を聞いている限り、エレンが何もしなければウィルはきっと無関心なままだ。別にウィルの方から何か嫌がらせをしてくることもない以上、彼のことは忘れて別に何か気晴らしを探す方がいい」
確かに、悲しいですが私から何もしなければウィルの方から何かしてくることはありません。私がいろいろしてきたのも、全て自分からやったことでありウィルから要求されたことはありませんでした。それなら私が何もしなければこれ以上傷つくこともないでしょう。
残念ですが、ウィルが歩み寄ってこない限りそのように割り切ってしまう他ないのかもしれません。
「……分かった」
「そうだ、何か趣味とかないのか?」
私が頷くと、フランクは話題を変えます。
「趣味とは違いますが……料理は好きです」
「そうか、なら僕に何かお菓子でも作ってくれないか?」
恐らくフランクは私の気分を晴らすためにそんなことを言っているのでしょう。
一瞬婚約者がいるのに別の相手にお菓子なんて、と思いましたがその婚約者が食べてくれない以上気にする必要もありません。
そもそもウィルはシエラのクッキーをおいしそうに食べていましたし。
「分かった。では次にフランクがうちに来る時までに用意しておくわ」
「えぇ、そんな本格的にかい!?」
恐らくフランクからしてみれば今作れるような軽いものを頼んだつもりだったのでしょう、私の答えに少し驚いています。
「ええ、せっかくなら気合を入れてやろうと思って。その方が気分も紛れると思うし」
簡単に作れるような焼き菓子だとどうしてもウィルのことを思い出してしまう、というのもあります。
「そうか、それなら楽しみにしてる」
「それなら早速街に買い物に行かなきゃ」
そう思うと少しだけ元気が湧いてきました。
せっかく気合を入れて作るならあり合わせのものではなく、買い物から自分でやりたいものです。
街に出るためには外出用の服に着替えて化粧も治さないといけません。
そう考えると落ち込んでばかりはいられない、と急に元気が出てきます。
「とりあえず元気が出たようで良かった。また何かあったら言ってくれ」
「ええ、今日は来てくれて本当にありがとう」
「じゃあ僕はシエラに挨拶して帰るとするよ」
そう言ってフランクは部屋を出ていくのでした。
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