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Ⅴ
救援
「な、何だあいつらは!?」
「ここはリーン家の領地だと聞いたぞ!?」
援軍の姿を見て賊たちは色めきたちます。
私たちも驚いているのですからそれも当然でしょう。
兵士たちは私たちが驚いている隙に接近し、私たちの後方にいる賊のさらに背後をとります。こうして私たちは互いに互いを挟み撃ちするような状況になりました。先ほどまでは賊が有利でしたが、これで五分五分、いえ、新たに不意打ちを受けた分向こうの方が動揺が大きいかもしれません。
するとさらにロイド家の兵士たちの後ろから一人の人物が進み出ます。
「フランク!?」
驚きのあまり私は彼の名を叫んでしまいます。
フランクは堂々と賊の前まで歩いていきます。矢が届くかもしれない距離なのに大丈夫でしょうか、と私は密かに胸を痛めますが、幸い賊はフランクには矢を放つ雰囲気はありません。
やはり賊は私たちだけを狙っているのでしょうか。
そんな賊に向かってフランクは大声で叫びます。
「何の目的があるのかは知らないが、大人しく立ち去るのであれば見逃してやる! だが、そうでないなら容赦をしない!」
「何だと!?」
とはいえ突然の敵に動揺した賊たちは互いに顔を見合わせます。
やがて私たちの正面側にいたリーダーらしき人物はしばらくどうしようか考えている様子でしたが、おもむろに口を開きました。
「分かった、ここは大人しく立ち去ろう」
「え、いいでんすか!?」
賊の手下たちは潔い撤退宣言に驚きます。彼らはもっと確固とした意志で私たちを狙っていたように見えましたが……。
が、リーダーの男は重々しく頷きます。
「この状況で戦えば、勝っても我らにかなりの被害が出る。ここはいったんずらかるぞ。……お前たちも戻ってこい」
リーダーがそう言うと、まず私たちの後方にいた賊はぞろぞろとリーダーの方の集団に合流します。
それから全員でぞろぞろと山へ引き上げていきました。
よく分かりませんが、どうにか無傷で助かったみたいでほっとします。
が、その時でした。
「喰らえっ」
突然賊のリーダーは振り返って弓を引くと私たちの馬車に向かって矢を放ちます。通常であれば届かない距離でしたが、リーダーだけあって強い弓を使っているのかもしれません。リーダーの男は腕もいいのでしょう、矢はすごい勢いでこちらに向かって飛んできます。
「きゃあっ」
思わず私は頭を抱えて馬車の中で身をかがめます。
その時でした。
「せいっ」
突然、そんな気合とともに甲高い金属音が響きます。
目を開けると、そこには剣を抜いたフランクと、弾き飛ばされてあらぬ方向に飛んでいく矢が見えました。
まさか飛んできた矢を剣で叩き落したのでしょうか? だとしたら神業です。
もしあのまま矢が馬車に向かっていれば、中にいた誰かに当たっていたかもしれません。
そう思うと肝が冷えつつもほっとします。
「フランク……」
「大丈夫でしたか、皆さん!?」
「あ、ああ、ありがとう」
まだ状況に理解が追いついていない様子で父上が答えるます。
そして誰もが思っていた疑問を口にしました。
「しかし一体なぜこんなところに? そしてあの賊たちは?」
「ここはリーン家の領地だと聞いたぞ!?」
援軍の姿を見て賊たちは色めきたちます。
私たちも驚いているのですからそれも当然でしょう。
兵士たちは私たちが驚いている隙に接近し、私たちの後方にいる賊のさらに背後をとります。こうして私たちは互いに互いを挟み撃ちするような状況になりました。先ほどまでは賊が有利でしたが、これで五分五分、いえ、新たに不意打ちを受けた分向こうの方が動揺が大きいかもしれません。
するとさらにロイド家の兵士たちの後ろから一人の人物が進み出ます。
「フランク!?」
驚きのあまり私は彼の名を叫んでしまいます。
フランクは堂々と賊の前まで歩いていきます。矢が届くかもしれない距離なのに大丈夫でしょうか、と私は密かに胸を痛めますが、幸い賊はフランクには矢を放つ雰囲気はありません。
やはり賊は私たちだけを狙っているのでしょうか。
そんな賊に向かってフランクは大声で叫びます。
「何の目的があるのかは知らないが、大人しく立ち去るのであれば見逃してやる! だが、そうでないなら容赦をしない!」
「何だと!?」
とはいえ突然の敵に動揺した賊たちは互いに顔を見合わせます。
やがて私たちの正面側にいたリーダーらしき人物はしばらくどうしようか考えている様子でしたが、おもむろに口を開きました。
「分かった、ここは大人しく立ち去ろう」
「え、いいでんすか!?」
賊の手下たちは潔い撤退宣言に驚きます。彼らはもっと確固とした意志で私たちを狙っていたように見えましたが……。
が、リーダーの男は重々しく頷きます。
「この状況で戦えば、勝っても我らにかなりの被害が出る。ここはいったんずらかるぞ。……お前たちも戻ってこい」
リーダーがそう言うと、まず私たちの後方にいた賊はぞろぞろとリーダーの方の集団に合流します。
それから全員でぞろぞろと山へ引き上げていきました。
よく分かりませんが、どうにか無傷で助かったみたいでほっとします。
が、その時でした。
「喰らえっ」
突然賊のリーダーは振り返って弓を引くと私たちの馬車に向かって矢を放ちます。通常であれば届かない距離でしたが、リーダーだけあって強い弓を使っているのかもしれません。リーダーの男は腕もいいのでしょう、矢はすごい勢いでこちらに向かって飛んできます。
「きゃあっ」
思わず私は頭を抱えて馬車の中で身をかがめます。
その時でした。
「せいっ」
突然、そんな気合とともに甲高い金属音が響きます。
目を開けると、そこには剣を抜いたフランクと、弾き飛ばされてあらぬ方向に飛んでいく矢が見えました。
まさか飛んできた矢を剣で叩き落したのでしょうか? だとしたら神業です。
もしあのまま矢が馬車に向かっていれば、中にいた誰かに当たっていたかもしれません。
そう思うと肝が冷えつつもほっとします。
「フランク……」
「大丈夫でしたか、皆さん!?」
「あ、ああ、ありがとう」
まだ状況に理解が追いついていない様子で父上が答えるます。
そして誰もが思っていた疑問を口にしました。
「しかし一体なぜこんなところに? そしてあの賊たちは?」
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