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19. 話し合い
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結局、時間ギリギリまでマダムのお店にいた。
キャシーは、『早々にお暇して、王都のお店に行きたいわ!』と行きの馬車で話していたのに。お店はまた今度ね。でもその代わり、有意義な時間だったのではないかしら。
それに私も実のある話が出来た。お父様は、この為に私を連れて行ったのではないかしらと思った。
植物園から帰った日、お父様に相談したのだ。小麦を守れるかもしれないと。
ノーマン様は、一通りキャシーと話すと、次は私に顔を向け『そういえば、サーラ様も僕に聞きたい事があるとか?』と聞いてきた。
だから、トゥーの実とコーブィの実の話を恐る恐る聞いてみた。値段は輸入品のため高いだろうと思いながら。
すると、『いやぁ、僕の崇拝するキャシー様のご実家の為になるなら無料で提供するよ。』と言ってきたのだ。
さすがに、そんな事はダメ、と言うと、『お義姉様は素晴らしいね、さすがキャシー様のお姉様です。では、その辺りはボールドウィン伯爵にお会いして詰めればいいかな?王立植物園に植えて良かったって事だよね!』と言っていた。
さすが貿易商会の会長なだけあって、素早く話を進めてくれた。お父様じゃないと決定権はないからでしょうね。ありがたいわ。
帰り際。
「キャシー様、よろしければ、お屋敷にお伺いしてもいいかな?」
と、ノーマン様はキャシーに聞いてきた。
「…私、まだ返事なんてしていないわ。」
「そうでしたか…。気が急いてしまいました。申し訳ありません。今日これでお別れすると、もう…会えなくなるなんて…」
ノーマン様は少し淋しそうに項垂れて言いました。
「もう!ノーマン!そんな顔しても会わせてあげただけよかったでしょ?プロポーズしたのに返事ももらえてないんだもの。あんたはもう振られたのよ!次なる恋を見つけなさい!あんたならすぐに結婚できるわ!」
マダムがそう喝を入れると、キャシーが、え!と声を出して、再び言った。
「べ、別にすぐ次に行こうとしなくてもいいじゃない。私、まだノーマン様の事知らないのだもの。だから、お話をもっとしたいわ。お出掛けも一緒にしたい。プ、プロポーズはとても嬉しかったけれど…もう少しノーマン様の事を知りたいわ。それじゃダメなのかしら?」
キャシーが焦ってそう言った。
「…じゃあ、婚約者にしてくれる?」
「お、お父様に直接会って聞いてくれません?」
そっぽを向いてキャシーはそう言ったけれど、横顔、赤いわよ?
「ありがとう。じゃあ、ボールドウィン伯爵とお話して、許可が出たらその後一緒にお茶してもらってもいい?」
「き、許可が出たらですからね!」
ノーマン様、優しいわね。お父様から許可をもらって今日私達はここに来ているんだから、お父様は許可しているのと同義なのだけれど。
キャシーの気持ちを尊重しているのね!
マダムは、私を見てウインクしてきたわ。
返事をはぐらかしていたキャシーに、マダムの言葉で焦らせて言わせるなんて…策士だわ。
キャシーは、『早々にお暇して、王都のお店に行きたいわ!』と行きの馬車で話していたのに。お店はまた今度ね。でもその代わり、有意義な時間だったのではないかしら。
それに私も実のある話が出来た。お父様は、この為に私を連れて行ったのではないかしらと思った。
植物園から帰った日、お父様に相談したのだ。小麦を守れるかもしれないと。
ノーマン様は、一通りキャシーと話すと、次は私に顔を向け『そういえば、サーラ様も僕に聞きたい事があるとか?』と聞いてきた。
だから、トゥーの実とコーブィの実の話を恐る恐る聞いてみた。値段は輸入品のため高いだろうと思いながら。
すると、『いやぁ、僕の崇拝するキャシー様のご実家の為になるなら無料で提供するよ。』と言ってきたのだ。
さすがに、そんな事はダメ、と言うと、『お義姉様は素晴らしいね、さすがキャシー様のお姉様です。では、その辺りはボールドウィン伯爵にお会いして詰めればいいかな?王立植物園に植えて良かったって事だよね!』と言っていた。
さすが貿易商会の会長なだけあって、素早く話を進めてくれた。お父様じゃないと決定権はないからでしょうね。ありがたいわ。
帰り際。
「キャシー様、よろしければ、お屋敷にお伺いしてもいいかな?」
と、ノーマン様はキャシーに聞いてきた。
「…私、まだ返事なんてしていないわ。」
「そうでしたか…。気が急いてしまいました。申し訳ありません。今日これでお別れすると、もう…会えなくなるなんて…」
ノーマン様は少し淋しそうに項垂れて言いました。
「もう!ノーマン!そんな顔しても会わせてあげただけよかったでしょ?プロポーズしたのに返事ももらえてないんだもの。あんたはもう振られたのよ!次なる恋を見つけなさい!あんたならすぐに結婚できるわ!」
マダムがそう喝を入れると、キャシーが、え!と声を出して、再び言った。
「べ、別にすぐ次に行こうとしなくてもいいじゃない。私、まだノーマン様の事知らないのだもの。だから、お話をもっとしたいわ。お出掛けも一緒にしたい。プ、プロポーズはとても嬉しかったけれど…もう少しノーマン様の事を知りたいわ。それじゃダメなのかしら?」
キャシーが焦ってそう言った。
「…じゃあ、婚約者にしてくれる?」
「お、お父様に直接会って聞いてくれません?」
そっぽを向いてキャシーはそう言ったけれど、横顔、赤いわよ?
「ありがとう。じゃあ、ボールドウィン伯爵とお話して、許可が出たらその後一緒にお茶してもらってもいい?」
「き、許可が出たらですからね!」
ノーマン様、優しいわね。お父様から許可をもらって今日私達はここに来ているんだから、お父様は許可しているのと同義なのだけれど。
キャシーの気持ちを尊重しているのね!
マダムは、私を見てウインクしてきたわ。
返事をはぐらかしていたキャシーに、マダムの言葉で焦らせて言わせるなんて…策士だわ。
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