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13. 終わり掛けに会ったのは
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ビルギッタと一通り芸術館を回ったシェスティンは、いろいろと話す内にすっかり打ち解けていた。
そして、馬車に乗る為ビルギッタと別れたシェスティンは、馬車乗り場で一人の男性に声を掛けられた。前回にも声を掛けてきた男性だった。
「やぁ。芸術館は、堪能したかい?」
「あ、はい。とても素晴らしかったです!」
同じ年齢とはいえ、シェスティンはほとんど貴族の男性と話した事はない。が、シェスティンは王都の庶民の人達とは気負いもせずに話していた為、若干緊張はしたが普通に返事をした。フレドリカから、好きにすればいいと言われていたのもあり、普段通りに答えてしまった。
しかし、返事をしたものの、庶民と話す距離感と、貴族の男性と話す距離感は違うんだと思い出し、どうすれば良かったのだったかと内心あたふたとしていた。
「そう、それは良かった。
…もし良ければ、俺の知り合いの絵師がいるんだが、行ってみるかい?」
「え!?」
(絵師!?知り合いにそんな方がいらっしゃるの?そういえば、肖像画を描いてもらう家もあると聞くわ。うちではやってもらっていないけれど。それとも、本当に風景画とか描かれている人が知り合いにいらっしゃるのかしら!? )
貴族によっては、肖像画を描きそれを代々屋敷に飾る家もある。が、肖像画を描いてもらう間は動いてはいけない。その為、フレドリカとカイサが長く動かないのは苦痛だと肖像画に描いてもらった事が無かった。
いや、一度、アロルドが絵師を家に招いてお願いしたのだが、フレドリカとカイサが根を上げたのだ。
「あとは適当に描いてちょうだい!絵師なんだからそれくらい出来るでしょう!?」
「さすがに無理です。ではせめて、お好きな事をされていていいので、一緒の部屋で顔を描かせて下さい。」
「嫌よ!たかが絵師と部屋に籠もるなんて!あなた!もっといい絵師を呼んでちょうだい!」
……あの時の絵師の顔なんてとうに忘れてはいるが、その人であったならせっかくこちらの家がお願いしたのに合わせる顔が無いと、首を横に振った。
「いいえ。絵師のお知り合いがいらっしゃるなんて素晴らしいですわね!でも、遠慮しておきますわ。」
「そうか…。絵は好きなのかい?」
「そうですねぇ…今日覧たものですと風景が描かれたものも素敵でしたわ。なんて言うのかしら。その場にいるような、絵に引き込まれるような感覚になるのですよね!
でも、人物画も素晴らしいと思いましたわ。大切に想っているのかしらと思わせるほど、気持ちが込められていると感じました。」
「なるほど…。
そういえば今日は、ビルギッタ嬢と回っていたね。」
「ええ。ビルギッタがお誘いして下さいましたの。」
シェスティンが先ほど一緒に回っている時にビルギッタ様と呼んだのに対して、様はつけないでと言われた為に、ビルギッタの事はそのように呼んでいた。
「そうだったのか…。俺が先に誘ったら、俺と一緒に回ってくれたかい?」
「え?」
「いや…今さらか。
今度は、俺とも意見を交わしてくれると嬉しいと思ったんだ。」
「そ、そうですわね。機会がございましたら…ぜひに。」
(…どういう意味で言われているのかしら?私は今日は、絵や彫刻作品など、飾ってあるものをビルギッタと話しながら回っていたから、この方がどのように回っていたのか分からないのよね。一人で回っていたのかしら?
誰でもいいから意見交換したかったって事かしら。
あぁ、この方のお名前、なんて言われるのかしら。)
シェスティンは頭の中に疑問を浮かべながらも返事を返した。
そして、馬車に乗る為ビルギッタと別れたシェスティンは、馬車乗り場で一人の男性に声を掛けられた。前回にも声を掛けてきた男性だった。
「やぁ。芸術館は、堪能したかい?」
「あ、はい。とても素晴らしかったです!」
同じ年齢とはいえ、シェスティンはほとんど貴族の男性と話した事はない。が、シェスティンは王都の庶民の人達とは気負いもせずに話していた為、若干緊張はしたが普通に返事をした。フレドリカから、好きにすればいいと言われていたのもあり、普段通りに答えてしまった。
しかし、返事をしたものの、庶民と話す距離感と、貴族の男性と話す距離感は違うんだと思い出し、どうすれば良かったのだったかと内心あたふたとしていた。
「そう、それは良かった。
…もし良ければ、俺の知り合いの絵師がいるんだが、行ってみるかい?」
「え!?」
(絵師!?知り合いにそんな方がいらっしゃるの?そういえば、肖像画を描いてもらう家もあると聞くわ。うちではやってもらっていないけれど。それとも、本当に風景画とか描かれている人が知り合いにいらっしゃるのかしら!? )
貴族によっては、肖像画を描きそれを代々屋敷に飾る家もある。が、肖像画を描いてもらう間は動いてはいけない。その為、フレドリカとカイサが長く動かないのは苦痛だと肖像画に描いてもらった事が無かった。
いや、一度、アロルドが絵師を家に招いてお願いしたのだが、フレドリカとカイサが根を上げたのだ。
「あとは適当に描いてちょうだい!絵師なんだからそれくらい出来るでしょう!?」
「さすがに無理です。ではせめて、お好きな事をされていていいので、一緒の部屋で顔を描かせて下さい。」
「嫌よ!たかが絵師と部屋に籠もるなんて!あなた!もっといい絵師を呼んでちょうだい!」
……あの時の絵師の顔なんてとうに忘れてはいるが、その人であったならせっかくこちらの家がお願いしたのに合わせる顔が無いと、首を横に振った。
「いいえ。絵師のお知り合いがいらっしゃるなんて素晴らしいですわね!でも、遠慮しておきますわ。」
「そうか…。絵は好きなのかい?」
「そうですねぇ…今日覧たものですと風景が描かれたものも素敵でしたわ。なんて言うのかしら。その場にいるような、絵に引き込まれるような感覚になるのですよね!
でも、人物画も素晴らしいと思いましたわ。大切に想っているのかしらと思わせるほど、気持ちが込められていると感じました。」
「なるほど…。
そういえば今日は、ビルギッタ嬢と回っていたね。」
「ええ。ビルギッタがお誘いして下さいましたの。」
シェスティンが先ほど一緒に回っている時にビルギッタ様と呼んだのに対して、様はつけないでと言われた為に、ビルギッタの事はそのように呼んでいた。
「そうだったのか…。俺が先に誘ったら、俺と一緒に回ってくれたかい?」
「え?」
「いや…今さらか。
今度は、俺とも意見を交わしてくれると嬉しいと思ったんだ。」
「そ、そうですわね。機会がございましたら…ぜひに。」
(…どういう意味で言われているのかしら?私は今日は、絵や彫刻作品など、飾ってあるものをビルギッタと話しながら回っていたから、この方がどのように回っていたのか分からないのよね。一人で回っていたのかしら?
誰でもいいから意見交換したかったって事かしら。
あぁ、この方のお名前、なんて言われるのかしら。)
シェスティンは頭の中に疑問を浮かべながらも返事を返した。
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