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15. 王宮の夜会
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あれからお披露目のドレスの準備をしたり、マナーやダンスの最終確認をしたりしているとあっという間に二週間が経って、王宮の夜会の日となりました。
「変じゃない?」
「素晴らしくお似合いでございます。」
「もう!変なわけないじゃない。何言っているのよ、よく似合っているわ。」
私の初めての夜会用のドレス。胸元が大きく開いていて、いつもとは違う歩きにくい靴で玄関へと向かいながら呟くと、侍女とお母様は答えてくれた。
玄関では、お父様とお兄様がすでに支度を終えて、ディランと留守中の事だろうか、話をされていた。
「お待たせいたしました。」
「ねぇ見て!アイネルったらもう本当に可愛いでしょう?」
待たせてしまったかと謝罪を口にしたのだけれど、お母様がそう言うものだから、私は、何と言おうか考えてしまった。
お父様とお兄様はうんうんと肯いているわ。
「これは素晴らしいね。アイネル、とっても素敵だよ。これならデビュタントにふさわしい日になるだろうよ。」
とお兄様は言ってくれた。いつの間にかお兄様は、ずいぶんと背が高くなられて肩幅も大きくなられて、男の人って感じになっていたわ。
「お兄様、ありがとうございます。…え?」
お父様を見ると、お母様にハンカチを渡されていて、ディランに慰められていた。
「もう!ヘンツったら!娘がこんなに大きくなって嬉しいんですって!でも、好きな人を見つけちゃうんじゃないか心配みたいよ!」
「お父様…泣かないで下さいまし。さぁ、王宮へ連れて行って下さい。」
「おおそうだな。馬車に乗り込もう。アイネルよ、本当に綺麗になったなぁ…!」
王宮の夜会は、とても煌びやかだった。
初めての子は、名前を呼ばれて会場に入る。
その時が一番緊張した。
今夜初めての子は私を含めて三人だった。けれど、二人はすでに知り合いだったのかボソボソと話をしていた。こちらを見ているような気がするけれど気のせいかしら。
けれど割って入る事もないだろうと、話しかけるでもなく私は、静かに待っていた。
名前を呼ばれて、会場に入って行く。国王陛下に挨拶をしたら自由に行動していいらしい。だけれど知り合いがいない私には、その自由に行動、がよくわからない。
ものすごく緊張したけれど、国王陛下はとても優しく笑いかけて下さって、心配もして下さった。
何の心配なのかよくわからなかったけれど、デビュタントだからかなと切り替えて、とりあえずマナー通りの挨拶は出来たと思う。
そのあとは、お兄様を探すことにして、とりあえず壁際へと歩く事にした。
と、誰かが私の前に来て、私の歩みを止めた。
私より身長が大きかったので、上を見上げるとなんとなく、見た事があるような同じ年くらいの男の人だった。
「?」
「今日がデビュタントだったんだな。その…五年前は本当に済まなかった。あれから、何も無かったか?何度も、屋敷に直接謝罪をしに行こうと思ったんだが、断られてさ。」
ええと…謝罪?何の事かしら。私は知り合いはいないはずだけれど、と考えた所で、五年前と言われたから、もしかしたらあの時、一緒にいた子かしら?と思った。
「だから、謝罪の必要はないと言っただろう。」
「変じゃない?」
「素晴らしくお似合いでございます。」
「もう!変なわけないじゃない。何言っているのよ、よく似合っているわ。」
私の初めての夜会用のドレス。胸元が大きく開いていて、いつもとは違う歩きにくい靴で玄関へと向かいながら呟くと、侍女とお母様は答えてくれた。
玄関では、お父様とお兄様がすでに支度を終えて、ディランと留守中の事だろうか、話をされていた。
「お待たせいたしました。」
「ねぇ見て!アイネルったらもう本当に可愛いでしょう?」
待たせてしまったかと謝罪を口にしたのだけれど、お母様がそう言うものだから、私は、何と言おうか考えてしまった。
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「これは素晴らしいね。アイネル、とっても素敵だよ。これならデビュタントにふさわしい日になるだろうよ。」
とお兄様は言ってくれた。いつの間にかお兄様は、ずいぶんと背が高くなられて肩幅も大きくなられて、男の人って感じになっていたわ。
「お兄様、ありがとうございます。…え?」
お父様を見ると、お母様にハンカチを渡されていて、ディランに慰められていた。
「もう!ヘンツったら!娘がこんなに大きくなって嬉しいんですって!でも、好きな人を見つけちゃうんじゃないか心配みたいよ!」
「お父様…泣かないで下さいまし。さぁ、王宮へ連れて行って下さい。」
「おおそうだな。馬車に乗り込もう。アイネルよ、本当に綺麗になったなぁ…!」
王宮の夜会は、とても煌びやかだった。
初めての子は、名前を呼ばれて会場に入る。
その時が一番緊張した。
今夜初めての子は私を含めて三人だった。けれど、二人はすでに知り合いだったのかボソボソと話をしていた。こちらを見ているような気がするけれど気のせいかしら。
けれど割って入る事もないだろうと、話しかけるでもなく私は、静かに待っていた。
名前を呼ばれて、会場に入って行く。国王陛下に挨拶をしたら自由に行動していいらしい。だけれど知り合いがいない私には、その自由に行動、がよくわからない。
ものすごく緊張したけれど、国王陛下はとても優しく笑いかけて下さって、心配もして下さった。
何の心配なのかよくわからなかったけれど、デビュタントだからかなと切り替えて、とりあえずマナー通りの挨拶は出来たと思う。
そのあとは、お兄様を探すことにして、とりあえず壁際へと歩く事にした。
と、誰かが私の前に来て、私の歩みを止めた。
私より身長が大きかったので、上を見上げるとなんとなく、見た事があるような同じ年くらいの男の人だった。
「?」
「今日がデビュタントだったんだな。その…五年前は本当に済まなかった。あれから、何も無かったか?何度も、屋敷に直接謝罪をしに行こうと思ったんだが、断られてさ。」
ええと…謝罪?何の事かしら。私は知り合いはいないはずだけれど、と考えた所で、五年前と言われたから、もしかしたらあの時、一緒にいた子かしら?と思った。
「だから、謝罪の必要はないと言っただろう。」
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