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16. メール
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昼前に本社前で解散となった、合宿からの帰り道。
今日は平日であるから、電車は空いていた。
午後は、新入社員は休息となる。
その間、人事課の人達は希望の配属先を書いた用紙を元に、既存の部署との兼ね合いを見て、新入社員の五月からの配属先を決めるそうだ。
そして、研修の最後の日である明日、千鶴達が普段通りに出勤すると、配属先が決定しているというわけだ。
千鶴は、空いていた電車に座り、スマホを取り出した。
(晃からはやっぱり連絡入ってないわ。どうしたのかしら。)
最近、会社に慣れるのがやっとで、千鶴にまで頭が回らないのかと考えたところで、メールが入った。
(誰だろ…え!)
噂をすれば、とはこの事だと少し頬が緩んだ千鶴。相手は晃だった。
(今日は仕事じゃないの?…あ。)
時間は十二時を回っていた。昼休憩なのだろうと思った。
(嬉しい…!初めてじゃない!?晃が昼休憩に連絡くれるなんて…!)
ウキウキとしながらメールを開くと、
【お疲れ-。三泊四日って言っていたから、今日帰りだよね。今日、会えない?】
ときていた。
(晃!やっぱり、メールではあまり気持ちを表さないけれど私と同じく淋しかったのね!良かった…。)
【うん、晃は昼休憩?お疲れ!私は今帰ってるよ。やったぁ!私も会いたい!お土産は研修だったから無いけどごめんね!】
ピロロン
【ありがとう。ごめんな、急に。俺の仕事終わる頃にこっち来れる?】
(嬉しい!何処へでも行くよー!)
【うん、分かった!楽しみにしてるね!】
ピロロン
【済まない。よろしく。】
(うーん、相変わらず素っ気ないんだから!)
千鶴は、温泉に入って美味しい御飯を食べていたとはいえ、研修をしていたわけだから結構疲れていた。けれど、連絡のなかった晃から久々に連絡をくれたのだからと何処に来て、と言っても行こうと思った。
ピロロン
(早!晃、今日はいっぱいメールくれるのね!…あ、違った!八戸くんだ。)
続けざまに、晃からメールが来たと喜んだ千鶴だったが、相手は八戸だった。
【お疲れー!あのさ、明日最後だから御飯食べに行かない?】
(八戸くん…そうだね、最後だものね。)
夜の交流タイムで、二日目の夜と三日目の夜に八戸からも希望の配属先を聞かれていた。二日目はまだ悩んでいて、三日目の夜になると、やりたい事を話した。すると、八戸は笑って、
「そうか。希望が通るといいね!」
と千鶴に向かって言った。
八戸は、店舗に配属されたいと言っていた。あの社交的で、人をまとめ上げる力のある八戸ならしっかりした店舗の社員となるだろうと千鶴は思った。
【うん、そうだね!誘ってくれてありがとう!皆結構来るー?】
ピロロン
【いや…まだあきちゃんにしか聞いてないよ。】
ピロロン
【あのさ…今更だけど、名前で呼んでもいいかな。】
八戸から、続けてメールが入った。
(ん?本当、今更ね!)
【全然いいよー!むしろ八戸くん私の名前知らないのかと思ってたよ!私の名前、分かる?】
ピロロン
【なんか、気恥ずかしくてさ…。もちろん知ってるよ!明日さ、千鶴ちゃんは他にも居た方がいい?】
(…?どういう意味?)
千鶴は、どういう意味なのかと少し考えていると再びメールが送られてきた。
ピロロン
【ごめん!何でも無いから気にしないで!他にも誘ってみるよ。今日はゆっくり休むんだぞー!】
(うーん、なんだったんだろ。でもまぁいっか!)
【うん。八戸くんもね!また明日ね!楽しみにしてるね!】
千鶴は、良く分からない事は深く考えない為、そう八戸へとメールを返した。
今日は平日であるから、電車は空いていた。
午後は、新入社員は休息となる。
その間、人事課の人達は希望の配属先を書いた用紙を元に、既存の部署との兼ね合いを見て、新入社員の五月からの配属先を決めるそうだ。
そして、研修の最後の日である明日、千鶴達が普段通りに出勤すると、配属先が決定しているというわけだ。
千鶴は、空いていた電車に座り、スマホを取り出した。
(晃からはやっぱり連絡入ってないわ。どうしたのかしら。)
最近、会社に慣れるのがやっとで、千鶴にまで頭が回らないのかと考えたところで、メールが入った。
(誰だろ…え!)
噂をすれば、とはこの事だと少し頬が緩んだ千鶴。相手は晃だった。
(今日は仕事じゃないの?…あ。)
時間は十二時を回っていた。昼休憩なのだろうと思った。
(嬉しい…!初めてじゃない!?晃が昼休憩に連絡くれるなんて…!)
ウキウキとしながらメールを開くと、
【お疲れ-。三泊四日って言っていたから、今日帰りだよね。今日、会えない?】
ときていた。
(晃!やっぱり、メールではあまり気持ちを表さないけれど私と同じく淋しかったのね!良かった…。)
【うん、晃は昼休憩?お疲れ!私は今帰ってるよ。やったぁ!私も会いたい!お土産は研修だったから無いけどごめんね!】
ピロロン
【ありがとう。ごめんな、急に。俺の仕事終わる頃にこっち来れる?】
(嬉しい!何処へでも行くよー!)
【うん、分かった!楽しみにしてるね!】
ピロロン
【済まない。よろしく。】
(うーん、相変わらず素っ気ないんだから!)
千鶴は、温泉に入って美味しい御飯を食べていたとはいえ、研修をしていたわけだから結構疲れていた。けれど、連絡のなかった晃から久々に連絡をくれたのだからと何処に来て、と言っても行こうと思った。
ピロロン
(早!晃、今日はいっぱいメールくれるのね!…あ、違った!八戸くんだ。)
続けざまに、晃からメールが来たと喜んだ千鶴だったが、相手は八戸だった。
【お疲れー!あのさ、明日最後だから御飯食べに行かない?】
(八戸くん…そうだね、最後だものね。)
夜の交流タイムで、二日目の夜と三日目の夜に八戸からも希望の配属先を聞かれていた。二日目はまだ悩んでいて、三日目の夜になると、やりたい事を話した。すると、八戸は笑って、
「そうか。希望が通るといいね!」
と千鶴に向かって言った。
八戸は、店舗に配属されたいと言っていた。あの社交的で、人をまとめ上げる力のある八戸ならしっかりした店舗の社員となるだろうと千鶴は思った。
【うん、そうだね!誘ってくれてありがとう!皆結構来るー?】
ピロロン
【いや…まだあきちゃんにしか聞いてないよ。】
ピロロン
【あのさ…今更だけど、名前で呼んでもいいかな。】
八戸から、続けてメールが入った。
(ん?本当、今更ね!)
【全然いいよー!むしろ八戸くん私の名前知らないのかと思ってたよ!私の名前、分かる?】
ピロロン
【なんか、気恥ずかしくてさ…。もちろん知ってるよ!明日さ、千鶴ちゃんは他にも居た方がいい?】
(…?どういう意味?)
千鶴は、どういう意味なのかと少し考えていると再びメールが送られてきた。
ピロロン
【ごめん!何でも無いから気にしないで!他にも誘ってみるよ。今日はゆっくり休むんだぞー!】
(うーん、なんだったんだろ。でもまぁいっか!)
【うん。八戸くんもね!また明日ね!楽しみにしてるね!】
千鶴は、良く分からない事は深く考えない為、そう八戸へとメールを返した。
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