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26.新時代 ーフォルクハルトー
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「…いつから気づいていた?」
ヴィリーが出て行ったあと、フォルクハルトは声を上げる。
「え?ヴィリーの気持ち?
だって、あんな奴に何年も付いてくれているんだ。元々他の職種より王族付きってのは給料が破格なのに、あいつが我が儘になって以降他の職より二倍に値上げしているのに、三ヶ月以上続いたのは彼だけ。これは、そういう想いが無いなら、よっぽど忠誠心があるって事だろうと思ってね。」
なんのことはない、とでも言うようにフランツは述べた。
ヴィリーとカサンドラとの年齢差は十三歳。
ヴィリーは十七歳になり島から出て王宮に働きに来た。そこから三年後、カサンドラが七歳くらいの頃からの付き合いだ。
「まぁ…それは…」
「はい、フォルクも確認しておいて。」
と、フランツはヴィリーが置いていった紙を手渡し、フォルクハルトもそれに目を通す。
幼い頃はまだそこまで我が儘では無く、小さいながらに礼儀作法を学んでそれを披露する事ーー披露する際は新調された衣装に身を包むーーに喜びを感じていたカサンドラ。
しかし、様々な隣国やこのエルムスホルン国の歴史や言葉などの学習が始まると打って変わって怠けたり、サボったりする事も多くなった。王族として、他国の要人と会話する場合も出てくる。その際に失敗などしてはならないのだ。だが、相手国の基本的な作法や慣習も知らずに上手く会話が出来るわけがない。それすらも理解出来ていないカサンドラだったのだ。
専属で付いていた侍女や侍従も、成長するにつれ増えた我が儘や理不尽な物言いに我慢ならなくなり、配置移動を願い出る者が一人、また一人と続き、とうとう当時九歳だったカサンドラに専属の侍女は居なくなってしまった。
侍従も生意気過ぎる物言いに対処も出来ないと、ヴィリー以外は辞めてしまった。
以降はどうしても同性が担当しなければならない風呂の時やドレスの衣装関係の場合は日替わりで侍女が担当し、それ以外はほとんどヴィリーが一人で傍付きとなったのだ。
それからのカサンドラも、我が儘は相変わらずではあったが、ヴィリーの言葉を最後には聞いていたため、ヴィリーから配置移動願いが出ないのを良いことに以降それが何年も続いていた。
だが、それも今日までという事か、とフォルクハルトは思いながら手渡された紙を一読してから机に置いた。
「じゃぁ、カサンドラ王女殿下は…」
「うん。そこに書いてある通りだ。明日からはカサンドラって呼べばいいよ。」
王位継承権の剥奪と書かれた文言に、自分がオットマーをフレンズブルック国に送還する間に、他のフランツが信頼できる奴らと動いていたのだと敬意を評した。
フランツは通っていた学院で、そのように信頼出来る友人や、交友関係もしっかり広げていたのだ。
「フランツ…国王陛下と王妃殿下を納得させられたんだな。大変だっただろ。」
「え?あぁ…まぁもうさせるしかないよね。だって、カールも怒ってたでしょ?あれもしっかり報告したし、『ケジメを付けなきゃ、最悪国が滅びるよ』って。
バルヒェット侯爵家からも苦言を呈されたのももちろん伝えたよ。うまくね。」
「そうか…お疲れ。」
どううまく伝えたのかは分からないが、カサンドラを可愛がっていた国王陛下と王妃殿下を納得させるとはやはりしっかりと王家の血が流れているんだと、労う。
「うん。フォルクにだけ働かせたりしないよ。
あぁ、でも悪いけどこれからもよろしく。ゲルトナー侯爵家を継がないといけないのは分かるけど、まだ暫くはフォルクの力が必要なんだ。」
「つれないな、分かってるって。」
「でさ、退位を早めてもらうから。」
「退位?それも納得させたのか?」
けれどそれでは、今までゲオルクやアンゲラがやっていた公務を全てフランツが引き受けるということで、負担が大きいのではないかと懸念する。手のかかるカサンドラがいる内はと婚約者を決めていなかったのもあり、本当に一人でやるのかと。
「うん。だってさ、カサンドラだけを追放も考えたけど、どう考えても緩いよね?それじゃあバッヘム辺境伯も納得しないと思って。責任を取る形で引退させるのがわかりやすいでしょ?
バルヒェット侯爵家が居たから、戦争にならなかったって伝えたからねー。かなり感謝してたよ。
怪我をさせたことを伝えるとややこしくなるし、騎士隊の出来事もわざわざ伝える義理も無いから省いといた。
感謝してるならって小麦作業員として働かせる案も一瞬考えたけど、逆に迷惑掛けると思って止めといたよ。
あ、でも公の発表は違うストーリーを考えてあるよ。」
「そうか…聞いてもいいか?」
(小麦の植え付けや収穫などは確かに人手が要るが、王族にさせようとしたって!?)
また、それも冗談なのか?とも思いながらフォルクは尋ねる。
「もちろん!
カサンドラは、重い病気療養のため地方へ。
それから日を空けて国王夫妻も、サランドラの事を案じ過ぎて地方へ隠居って感じ。場所は、東にある離宮かなぁって思ってるよ。
あ、陛下と妃殿下にはカサンドラの居場所は伝えないから。」
「なるほどな。」
「どうかな?ダメだったら言って?」
「いや…いいんじゃないか。東の離宮って、湖のあるところか?」
「良かった-!本当はフォルクと決めようかと思ったんだけど、早い方がいいだろうと思って。
うん、そう。景色と空気はいいところだよねー。」
「ああ、フランツが決めて正確だよ。
…ゆっくり、余生を送ってもらおう。
ところで、フランツ。今の俺が言う立場でも無いんだが、カサンドラ王女殿下が居なくなるなら婚約者探し、するのか。」
「まぁねー、フォルクはいつの間にか相手を見つけちゃったし?
するつもりだよ。一応、各国の王族や貴族から話は何通か来てる。まぁ、最近は会ってなかった王女や、会った事もない令嬢もあるから慎重に考えてるけど、こればっかりは僕の一存じゃあ決められないから、近々臨時会議を開く予定。」
「…そうか。」
「やだなー、そんな暗い顔して。
自分で相手を決められないから感情は押し殺さないとって昔から分かってたし、フォルクも知ってるでしょ?」
「…ああ。
でもさ、なんか思い出とかないのか?昔会って可愛かったなとか…あ、そういえば言ってなかったか?誰だっけ、えっとー…」
「やだなぁ。可愛い子はいっぱいいるし皆そうだよ」
「あ!フレンズブルック国の…公爵令嬢!宰相家族で昔王宮に国賓として来国して以来、確か文通を…あ!」
(だから、フレンズブルック国の国王の秘密裏な情報も知っていたのか?いやでも周辺諸国の要人なら誰しも知っていた噂のような話だし…)
「もう!よく覚えてたね…確かに彼女とは文通をたまにしてるけどさ!!!」
(お!?珍しく動揺してるな…ん?まだ続いてる?これは、気になってるな?)
「分かった。じゃあ、俺も会議に参加するから宜しく。」
「…余計な事言わないでよ?彼女に迷惑が掛かってもいけないから!」
「分かった分かった!
でも、その家から話は来てないのか?」
「き、来てはいたけどさ……」
「フランツ。お前の意見を全く取り入れない議会の面々じゃないだろ?
いいか?エルムスホルン国の繁栄のためには、フランツ、お前も幸せにならなければ国民の幸せは絶対に無い!
…完璧な聖人君子にならなくていいんだよ、自分の気持ちを言っていい時もある。」
「フォルク…ありがとう…」
「何言ってるんだ。当たり前だ!」
フランツの目にうっすらと光るものを見たフォルクハルトは、国を統べる者として自分を押し殺すのは計り知れないとは思うが、だからこそ自分が出来るだけ力になろうと改めて心に誓った。
ヴィリーが出て行ったあと、フォルクハルトは声を上げる。
「え?ヴィリーの気持ち?
だって、あんな奴に何年も付いてくれているんだ。元々他の職種より王族付きってのは給料が破格なのに、あいつが我が儘になって以降他の職より二倍に値上げしているのに、三ヶ月以上続いたのは彼だけ。これは、そういう想いが無いなら、よっぽど忠誠心があるって事だろうと思ってね。」
なんのことはない、とでも言うようにフランツは述べた。
ヴィリーとカサンドラとの年齢差は十三歳。
ヴィリーは十七歳になり島から出て王宮に働きに来た。そこから三年後、カサンドラが七歳くらいの頃からの付き合いだ。
「まぁ…それは…」
「はい、フォルクも確認しておいて。」
と、フランツはヴィリーが置いていった紙を手渡し、フォルクハルトもそれに目を通す。
幼い頃はまだそこまで我が儘では無く、小さいながらに礼儀作法を学んでそれを披露する事ーー披露する際は新調された衣装に身を包むーーに喜びを感じていたカサンドラ。
しかし、様々な隣国やこのエルムスホルン国の歴史や言葉などの学習が始まると打って変わって怠けたり、サボったりする事も多くなった。王族として、他国の要人と会話する場合も出てくる。その際に失敗などしてはならないのだ。だが、相手国の基本的な作法や慣習も知らずに上手く会話が出来るわけがない。それすらも理解出来ていないカサンドラだったのだ。
専属で付いていた侍女や侍従も、成長するにつれ増えた我が儘や理不尽な物言いに我慢ならなくなり、配置移動を願い出る者が一人、また一人と続き、とうとう当時九歳だったカサンドラに専属の侍女は居なくなってしまった。
侍従も生意気過ぎる物言いに対処も出来ないと、ヴィリー以外は辞めてしまった。
以降はどうしても同性が担当しなければならない風呂の時やドレスの衣装関係の場合は日替わりで侍女が担当し、それ以外はほとんどヴィリーが一人で傍付きとなったのだ。
それからのカサンドラも、我が儘は相変わらずではあったが、ヴィリーの言葉を最後には聞いていたため、ヴィリーから配置移動願いが出ないのを良いことに以降それが何年も続いていた。
だが、それも今日までという事か、とフォルクハルトは思いながら手渡された紙を一読してから机に置いた。
「じゃぁ、カサンドラ王女殿下は…」
「うん。そこに書いてある通りだ。明日からはカサンドラって呼べばいいよ。」
王位継承権の剥奪と書かれた文言に、自分がオットマーをフレンズブルック国に送還する間に、他のフランツが信頼できる奴らと動いていたのだと敬意を評した。
フランツは通っていた学院で、そのように信頼出来る友人や、交友関係もしっかり広げていたのだ。
「フランツ…国王陛下と王妃殿下を納得させられたんだな。大変だっただろ。」
「え?あぁ…まぁもうさせるしかないよね。だって、カールも怒ってたでしょ?あれもしっかり報告したし、『ケジメを付けなきゃ、最悪国が滅びるよ』って。
バルヒェット侯爵家からも苦言を呈されたのももちろん伝えたよ。うまくね。」
「そうか…お疲れ。」
どううまく伝えたのかは分からないが、カサンドラを可愛がっていた国王陛下と王妃殿下を納得させるとはやはりしっかりと王家の血が流れているんだと、労う。
「うん。フォルクにだけ働かせたりしないよ。
あぁ、でも悪いけどこれからもよろしく。ゲルトナー侯爵家を継がないといけないのは分かるけど、まだ暫くはフォルクの力が必要なんだ。」
「つれないな、分かってるって。」
「でさ、退位を早めてもらうから。」
「退位?それも納得させたのか?」
けれどそれでは、今までゲオルクやアンゲラがやっていた公務を全てフランツが引き受けるということで、負担が大きいのではないかと懸念する。手のかかるカサンドラがいる内はと婚約者を決めていなかったのもあり、本当に一人でやるのかと。
「うん。だってさ、カサンドラだけを追放も考えたけど、どう考えても緩いよね?それじゃあバッヘム辺境伯も納得しないと思って。責任を取る形で引退させるのがわかりやすいでしょ?
バルヒェット侯爵家が居たから、戦争にならなかったって伝えたからねー。かなり感謝してたよ。
怪我をさせたことを伝えるとややこしくなるし、騎士隊の出来事もわざわざ伝える義理も無いから省いといた。
感謝してるならって小麦作業員として働かせる案も一瞬考えたけど、逆に迷惑掛けると思って止めといたよ。
あ、でも公の発表は違うストーリーを考えてあるよ。」
「そうか…聞いてもいいか?」
(小麦の植え付けや収穫などは確かに人手が要るが、王族にさせようとしたって!?)
また、それも冗談なのか?とも思いながらフォルクは尋ねる。
「もちろん!
カサンドラは、重い病気療養のため地方へ。
それから日を空けて国王夫妻も、サランドラの事を案じ過ぎて地方へ隠居って感じ。場所は、東にある離宮かなぁって思ってるよ。
あ、陛下と妃殿下にはカサンドラの居場所は伝えないから。」
「なるほどな。」
「どうかな?ダメだったら言って?」
「いや…いいんじゃないか。東の離宮って、湖のあるところか?」
「良かった-!本当はフォルクと決めようかと思ったんだけど、早い方がいいだろうと思って。
うん、そう。景色と空気はいいところだよねー。」
「ああ、フランツが決めて正確だよ。
…ゆっくり、余生を送ってもらおう。
ところで、フランツ。今の俺が言う立場でも無いんだが、カサンドラ王女殿下が居なくなるなら婚約者探し、するのか。」
「まぁねー、フォルクはいつの間にか相手を見つけちゃったし?
するつもりだよ。一応、各国の王族や貴族から話は何通か来てる。まぁ、最近は会ってなかった王女や、会った事もない令嬢もあるから慎重に考えてるけど、こればっかりは僕の一存じゃあ決められないから、近々臨時会議を開く予定。」
「…そうか。」
「やだなー、そんな暗い顔して。
自分で相手を決められないから感情は押し殺さないとって昔から分かってたし、フォルクも知ってるでしょ?」
「…ああ。
でもさ、なんか思い出とかないのか?昔会って可愛かったなとか…あ、そういえば言ってなかったか?誰だっけ、えっとー…」
「やだなぁ。可愛い子はいっぱいいるし皆そうだよ」
「あ!フレンズブルック国の…公爵令嬢!宰相家族で昔王宮に国賓として来国して以来、確か文通を…あ!」
(だから、フレンズブルック国の国王の秘密裏な情報も知っていたのか?いやでも周辺諸国の要人なら誰しも知っていた噂のような話だし…)
「もう!よく覚えてたね…確かに彼女とは文通をたまにしてるけどさ!!!」
(お!?珍しく動揺してるな…ん?まだ続いてる?これは、気になってるな?)
「分かった。じゃあ、俺も会議に参加するから宜しく。」
「…余計な事言わないでよ?彼女に迷惑が掛かってもいけないから!」
「分かった分かった!
でも、その家から話は来てないのか?」
「き、来てはいたけどさ……」
「フランツ。お前の意見を全く取り入れない議会の面々じゃないだろ?
いいか?エルムスホルン国の繁栄のためには、フランツ、お前も幸せにならなければ国民の幸せは絶対に無い!
…完璧な聖人君子にならなくていいんだよ、自分の気持ちを言っていい時もある。」
「フォルク…ありがとう…」
「何言ってるんだ。当たり前だ!」
フランツの目にうっすらと光るものを見たフォルクハルトは、国を統べる者として自分を押し殺すのは計り知れないとは思うが、だからこそ自分が出来るだけ力になろうと改めて心に誓った。
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