41 / 51
41. 呼び出し
しおりを挟む
私はあれから、侯爵夫人になる為の勉強を学ばせてもらっているの。
この、チェルウィンスキー領は少し傾斜のある地域ではさまざまな種類のブドウやオレンジを育てているのだそう。けれど、大雨がよく降るらしくそのような時には収穫量がかなり減ってしまうそうで大変だと学んだの。だから、ブドウやオレンジを加工して出荷したり、他に牛や山羊も育てているみたい。
それに加えてこのコンガレン国の事も学ばないといけないので、なかなかの勉強量です。
大変ではあるけれど、その合間にウカーシュ様のお母様とお茶の時間を共にさせていただいたり、夕食も家族でいただいたり、夕食後の時間をウカーシュ様と共に過ごしたりしています。
優しい義父様、義母様とも少しずつ心を開かせてもらっているの。いつも気に掛けてくれて、とても有り難く思っているわ。
ウカーシュ様は今はまだ騎士団に所属しているそうですが、騎士団へと出掛けてはおりません。あとは提出した書類待ちなのだとか。
最近はお義父様と同じ執務室で、お仕事をされております。
もう少し騎士団を続けられるのかと思ったのですが、私と結婚をするこの機会に辞めないとこのままずるずると辞められなさそうだから、と言われておりました。私のせいで、騎士団を早くお辞めになるのではないかと思っておりましたが、『いつかは辞めないといけなかったから大丈夫だよ。』と優しく言って下さいました。
けれどもどうしても心苦しく思っておりましたから、お義父様とお義母様に伝えました。
「せっかくの第二騎士団長の地位を辞する事になり、私のせいですよね、申し訳ありません。」
と謝ると、お義父様は『家督を継ぐ貴族の嫡男にとって、騎士団とは心身共鍛える為にはうってつけの場所ではあるが、どこまで突き進むのかと思っていたんだよ。だから、ナタリアのせいではないよ。早く辞めて、私の元で家督を継ぐ為の経験を積んでもらいたかったから、ナタリアのおかげではあるかもな。』と言って下さいました。
また、『いいえ?もっと早く騎士団は辞めて欲しかったのよ。十年前に落馬した時からずっとね。だからね、むしろ嬉しいのよ。そんな悲しい顔しなくていいのよ?』とお義母様も言って下さり、実際本当に嬉しそうにしていましたから気にしなくてもいいのかと安堵しました。
そんなある日。
ウカーシュ様は、書類の不備があったらしく、コンガレン国の王宮にある騎士団へと朝早くに出掛けられました。
昨夜、騎士団の使いの者が来て『ご無沙汰しております第二騎士団長!申し訳ありませんが、明日、ご足労願えますか!書類に不備があったそうです!』と言われておりました。
「だったら、今その書類を一緒に届けてくれれば書き直したんだが?」
と、ウカーシュ様は言われていたそうですが、元気のいい使いの者は、『はい!申し訳ありません!持参しておりません!』ととても大きな声で言っていたので、聞こえてしまいましたわ。
なので、渋々、出掛けてくると言っておりました。
「はー…ナタリアと離れたくないんだけれどね。行きたくないけど、仕方ないから行ってくるよ。」
そう言って、項垂れながらも頭を撫でて下さいました。
私も、なぜだか行って欲しくないなと思ってしまったので、ウカーシュ様の手のひらを少し握って、『お仕事ですものね、お気をつけていってらっしゃいませ。その憂いが晴れますよう祈っておりますね。』と伝えました。
「ありがとうナタリア。帰ってきたら、一緒にお茶を飲もう。終わったらすぐに帰ってくるよ。」
そう言って出掛けられました。
この、チェルウィンスキー領は少し傾斜のある地域ではさまざまな種類のブドウやオレンジを育てているのだそう。けれど、大雨がよく降るらしくそのような時には収穫量がかなり減ってしまうそうで大変だと学んだの。だから、ブドウやオレンジを加工して出荷したり、他に牛や山羊も育てているみたい。
それに加えてこのコンガレン国の事も学ばないといけないので、なかなかの勉強量です。
大変ではあるけれど、その合間にウカーシュ様のお母様とお茶の時間を共にさせていただいたり、夕食も家族でいただいたり、夕食後の時間をウカーシュ様と共に過ごしたりしています。
優しい義父様、義母様とも少しずつ心を開かせてもらっているの。いつも気に掛けてくれて、とても有り難く思っているわ。
ウカーシュ様は今はまだ騎士団に所属しているそうですが、騎士団へと出掛けてはおりません。あとは提出した書類待ちなのだとか。
最近はお義父様と同じ執務室で、お仕事をされております。
もう少し騎士団を続けられるのかと思ったのですが、私と結婚をするこの機会に辞めないとこのままずるずると辞められなさそうだから、と言われておりました。私のせいで、騎士団を早くお辞めになるのではないかと思っておりましたが、『いつかは辞めないといけなかったから大丈夫だよ。』と優しく言って下さいました。
けれどもどうしても心苦しく思っておりましたから、お義父様とお義母様に伝えました。
「せっかくの第二騎士団長の地位を辞する事になり、私のせいですよね、申し訳ありません。」
と謝ると、お義父様は『家督を継ぐ貴族の嫡男にとって、騎士団とは心身共鍛える為にはうってつけの場所ではあるが、どこまで突き進むのかと思っていたんだよ。だから、ナタリアのせいではないよ。早く辞めて、私の元で家督を継ぐ為の経験を積んでもらいたかったから、ナタリアのおかげではあるかもな。』と言って下さいました。
また、『いいえ?もっと早く騎士団は辞めて欲しかったのよ。十年前に落馬した時からずっとね。だからね、むしろ嬉しいのよ。そんな悲しい顔しなくていいのよ?』とお義母様も言って下さり、実際本当に嬉しそうにしていましたから気にしなくてもいいのかと安堵しました。
そんなある日。
ウカーシュ様は、書類の不備があったらしく、コンガレン国の王宮にある騎士団へと朝早くに出掛けられました。
昨夜、騎士団の使いの者が来て『ご無沙汰しております第二騎士団長!申し訳ありませんが、明日、ご足労願えますか!書類に不備があったそうです!』と言われておりました。
「だったら、今その書類を一緒に届けてくれれば書き直したんだが?」
と、ウカーシュ様は言われていたそうですが、元気のいい使いの者は、『はい!申し訳ありません!持参しておりません!』ととても大きな声で言っていたので、聞こえてしまいましたわ。
なので、渋々、出掛けてくると言っておりました。
「はー…ナタリアと離れたくないんだけれどね。行きたくないけど、仕方ないから行ってくるよ。」
そう言って、項垂れながらも頭を撫でて下さいました。
私も、なぜだか行って欲しくないなと思ってしまったので、ウカーシュ様の手のひらを少し握って、『お仕事ですものね、お気をつけていってらっしゃいませ。その憂いが晴れますよう祈っておりますね。』と伝えました。
「ありがとうナタリア。帰ってきたら、一緒にお茶を飲もう。終わったらすぐに帰ってくるよ。」
そう言って出掛けられました。
10
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
聖女の座を奪われてしまったけど、私が真の聖女だと思うので、第二の人生を始めたい! P.S.逆ハーがついてきました。
三月べに
恋愛
聖女の座を奪われてしまったけど、私が真の聖女だと思う。だって、高校時代まで若返っているのだもの。
帰れないだって? じゃあ、このまま第二の人生スタートしよう!
衣食住を確保してもらっている城で、魔法の勉強をしていたら、あらら?
何故、逆ハーが出来上がったの?
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
【コミカライズ決定】愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
【コミカライズ決定の情報が解禁されました】
※レーベル名、漫画家様はのちほどお知らせいたします。
※配信後は引き下げとなりますので、ご注意くださいませ。
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる