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31. お父様との話
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ピオトル兄様の結婚の話を聞いた一週間後の夜、私はお父様に呼ばれたので、執務室へと行った。
「お父様、ナタリアです。」
「おお、入りなさい。」
部屋に入ると、お父様は正面の広い机に書類を広げて仕事をされていた。いつもその机には、書類が散乱しているの。片付けた方が良いと思うのだけれど、どこに何があるのか分かっているのですって。私には散らかっているとしか思えないのに、凄いわ…。
仕事を中断してくださったのかお父様は席を立って、隅にあるソファへと私を促してくれた。
「こちらへ座ろうか。」
「はい、ありがとうございます。」
「ナタリア。ピオトルが結婚するのが、二年後だそうだ。国王陛下に手紙を出し、再度返事を頂いた。その内容によれば、明日にでも国民に向けて婚約発表をするらしい。」
「はい。」
「それでな…。ナタリア。お前も今は十五歳。早いなぁ…。そろそろ、結婚の相手を見繕っていこうと思うのだ。あまりゆっくりし過ぎても、いい男性にはお相手がすでにいる可能性もあるからね。」
「はい…。」
「ナタリア、それでな。どうだい?ウカーシュ様は。」
「え!?ウカーシュ様ですか?ウカーシュ様は第二騎士団長だと伺ってます。素晴らしい方だと思いますが、私には勿体ないお方ですわ。」
「そんな事はないよ。ウカーシュ様は確かに栄誉あるお立場の方だ。彼は、コンガレン国の侯爵家のご子息でも有らせられたんだ。でもそんな事、一言も言われてなかっただろう?お立場を鼻に掛けない、素晴らしい方だね。」
「こ、侯爵様でもあったの?」
「あぁ。今、ダミアンと同じ二十一歳でね。そろそろ彼も婚約者を作らないといけないみたいだ。私としては、ナタリアが遠くに行くのは淋しい。だが、同時に幸せにもなって欲しいんだ。彼なら、誠実であるし、ナタリアを大切に思ってくれている。だから、これ以上ない相手だと思うんだ。」
「そんな…でも、ウカーシュ様のお気持ちは?私なんかよりも、もっと素晴らしい方がいくらでもいらっしゃるかと。」
「ナタリア。私なんかなんて言わないでおくれ。ナタリアは本当に素晴らしい、私の自慢の娘だよ。ウカーシュ様は、是非にと言ってくれているよ。もちろん、ナタリアの気持ちが一番大事だとは言って下さっているけれどね。」
「まぁ…!」
ウカーシュ様が、私の婚約者に…?そう思ったら、みるみる頬が熱を帯びていくのが分かった。
どうしましょう。とても嬉しいかもしれないわ。あの優しい笑顔、私にもっと向けて欲しいわ。それに、私の好きな遠駆けも一緒に出来る…?そう思ったら、とても待ち遠しく感じた。
「おおナタリア。その表情を見る
限り、話を進めて良さそうだね。」
お父様は私を見てフフフと笑いながら言われたわ。恥ずかしい…きっと、私真っ赤な顔をしているのね。
「それでな、ナタリア。ピオトルの結婚式を楽しみにしている所悪いんだが、それより前にウカーシュ様へ嫁ぐのはどうだ。」
「ええ!?そんな…。」
嬉しいけれど、恥ずかしいし、残念。そんな思いがごちゃ混ぜになりました。
「もちろん、ウカーシュ様と共に見に来る事は出来ると思うよ。ウカーシュ様が仕事だったら、うちへ里帰りしてピオトルを見ればいい。ただ、結婚は早くできたらいいかなと思うんだ。ウカーシュ様はあといくらかで、騎士団をお辞めになって、侯爵家を継ぐだろう。それまでには妻が居た方がいいんだよ。ナタリアが侯爵夫人となれるよう、学ぶ時間も必要なんだよ。どうだろう…嫌かな?」
そうお父様に言われれば、嫌ではないからすぐに首を横に振った。ただ、急だったから驚いただけなのよね。
「いいえ、お父様。嫌ではありませんわ!戸惑っただけですの。それに…侯爵夫人になんて…なれるかしら。」
「勤勉なナタリアなら大丈夫だよ。ウカーシュ様も支えて下さるだろうからね。」
そう言われて、早くも私はそんな生活を思い描いて心を踊らせてしまった。
「お父様、ナタリアです。」
「おお、入りなさい。」
部屋に入ると、お父様は正面の広い机に書類を広げて仕事をされていた。いつもその机には、書類が散乱しているの。片付けた方が良いと思うのだけれど、どこに何があるのか分かっているのですって。私には散らかっているとしか思えないのに、凄いわ…。
仕事を中断してくださったのかお父様は席を立って、隅にあるソファへと私を促してくれた。
「こちらへ座ろうか。」
「はい、ありがとうございます。」
「ナタリア。ピオトルが結婚するのが、二年後だそうだ。国王陛下に手紙を出し、再度返事を頂いた。その内容によれば、明日にでも国民に向けて婚約発表をするらしい。」
「はい。」
「それでな…。ナタリア。お前も今は十五歳。早いなぁ…。そろそろ、結婚の相手を見繕っていこうと思うのだ。あまりゆっくりし過ぎても、いい男性にはお相手がすでにいる可能性もあるからね。」
「はい…。」
「ナタリア、それでな。どうだい?ウカーシュ様は。」
「え!?ウカーシュ様ですか?ウカーシュ様は第二騎士団長だと伺ってます。素晴らしい方だと思いますが、私には勿体ないお方ですわ。」
「そんな事はないよ。ウカーシュ様は確かに栄誉あるお立場の方だ。彼は、コンガレン国の侯爵家のご子息でも有らせられたんだ。でもそんな事、一言も言われてなかっただろう?お立場を鼻に掛けない、素晴らしい方だね。」
「こ、侯爵様でもあったの?」
「あぁ。今、ダミアンと同じ二十一歳でね。そろそろ彼も婚約者を作らないといけないみたいだ。私としては、ナタリアが遠くに行くのは淋しい。だが、同時に幸せにもなって欲しいんだ。彼なら、誠実であるし、ナタリアを大切に思ってくれている。だから、これ以上ない相手だと思うんだ。」
「そんな…でも、ウカーシュ様のお気持ちは?私なんかよりも、もっと素晴らしい方がいくらでもいらっしゃるかと。」
「ナタリア。私なんかなんて言わないでおくれ。ナタリアは本当に素晴らしい、私の自慢の娘だよ。ウカーシュ様は、是非にと言ってくれているよ。もちろん、ナタリアの気持ちが一番大事だとは言って下さっているけれどね。」
「まぁ…!」
ウカーシュ様が、私の婚約者に…?そう思ったら、みるみる頬が熱を帯びていくのが分かった。
どうしましょう。とても嬉しいかもしれないわ。あの優しい笑顔、私にもっと向けて欲しいわ。それに、私の好きな遠駆けも一緒に出来る…?そう思ったら、とても待ち遠しく感じた。
「おおナタリア。その表情を見る
限り、話を進めて良さそうだね。」
お父様は私を見てフフフと笑いながら言われたわ。恥ずかしい…きっと、私真っ赤な顔をしているのね。
「それでな、ナタリア。ピオトルの結婚式を楽しみにしている所悪いんだが、それより前にウカーシュ様へ嫁ぐのはどうだ。」
「ええ!?そんな…。」
嬉しいけれど、恥ずかしいし、残念。そんな思いがごちゃ混ぜになりました。
「もちろん、ウカーシュ様と共に見に来る事は出来ると思うよ。ウカーシュ様が仕事だったら、うちへ里帰りしてピオトルを見ればいい。ただ、結婚は早くできたらいいかなと思うんだ。ウカーシュ様はあといくらかで、騎士団をお辞めになって、侯爵家を継ぐだろう。それまでには妻が居た方がいいんだよ。ナタリアが侯爵夫人となれるよう、学ぶ時間も必要なんだよ。どうだろう…嫌かな?」
そうお父様に言われれば、嫌ではないからすぐに首を横に振った。ただ、急だったから驚いただけなのよね。
「いいえ、お父様。嫌ではありませんわ!戸惑っただけですの。それに…侯爵夫人になんて…なれるかしら。」
「勤勉なナタリアなら大丈夫だよ。ウカーシュ様も支えて下さるだろうからね。」
そう言われて、早くも私はそんな生活を思い描いて心を踊らせてしまった。
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