蜜餐〜一途な狼騎士は塩対応の妖精娼婦を堪能する〜

AIM

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2 amuse-boucheーつまみー

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「シャワーはあちらです。差し支えなければ、ご一緒させていただきますが」
「ああ」

 部屋に入ってすぐ、男をシャワーに案内する。
 今までちょうどいい大きさだと思っていたシャワールームが、男のガタイが良いせいでものすごく狭く感じる。エレノアはなるべく身体を縮こまらせていたが、石鹸を取ろうと腕を伸ばした時、変な体勢を取ってバランスを崩してしまった。

「あっ!……す、すみません」
「気にするな」

 太い腕に引き寄せられて息を呑む。ぶっきらぼうな物言いをする男だが、根は優しいらしい。

「では、失礼いたします」

 普段よりもずっと身体が密着しているせいで洗いにくいが、男はオオカミ族というだけあって体毛が濃いため石鹸の泡立ちはいい。

(そう言えばこの人、ほとんど私やヒト族と見た目が変わらないな。ちょっと毛深くて耳と尻尾が生えてるくらい? どこかの貴族出身とかで人型になるのが上手いのかな?)

 そんなことを考えながら黙々と手を動かし、どうにか男とエレノア自身を洗い上げる。シャワールームを出て男の身体を拭こうとタオルを広げると、なぜかタオルを取り上げられてしまった。

「あっ、あの、」
「俺は平気だ。あんたの身体を先に拭く」

 予想外の言葉に反応が遅れ、その隙をついて全身を拭かれてしまう。この仕事を始めてそこそこ経つが、客に身体を拭かれたのは初めてだった。

(どうしてこんな身分が高そうで紳士的な人が私なんかを選んだんだろ?)

 エレノアが黙り込んでいると、男は無造作な仕草で自分の身体もさっさと拭いてしまった。すぐにエスコートするように手を引かれ、ベッドへ誘導される。

(普段声を掛けてくるタイプのお客さんみたいに、てっきり責められたいのかと思ったけど……見た目通り主導権握りたいタイプみたいだな)
 
 無表情で思案しながら、エレノアはとりあえず男の出方を伺うことにした。


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