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グウェンドリンが日課の稽古を終わらせた後、ジェームズに連れられて執務室に赴き、ひいひい言いながら執務を少しずつでもこなしながらお昼休憩を取った後のころ、ヴァルファズルとフリーンは王宮に到着していた。
伯爵領から王都へはまだ近い方なのかもしれないが、現在はすでにオフシーズンで領地持ちの貴族は皆領地に引きこもっている最中。
その為、どうしても王都に向かうには時間がかかる。
これが王都からより離れている場合、まず数日がかりで王都へ向かう羽目になったなんてケースもあり得るのだから怖いものだ。
ヴォーダン伯爵家はまだ王都に近い位置にあって、朝早くから出発すれば昼前には到着できる。
ただ、朝早くと言ってもグウェンドリンが起床して馬術の稽古に励んでいる頃なので、とんでもなく早い。
今回グウェンドリンは貴族教育が無いことも相まって、武術と馬術の稽古を遅らせていたのもあり、武術と馬術の稽古を始める前に見送りをしてから即座に着替えて普段通りの朝の過ごし方をすることを許されていたので、見送り後は慌ただしく準備をすることになるが、見送りを優先した。
そんな朝早くから出て、恐らく夜に戻ることになるだろう夫妻は、王城へと到着する。
馬車の中で軽食を二食分、それぞれ時間を決めて食べ、そして昼食の代わりにもなるように料理長たちがきちんと作ってくれていたので、それぞれ食事をして打ち合わせをしていれば数時間はあっという間であった。
伯爵家の屋敷以上に大きく、そして荘厳な白亜の城が見えてくる。
ヴァルファズルとフリーンも王宮で開かれる夜会や公式行事くらいでしかあまり足を向けることもないので、それぞれが深く息を吸って短く吐き出し、気持ちを整える。
王城の門を馬車で通り過ぎた後、入口でまずヴァルファズルが降り、次にヴァルファズルにエスコートされたフリーンが降りる。
その二人に王宮に仕える宰相の地位を与えられた壮年の男がやってくる。
ソアー・ヘイエルダルム。
公爵家の当主であり、代々宰相を輩出している家柄の現当主。
現国王とは兄弟の間柄で、母方の公爵家が後継者に恵まれなかったことから公爵家へと臣籍降下により養子入りし、家を継いだ男である。
ロマンスグレーの短髪を後ろになでつけ、鋭い眼光だと感じるようなその目力の強い眼が特徴的な男でもあった。
「よくぞいらした。伯爵、伯爵夫人」
「本日はお時間をいただき、ありがとうございます」
ソアーの方から話しかけてきてくれたからこそ、挨拶ができる。
ヴァルファズルは言葉を返し、フリーンと共に一礼する。
高位のものから話しかけられなければ挨拶一つできない貴族のしがらみは中々面倒なことも多いが、話しかけられるということはすなわち相手に知ってもらえているということでもある。
そして今回、ソアーのような宰相が直々に来るということは、それだけ天蚕に関して国王も真剣に話し合うつもりでいるということでもある。
これが国の承認や納得が必要であったとしても、それほど大きな案件でないなら宰相と言う政治的に高位の役柄の男は出てこない。
「では案内させる、私は国王陛下と共に参るので少し待っていてくれ」
宰相の後ろで控えていた侍従がペコリと一礼して、自分が案内すると軽く挨拶。
その前に宰相がその場を離れるので、一礼と共に宰相を見送り、案内役の侍従について、応接室の一つであろう部屋へと招き入れられた。
「こちらでお待ちください」
そうして案内を終えた侍従は部屋で待機していたメイドに伝え、お茶を用意させる。
おかしなものは入っていないだろうが、それ以上に緊張して喉を通らないなと感じている2人は「緊張から喉を通らない、気持ちだけいただく」と遠慮し、国王陛下と宰相が来るのを待った。
伯爵領から王都へはまだ近い方なのかもしれないが、現在はすでにオフシーズンで領地持ちの貴族は皆領地に引きこもっている最中。
その為、どうしても王都に向かうには時間がかかる。
これが王都からより離れている場合、まず数日がかりで王都へ向かう羽目になったなんてケースもあり得るのだから怖いものだ。
ヴォーダン伯爵家はまだ王都に近い位置にあって、朝早くから出発すれば昼前には到着できる。
ただ、朝早くと言ってもグウェンドリンが起床して馬術の稽古に励んでいる頃なので、とんでもなく早い。
今回グウェンドリンは貴族教育が無いことも相まって、武術と馬術の稽古を遅らせていたのもあり、武術と馬術の稽古を始める前に見送りをしてから即座に着替えて普段通りの朝の過ごし方をすることを許されていたので、見送り後は慌ただしく準備をすることになるが、見送りを優先した。
そんな朝早くから出て、恐らく夜に戻ることになるだろう夫妻は、王城へと到着する。
馬車の中で軽食を二食分、それぞれ時間を決めて食べ、そして昼食の代わりにもなるように料理長たちがきちんと作ってくれていたので、それぞれ食事をして打ち合わせをしていれば数時間はあっという間であった。
伯爵家の屋敷以上に大きく、そして荘厳な白亜の城が見えてくる。
ヴァルファズルとフリーンも王宮で開かれる夜会や公式行事くらいでしかあまり足を向けることもないので、それぞれが深く息を吸って短く吐き出し、気持ちを整える。
王城の門を馬車で通り過ぎた後、入口でまずヴァルファズルが降り、次にヴァルファズルにエスコートされたフリーンが降りる。
その二人に王宮に仕える宰相の地位を与えられた壮年の男がやってくる。
ソアー・ヘイエルダルム。
公爵家の当主であり、代々宰相を輩出している家柄の現当主。
現国王とは兄弟の間柄で、母方の公爵家が後継者に恵まれなかったことから公爵家へと臣籍降下により養子入りし、家を継いだ男である。
ロマンスグレーの短髪を後ろになでつけ、鋭い眼光だと感じるようなその目力の強い眼が特徴的な男でもあった。
「よくぞいらした。伯爵、伯爵夫人」
「本日はお時間をいただき、ありがとうございます」
ソアーの方から話しかけてきてくれたからこそ、挨拶ができる。
ヴァルファズルは言葉を返し、フリーンと共に一礼する。
高位のものから話しかけられなければ挨拶一つできない貴族のしがらみは中々面倒なことも多いが、話しかけられるということはすなわち相手に知ってもらえているということでもある。
そして今回、ソアーのような宰相が直々に来るということは、それだけ天蚕に関して国王も真剣に話し合うつもりでいるということでもある。
これが国の承認や納得が必要であったとしても、それほど大きな案件でないなら宰相と言う政治的に高位の役柄の男は出てこない。
「では案内させる、私は国王陛下と共に参るので少し待っていてくれ」
宰相の後ろで控えていた侍従がペコリと一礼して、自分が案内すると軽く挨拶。
その前に宰相がその場を離れるので、一礼と共に宰相を見送り、案内役の侍従について、応接室の一つであろう部屋へと招き入れられた。
「こちらでお待ちください」
そうして案内を終えた侍従は部屋で待機していたメイドに伝え、お茶を用意させる。
おかしなものは入っていないだろうが、それ以上に緊張して喉を通らないなと感じている2人は「緊張から喉を通らない、気持ちだけいただく」と遠慮し、国王陛下と宰相が来るのを待った。
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