二人の転生伯爵令嬢の比較

紅禰

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それから授業が始まれば、余計にカトリーヌは朝の出来事等頭の片隅に放り込むように過ごしていく。

そして、グウェンドリンの方にも朝の出来事に関してが友人知人、クラスメイトを通じて耳に届くのも必然であるというのもすっかり忘れているのである。

「ねえグウェンドリン、あなたの妹さんってスカルド・ブラギ令息と婚約されたの?
結構熱心に話しかけられていたけれど」

グウェンドリンが授業合間の休み時間にクラスメイトから声をかけられて、朝の事を問われた。

「ああ、それに関しては私もまだ詳しく教えてもらえていないの。
今日父から正式に伝えられると思うのだけれど…。
ただ、ブラギ令息はこの婚約にかなり前向きみたいだから、カトリーヌに積極的に話しかけに行っているのだと思うわ」

実際の所、婚約の話はスカルドが話に行っている、それも熱心に話しかけられているともなると婚約の話が本決まりであると考えるのが普通だ。

先日の食事会の際のお礼や、それをきっかけに軽く朝の挨拶をと考えて動いたのなら挨拶と簡単な話ですぐ別れている。

でもそんなこともないのであれば、婚約が本決まりになったからしっかりとあいさつと話をしようとする相手側の考えからくる行動だろう。

シュヴァルドで言うところのあの熱烈な6枚綴りの手紙である。

ただ婚約が本決まりというようなことをグウェンドリンから事細かに伝えるような事はできないので、「自分は知りません」というスタンスを貫く。

「そうだったのね、でもブラギ令息は真面目で良い先輩だと聞いているから、カトリーヌ嬢も安心ね」

スカルドは学園内においてもあの顔が示すような真面目一辺倒な誠実さから上級生にも信頼されているらしい。

そしてそれを上級生に兄姉、または親戚や知り合いがいるらしいクラスメイトが知っていることからも、それなりの人数に真面目な人だという認識がされているというのはグウェンドリンによって良い情報だった。

「(なるほど、それが本当なら確かに安心できる人ね。お父様にも一応伝えておかないと。
それに女性使用人たちはちゃんと動いてくれているようで安心安心)」

同時にわかるのが、女性使用人たちがきちんと動いてくれたということ。

まだ朝の登校時間だったので、その周辺の所にいる使用人たちのみの伝達、対処になったのだろうが非常によく動いてくれて満足である。

まあ、逆に対応できない間にスカルドが話し始めた可能性もあるが、それでもきちんと動いた可能性が高いともなれば安心だ。

ほっと安堵の息を静かに吐いた。

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