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獣軍連邦潜入編
57.部屋に1人きり。
しおりを挟むぬいぐるみ問題は一応解決したが、もう一つ解決していないことがあったのを、私はすっかり忘れていた。
いや、覚えてはいたのだが、どうあがいても、気づけば朝になれば鍵が開いているドアを、どうしろというのかわからない。
ダーヴィト先生に報告をすると大事になるので、朝侵入してくる悪童3人と、プラス監視員……もっとも、最近は監視員の方が悪童どもより扱いが難しくなってきたが、とりあえず4人にも口止めしている。そのせいで私が部屋の鍵を開けてたままにしているのだと、彼らに認識されているのは、少し屈辱ではある。
「おやすみクーちゃん!」
「クーたんおやしゅみ~……」
「ああ、皆もおやすみ」
孤児院のリビングでくつろいていた子供たちと、短い時間語らった私は、その後、ユストゥスの元へと出向き、精液を腹にたっぷりともらって戻ってきた。
そしてジュストと名付けた狼のぬいぐるみの前足を握り、ぷらぷらと揺らしながら、もう片方の手ではランプを握って、1人与えられた部屋へと向かう。
理由があっての1人部屋だが、大人も子供も寂しくないかと常に気配りしてくれるから、少し面はゆい。ここには、寮とは違う温かさがある。
日に何度も外出する私を、どう思っているのか不安だったが、日中の外出に関しては、夜までに戻ってくれば、その辺りは随分と寛容だった。私だけでなく、他の子供たちも外出していることがある。ただ、大型獣人に限られるし、それも行き先を告げないと駄目なので、私はドゥシャンに会いに行っていると伝えている。……でもそのうちバレそうだ。夜に関しては、完全に無断で外出している。
ぬいぐるみの1件で、おそらく院長先生はユストゥスの存在に気付いているだろう。ドゥシャンとは違う匂いだろうし……あわよくば、この部屋にユストゥスも連れ込めればいいのだが。
そんなありえないことを考えるぐらいには、私も少し、寂しいのかもしれない。
ドアを開いた部屋の中は、当たり前だが明かりもついておらず静かで、やけに寒々しい。持っていたジュストを引き上げ、誰も見ていないのをいいことに、ぎゅっと抱きしめてその首元に顔をうずめながら、部屋に入った。馴染みのなかった木の匂いも、シーツの手触りも、ぬくもりがないことも、私は慣れてきている。大丈夫。私はやれる。大丈夫。
今日もしっかりと鍵をかけ、かかったことを確認したうえで、ランプをベッドヘッドに置く。油を栓を絞って火を消し、真っ暗な中、馴染んできたベッドへと入る。寮の時とは違って、柔らかな上下の綿のパジャマを与えられていた。
一般的な大型獣人の子供の服だと幅が緩いので、数歳年下のサイズの服を与えられたが、丈が短い。へそがでる。でもそれを繕って直してくれたのが、裁縫の得意な小型獣人の子だった。なのでどうにか、私は見れる格好になっている。
ベッドに横たわり、すうっとジュストに背負わせた袋の中にある、ユストゥスの毛の匂いを嗅ぐ。少し匂いが薄くなってきただろうか。私の鼻も、獣人並みにしてもらえば良かった。
こつ、と鼻先に通信魔具が当たる。不格好だが今は一緒に袋に入れてある。ほどけたらと思うと不安だが、馬のぬいぐるみのように、腹を裂いて中に入れるわけにはいかない。そんなことしたら可哀想だ。彼は、私の最後の旅路の同行者なのだから。
「ん……」
くんくんとユストゥスの匂いを嗅いでいると、少しずつ腰が熱くなってくる。今日もあんまりキスが出来なかった。忙しなく私を抱いて、ぎゅっと抱きしめてはくれはしたが、ワームが出たと飛び出して行ってしまい、キスは10回もしていない。
ユストゥスは私のためにいるのだから、もっと私に構うべきだと思う。あんな虫など放っておけばよいのに。
……違う。本当はわかっている。首都を守るという素晴らしい任務なのに、このあたりの傭兵は数が少ない。実力がある傭兵は、外に出稼ぎに出てしまうらしい。それにこの辺りは貧民街が近いから、傭兵の成り手が少なくて、1人1人が受け持つ範囲が広いのだ。
ユストゥスに言わせると、ワーム退治は前は国軍がしていた仕事らしいのだが……この国も大変そうだな。
でもそんな理由で私は少し、蔑ろにされている。私も大人で、子供ではない。毎日、私と会ってくれるだけでも十分なのだ。……他にだれか、精液の提供者を探した方がいいかもしれない。忙しそうなのに私に構うのも大変だろう。
そう思うと、きゅうっと胸が痛んだ。
「ユス……ユストゥス」
自分で唇を撫でて、狼のぬいぐるみ……ジュストに口づけをする。柔らかい毛並みはふんわりとした感触を、私に返してくれただけだった。
あの唇と舌で私の口を犯してほしい。あいつが望むなら、いっぱい好きなだけ、おまんこを舐められてやってもいい。痛くなっても、我慢する。そう思っても、触れてくれる手はなかった。
「ふ……っ」
ずずっと鼻をすすって、ぐりぐりとジュストの腹に顔を擦り付ける。馬のぬいぐるみと比べるべくもなく大きいが、それでも私を抱き締めてくれるような力強い腕はなかった。……ええい駄目だ。私は騎士なのだから、そんな他の男に縋るようなことはしてはいけない。大丈夫。大丈夫……。
尻が、魔肛がむずむずする。寝衣と下着をずり下げて、手を差し込めば、ソコは性交中のような熱を持っていた。
指を差し込めばあっさりと口を開き、私の指をしゃぶりだす。人差し指と中指を差し込んで、前立腺をこねくり回した。じんじんと勃起してくる性器には触れない。後ろで達するのに慣れてしまった私は、もどかしくすべて下肢の衣類を脱ぎ捨てて、うつ伏せの形で大きく足を開いた。筋肉が邪魔で浅くしか弄れないが、どうにか前立腺には届く。
その状態で、私はあさましくかくかくと腰を振りながら、ペニスの先端をシーツに押し付けた。敏感な鈴口が布に擦られて、背筋が震える。
ジュストについたユストゥスの匂いを嗅ぎながら、指を激しく抜き差しするが、奥の欲しいところには全然届かない。そもそも、精液があるわけでもないのに、後孔を弄ってどうする。そう思っても止まらなかった。
「ゆす……っあ、あっあ……ゆしゅ、っ、ぁあ……っふ、ぁ」
ただでさえぬいぐるみに顔をうずめている時点で呼吸がしにくいのに、足を開いてぐちゅぐちゅと自分で慰めていると、呼吸が乱れてくる。
足りない。もっと深く、太いものがほしい。わたしのおおかみの、おちんぽがほしい。指を増やして乱雑にかき回すが、少しも気持ちよくない。高ぶる身体とは別に、心は冷めていくようだった。
会えるなら、べつに、もうおまんこしなくてもいい。代わりにもっとキスをして欲しい。……嘘だ。やっぱりおまんこもしてほしい。私に突き入れて、かき回して、ねっとりと濃い白濁を、私の腹の奥に吐き出してほしい。あのおおかみがほしい。
「ん、んっ!っぁ、あーっ、あぁああっ!」
びくびくと身体が跳ねて、シーツにこすりつけられた性器からとぷりと白濁が漏れる。快感に痺れる感覚に身体を弛緩させた。ちゅぽんと指を引き抜き、大きく深呼吸をしながら呼吸を整える。
「むなしい……」
冷静になればなるほど、自分のしている行為の意味の分からなさに、あきれてくる。ユストゥスには、ちゃんと精液をもらっているのだ。腹だって空いてるわけじゃない。
なのに、ユストゥスの手が、口が、あの眼差しがないだけで、私はこの無駄な行為をしてしまう。ただこの行為には1点だけ、良い点があった。
「っゆす、の、ばか……」
大して気持ちよくもなく達したが、呼吸が落ち着いてくるとともに、眠気が襲ってくる。汚した部分を拭きとらなくては、とか、こんな格好で寝ていたらまた、明朝子供たちに見られてしまう、とか、いろいろ思うところはあったが、私を抱き締めてくるぬくもりがないことに不貞腐れた私は、そのまま意識を手放した。
ユストゥスがそばにいない、という意識は、どこか深く残っていたのだろう、その日、私は変な夢を見た。
懐かしの寮の部屋で、顔の見えない男に犯される夢だ。ふさふさとした尾と、ぴんと伸びる灰色の耳は見えるし、体つきはユストゥスと同じなのに、その顔だけは薄暗くなっていて見えない。
そして寮の自分の部屋だというのに、私はフリル付きのブラウスに、サスペンダーをつけたキュロットスカートがよく似合う幼児になっていた。
自分では全身が見えていないが、男の腕に縋りつく小さい手はふっくらとしていて貧相で、突き上げに揺れる靴下に包まれた足と革靴も、小さいものだった。ぴこぴこ、頭の上で耳が揺れる。ああ、間違いなく今私は、幼獣になっている。しかも熊ではない、8歳の子供の姿でだ。
「あっん!っあ、あっ、あぁ、ゆ、す……っ!」
私が呼べば呼ぶほど、激しく突き上げてくるくせに、この男はキスもしてくれない。じわりと涙が浮かんでくる。そのままころんと雫が落ちた。今の私は、ただの子供だ。騎士ではない。今のうちなら泣いてもいいだろう。
そう思ったら、堰を切ったように涙が溢れだしてしまった。気持ちいいのに気持ちよくない。先ほどの自慰をトレースするような浅い突きに、もどかしいように腰を揺する。
「っゆしゅの、ゆしゅのばかああ!」
その瞬間、バンッと大きな音を立ててドアが開かれた。
「クンツっ!」
飛び込んできたのは騎士服に身を包んだ、白金髪が美しい麗人だった。……いや、麗人というにはもう少し骨太だ。私と比べるほどではないが、綺麗な筋肉がついているし、その美しさも女性的ではない。その彼の碧眼が私に向けられ、唖然とした表情を浮かべられる。
「クンツ……かい?」
全身を順に眺められて、十分間を置いたところで尋ねられ、私は原因不明の羞恥に見舞われた。
規則的に私を突き上げていた、顔の見えない男は、ぽんっと軽い音を立てて狼のぬいぐるみに変わり、私の見た目も同じようにぽんっとすげ変わる。馴染みのある剣だこがある手に、きっちりとした騎士服を身に着けて、私は慌ててベッドから降りた。
「っ、み、見苦しいところを、見せた……」
「いや……夢だから、どんなこともあるって、ジギーに聞いてきたけど、その耳……」
エリーアス様が見ているのは私の頭上だ。はっとして側頭部を押さえれば、そこにあるはずの耳朶は存在せず、次に頭上に触れればふわりとした感触がある。獣耳だ。幼児の姿から大人の、騎士の姿に戻った時のように、普段の姿を思い浮かべようとしても上手く行かない。
そのうちにエリーアス様とお揃いだった騎士服も、輪郭がぼやけてみるみるうちに白いブラウスにキュロットスカート姿に変わってしまう。
ちょっと待て!これなら裸体の方がまだましだ!
そう意識すれば幼児服も輪郭が歪み、何も身に着けていない裸の状態になった。その何度も変化する私に、エリーアス様は不思議そうに眼を瞬かせている。
「さっきの姿はなんなの?クンツの願望?」
「違う!オドヴァール殿にいただいた服だ。あれで……普段私はあの服を着て、過ごしているのだ」
ぼそぼそと小さい声で答えていく。なんで私はこんなことを、夢の中でエリーアス様に説明しているのだ。ありえそうな現実を想像しているのか。実際にありえそうで嫌だ。本当なら知られたくないことなのに。でも夢だから実際に話しているわけではなくて……いや、どちらにせよ言いたくない話だ。
「へぇークンツ、ああいう服も意外に似合うね。今度寮でも発注しようか。君、普段着らしい普段着、全然持ってなかったもんね。僕がプレゼントするからぜひ着て」
「は……嫌だ。あんな服は、もう着たくない」
寮に戻れたら真っ先に記憶からも消したい。幼児らしい恰好をしていたことを、エリーアス様に知られるなんて最悪だ。いいように遊ばれる未来しかないではないか。
「そっか……じゃあ私が着るよ。それならクンツも着るよね?」
真剣な顔で頷いてくれたので、納得してくれたのかと思ったのだが、ほぼ先ほどと変わらない、それどころかさらにひどい提案をされてしまった。
思わずエリーアス様を見つめる。ん?と軽く首を傾げたエリーアス様は、私をその美しい宝石のような瞳で見返した。この傍若無人で、皆の視線を集める美しい人は、確かに我らが群青騎士団、一輪隊の誇る、いや一輪寮で一番の自由人で、私の尊敬する英雄の。
「……エリーアス様だ」
「うん。僕だね」
「エリーアス様が、夢でも、いてくれている……」
ひく、と横隔膜が震えた、じわりと先ほどとは違う涙が浮かぶ。ユストゥスの夢は何度も見た。けれど、不思議と寮のみんなのことは一度も夢に見なかった。深く考えようとすると、少し頭が痛む気がして考えなかったが、でもこうしてエリーアス様の夢を見るなんて思わなかった。
「エリーアスさまっ」
「うんうん。可愛いなあクンツ」
私が思わず抱き着くと、ぎゅむっと尻を揉まれた。びくっと身体が跳ねる。間近で見る碧眼が、怪しい色を灯した。
「いろいろ話したいことはあるよ。あるけど、でもさ。ほら僕って君の愛人だし、まずは身体から、確認させてもらおうかなっ」
言うが早いか、私はにっこりと微笑んだエリーアス様に、ベッドに押し倒されていた。
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