学園に男子学生は僕一人!? コミュ障の僕には、そこは天国ではなく、地獄です

卵くん

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15日目 じっとしていない欲望

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左右に揺れる大きな振動。エレベーターの狭い一室を上から支える一本ないしは二本のチューブがギシギシと心臓を潰す時と似たような音を奏でながら、それでも重力に抗うようにその場に滞在しようとする。だが、狭い一室は無事ではあったが中にいる僕たちは何も無事で済むことがなかった。

暗闇に染まるエレベーターの内部に、立っていることすら不可能とする振動。振動に駆られ二人の場所が移動し、何度か肩と肩がぶつかってしまう。

「だ、大丈夫ですか!!」

「大丈夫じゃ、ないかも・・・」

「次ぶつかったら僕の肩にそのまま捕まってください!」

 そう言った直後に再び襲う強烈な振動。生徒会長の身体の温もりと、ほのかな呼吸の音が大きくなったと思うと、右腕に柔らかな感触が包み込まれる。その柔らかな感触は一つでは無い。かといって2つでもない。いや、もちろん二つの存在もとても大きいし、自分の理性を崩壊させようとしてくるのだが。彼女を構成する全てのものが柔らかく、そして温もりを持っていた。だが、部屋が暗いためよく彼女の顔が見えない上に、何が自分の腕と接しているのか判別することすら叶わなかった。

「ご、ごめんなさい」

「気にしないでください。急にこんなことになって大変ですね。何とかなるかな」

「いやっ!!」

 衝撃のあまり座り込んでいた二人だったが、非常用ボタンを押そうと立ち上がるのを僕が試みたがそれは必死の力で阻害された。顔はよく見えないが、繋がっている腕から感じるに彼女の身体が僅かに震えているような気がした。

「じっと・・・してて?」

 その甘い言葉にすぐに行動を停止させ、先程までいた場所に腰を下ろすのだが、危うく自分の欲望がじっとせずにはいられなかったことを彼女に悟られてはいけないと、強くこれからの自分に戒めるのであった。
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