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第四十四話 仲良く
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次の日。
アイは学園に来た。
昨日の出来事も話も全く知らないでだ。
体調不良で休んだのか、それとも誰かの指示で休んだのは教えてはくれなかったが、彼女にとっては良い選択だったのは間違いない。
今週は運が良いのか悪いのか、闘技場での授業が多めに入っていた。
その理由としては、遠征で鍛えた自分自身がとこまで二年、先輩たちに追いつけたかを確かめる期間だからだという。
そして午前の授業の最後が闘技場での授業だった。
「今回こそ先に待っていよう」
授業が終わった瞬間に必要な荷物を纏めた鞄を脇に抱えながら闘技場へ向かっていく。
廊下は走ってはいけない決まりだが、そこをギリギリの線でカケルはせめて走っているようで、走ってないように見せるようなセコイ技を使った。
一度は注意されたが、『走ってはいせまん。早歩きです!』と(カケルの中の)意見を突き通したので、それを聞いた教師は無理にでも納得しなければならなかった。
彼から放つ気迫には。
カケル自身は気がついてはいない様子だが、本人も周りからは辺りを圧倒するオーラのようなものが纏っている。
ミア、アイ達より早く着きたいという気持ちが強く力に反映されたからなのだろう。
そして同じクラスの男子の中では一番に男子更衣室の中に入ることが出来た。
カケルは知らないが、同じクラスの女子を含めても一番に早かった。
着替えをすぐに済ませると、更衣室と広場を繋ぐ扉を思い切り開け、飛び出す。
目を瞑り、ミアとアイがまだ来ていない事を祈りながら目をゆっくりと開けていく。
「やった! 今日は二人より先に来れることができたぁ~」
二人が来てない事を確認すると、安堵したのか、胸に手を当て、息を吐く。
というか二人どころかまだ教師も来ていない。
カケルは気合を入れすぎて、二人どころか全体的に早く来過ぎてしまったのだ。
そして10分程待っていると、男子、女子更衣室から話し声などが聞こええてくる。
やっと人が来るような時間帯になった。
カケルはいつミアとアイが来るか、女子更衣室の開く扉の方を見ている。
すると、楽しそうにお喋りをしながら扉から出てくる二人を見つけた。
「アイさん! ミアさんこんにちは~!」
二人に少し自慢するように胸を張りながらカケルは言う。
今日はいつもより早く来ていたことに驚き、二人は目を丸くする。
そして可笑しそうに笑う。
「こんにちは。今日は少し早いのねカケル」
「そうだね。カケル君こんにちは~」
「はい。でも早く来過ぎて、教師もまだ来てませんでした」
後頭部を手で掻きながら、カケルは苦笑いを作る。
それを二人は母親のような眼差しで『やれやれ』と言っている様だった。
そんな周りの男子が嫉妬の視線を送るような時間を過ごしていると、訓練担当の教師が集合の合図を送った。
それを確認した三人は各自のクラスへ駆けていく。
ミアとアイは途中まで同じ方向だったので、ミアはアイの耳元で優しく囁いた。
「安心して。何かあったら私とカケルが絶対にミアを守るから」
そう囁くと手を上に振りながら自分のクラスの元へ走り去っていく。
その後姿をただただ見ているしかなかったアイは、何があったのかさっぱり分からないといった様子。
そして我がに返り、先ほどの発言の意味を考える。
「もしかして……ばれた?」
行き着いた考えを答え合わせしようにも、その場にはミアは居なかったので、アイは訓練をしながらでも聞こうと決めた。
が、いざ聞こうとするが、カケルが近くにいたり、ミアが遠くなったりとタイミングが合わず、闘技場での訓練では聞けなかった。
そして時は刻々と過ぎていき、気がつけば下校時刻となっていた。
「ここで聞かないと、もしかしたら明日行けないかもしれないし」
正門の脇の方で待っていると、帰る友達が居ないのか、それとも一人が好きなのか。どちからは分からないが、一人で帰ろうとしているミアの姿を発見する。
ここしかない! と気持ちを決めミアの元へ歩く。
「ミアさん、少し話があるのですが良いですか?」
「奇遇だね。私もあなたに聞きたいことがあったの。場所を変えましょうか」
そう言い場所を変え、ミアが行きつけの喫茶店で話をすることになった。
席に座ると店員がメニュー表を持って来るが、店の品を知り尽くしているミアは『いつもの』と言う。
メニュー表を貰ったアイはしばらく悩んだ末、ミルクティーとベリーチーズケーキを注文した。
二人の注文を承った店員は店の奥へと姿を消していく。
そして一間置いたところで、ミアから話を進めた。
「私がまず聞きたいのは、何故隠し事をしていたのか」
真面目な面持ちで訊ねた。
「どうやら私の秘密を知っているようね。知っているなら分かるでしょ? 私が呪われた種族、ハーフだって事を周りに知らされたら、死んでしまうのよ!? その事を分かって言っている?」
いつものニコニコ、ふあふあな様子のアイではなく、素のアイをミアの目の前で見せる。
「ということは、私やカケルが周りに言い広めたりする人だと思ってたの?」
「じゃあどうして学園でハーフ探しなんかをやっていたの!? 誰かが言い広めたとしか考えられない!」
声を少し荒げ、机を拳で叩き感情を露にする。
「私達はあの件以降に学園長に聞いたのだ。だから私達ではない他の人たちだ」
「……それは分かった」
「それにもし、あなたが殺されるとなったら彼が黙ってはいられないしね。だから身の安全は大丈夫だから、信じて」
「わ、分かった」
こうして話し合いが終わると、それを見計らってたかのように注文していた品が届いた。
アイが注文したミルクティーとベリーチーズケーキ。
ミアが注文した『いつもの』は紅茶にイチゴショートケーキだった。
二人はそれをお喋りをしながら食べていき、話が一区切りついたころにはケーキも飲み物もなくなっていた。
「今日はもう帰りましょう。打ち解けることも出来たし」
「そうですね。ではお金を……」
お金を鞄の中から出そうとした瞬間、それをミアが静止させた。
「今日は私の奢りで良いよ。話も付き合ってもらったし、そのお礼ということで」
ミアは鞄からお財布を取り出し、金額丁度で支払った。
貴族ではないアイからしたら合計金額はそこそこ高いものだったので、これは貴族のプライドではなく、本心からの優しさ。そして友情の証を築き上げようとしたのだろう。
店を出ると二人の自宅はそれぞれ反対側にあるため、その場で別れることになった。
「今日は本当にありがとね。それじゃあまた明日」
「うん。また明日」
別れの挨拶を済ませると、それぞれ反対の道を歩んでいく。
******************
一方そのころカケル家では。
「こら! フローラリア! 言うことを聞きなさい!!」
「あ! パパお帰りなさい!」
「カケルさん、お帰りなさい」
カケルの帰りを出迎えたのは、お世話係りとして働いているカグラ。そしてそのカグラを困らせているフローラリア。
扉を挟んでも聞こえていた大声で一体何をしていたのかと部屋の奥へと目を向けると、そこには服やら毛布や色々なものが散乱している。
『うわー今日ミーニァさんが帰っていていたら、怒られてただろうな』
「こ、これはどういう事なのかな?」
散らかり過ぎて、怒る感情より、どうしたらこうなったと不思議な気持ちの方が大きかった。
カケルはこの状況を見て、ただ苦笑いするしかなかった。
「それはですね……」
説明によると、朝カケルとミーニァが家を出た後、フローラリアが『パパのがくえんにいきたい~~』と駄々をこねてしまったところを、カグラが説得した。がしかし、それだけでは言うことを聞かずに、暴れてしまい気がつけばこうなっていたと。
「まあまだ二人ともお互い慣れていないからね。それは仕方のない事だよ」
カグラは申し訳なさそうに顔を俯いた。
「それじゃあ! 部屋を綺麗にしてご飯にしますか! フローラリアも手伝うんだよ」
「は~い」
まだまだ二人が馴染むのは時間が掛かりそうです。
アイは学園に来た。
昨日の出来事も話も全く知らないでだ。
体調不良で休んだのか、それとも誰かの指示で休んだのは教えてはくれなかったが、彼女にとっては良い選択だったのは間違いない。
今週は運が良いのか悪いのか、闘技場での授業が多めに入っていた。
その理由としては、遠征で鍛えた自分自身がとこまで二年、先輩たちに追いつけたかを確かめる期間だからだという。
そして午前の授業の最後が闘技場での授業だった。
「今回こそ先に待っていよう」
授業が終わった瞬間に必要な荷物を纏めた鞄を脇に抱えながら闘技場へ向かっていく。
廊下は走ってはいけない決まりだが、そこをギリギリの線でカケルはせめて走っているようで、走ってないように見せるようなセコイ技を使った。
一度は注意されたが、『走ってはいせまん。早歩きです!』と(カケルの中の)意見を突き通したので、それを聞いた教師は無理にでも納得しなければならなかった。
彼から放つ気迫には。
カケル自身は気がついてはいない様子だが、本人も周りからは辺りを圧倒するオーラのようなものが纏っている。
ミア、アイ達より早く着きたいという気持ちが強く力に反映されたからなのだろう。
そして同じクラスの男子の中では一番に男子更衣室の中に入ることが出来た。
カケルは知らないが、同じクラスの女子を含めても一番に早かった。
着替えをすぐに済ませると、更衣室と広場を繋ぐ扉を思い切り開け、飛び出す。
目を瞑り、ミアとアイがまだ来ていない事を祈りながら目をゆっくりと開けていく。
「やった! 今日は二人より先に来れることができたぁ~」
二人が来てない事を確認すると、安堵したのか、胸に手を当て、息を吐く。
というか二人どころかまだ教師も来ていない。
カケルは気合を入れすぎて、二人どころか全体的に早く来過ぎてしまったのだ。
そして10分程待っていると、男子、女子更衣室から話し声などが聞こええてくる。
やっと人が来るような時間帯になった。
カケルはいつミアとアイが来るか、女子更衣室の開く扉の方を見ている。
すると、楽しそうにお喋りをしながら扉から出てくる二人を見つけた。
「アイさん! ミアさんこんにちは~!」
二人に少し自慢するように胸を張りながらカケルは言う。
今日はいつもより早く来ていたことに驚き、二人は目を丸くする。
そして可笑しそうに笑う。
「こんにちは。今日は少し早いのねカケル」
「そうだね。カケル君こんにちは~」
「はい。でも早く来過ぎて、教師もまだ来てませんでした」
後頭部を手で掻きながら、カケルは苦笑いを作る。
それを二人は母親のような眼差しで『やれやれ』と言っている様だった。
そんな周りの男子が嫉妬の視線を送るような時間を過ごしていると、訓練担当の教師が集合の合図を送った。
それを確認した三人は各自のクラスへ駆けていく。
ミアとアイは途中まで同じ方向だったので、ミアはアイの耳元で優しく囁いた。
「安心して。何かあったら私とカケルが絶対にミアを守るから」
そう囁くと手を上に振りながら自分のクラスの元へ走り去っていく。
その後姿をただただ見ているしかなかったアイは、何があったのかさっぱり分からないといった様子。
そして我がに返り、先ほどの発言の意味を考える。
「もしかして……ばれた?」
行き着いた考えを答え合わせしようにも、その場にはミアは居なかったので、アイは訓練をしながらでも聞こうと決めた。
が、いざ聞こうとするが、カケルが近くにいたり、ミアが遠くなったりとタイミングが合わず、闘技場での訓練では聞けなかった。
そして時は刻々と過ぎていき、気がつけば下校時刻となっていた。
「ここで聞かないと、もしかしたら明日行けないかもしれないし」
正門の脇の方で待っていると、帰る友達が居ないのか、それとも一人が好きなのか。どちからは分からないが、一人で帰ろうとしているミアの姿を発見する。
ここしかない! と気持ちを決めミアの元へ歩く。
「ミアさん、少し話があるのですが良いですか?」
「奇遇だね。私もあなたに聞きたいことがあったの。場所を変えましょうか」
そう言い場所を変え、ミアが行きつけの喫茶店で話をすることになった。
席に座ると店員がメニュー表を持って来るが、店の品を知り尽くしているミアは『いつもの』と言う。
メニュー表を貰ったアイはしばらく悩んだ末、ミルクティーとベリーチーズケーキを注文した。
二人の注文を承った店員は店の奥へと姿を消していく。
そして一間置いたところで、ミアから話を進めた。
「私がまず聞きたいのは、何故隠し事をしていたのか」
真面目な面持ちで訊ねた。
「どうやら私の秘密を知っているようね。知っているなら分かるでしょ? 私が呪われた種族、ハーフだって事を周りに知らされたら、死んでしまうのよ!? その事を分かって言っている?」
いつものニコニコ、ふあふあな様子のアイではなく、素のアイをミアの目の前で見せる。
「ということは、私やカケルが周りに言い広めたりする人だと思ってたの?」
「じゃあどうして学園でハーフ探しなんかをやっていたの!? 誰かが言い広めたとしか考えられない!」
声を少し荒げ、机を拳で叩き感情を露にする。
「私達はあの件以降に学園長に聞いたのだ。だから私達ではない他の人たちだ」
「……それは分かった」
「それにもし、あなたが殺されるとなったら彼が黙ってはいられないしね。だから身の安全は大丈夫だから、信じて」
「わ、分かった」
こうして話し合いが終わると、それを見計らってたかのように注文していた品が届いた。
アイが注文したミルクティーとベリーチーズケーキ。
ミアが注文した『いつもの』は紅茶にイチゴショートケーキだった。
二人はそれをお喋りをしながら食べていき、話が一区切りついたころにはケーキも飲み物もなくなっていた。
「今日はもう帰りましょう。打ち解けることも出来たし」
「そうですね。ではお金を……」
お金を鞄の中から出そうとした瞬間、それをミアが静止させた。
「今日は私の奢りで良いよ。話も付き合ってもらったし、そのお礼ということで」
ミアは鞄からお財布を取り出し、金額丁度で支払った。
貴族ではないアイからしたら合計金額はそこそこ高いものだったので、これは貴族のプライドではなく、本心からの優しさ。そして友情の証を築き上げようとしたのだろう。
店を出ると二人の自宅はそれぞれ反対側にあるため、その場で別れることになった。
「今日は本当にありがとね。それじゃあまた明日」
「うん。また明日」
別れの挨拶を済ませると、それぞれ反対の道を歩んでいく。
******************
一方そのころカケル家では。
「こら! フローラリア! 言うことを聞きなさい!!」
「あ! パパお帰りなさい!」
「カケルさん、お帰りなさい」
カケルの帰りを出迎えたのは、お世話係りとして働いているカグラ。そしてそのカグラを困らせているフローラリア。
扉を挟んでも聞こえていた大声で一体何をしていたのかと部屋の奥へと目を向けると、そこには服やら毛布や色々なものが散乱している。
『うわー今日ミーニァさんが帰っていていたら、怒られてただろうな』
「こ、これはどういう事なのかな?」
散らかり過ぎて、怒る感情より、どうしたらこうなったと不思議な気持ちの方が大きかった。
カケルはこの状況を見て、ただ苦笑いするしかなかった。
「それはですね……」
説明によると、朝カケルとミーニァが家を出た後、フローラリアが『パパのがくえんにいきたい~~』と駄々をこねてしまったところを、カグラが説得した。がしかし、それだけでは言うことを聞かずに、暴れてしまい気がつけばこうなっていたと。
「まあまだ二人ともお互い慣れていないからね。それは仕方のない事だよ」
カグラは申し訳なさそうに顔を俯いた。
「それじゃあ! 部屋を綺麗にしてご飯にしますか! フローラリアも手伝うんだよ」
「は~い」
まだまだ二人が馴染むのは時間が掛かりそうです。
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第2話『学園生活Ⅱ』の文章の変換ミスを見つけました。
2人の弟子につくこと(の)なった
になってます
報告有難うございます!
楽しませてもらってます
少し気になる点が鉄の融点が1500
タングステンに至っては3000オーバー
なので1000度くらいで伝説と言われる
鉱石がボロボロになるのは
すこし違和感を覚えます。
感想ありがとうございます。
参考にさせていただきます。
超続きが気になります。
感想有難うございます!
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