やがて始まるリベリオン

第一章 ラギアスダンジョン

登場人物紹介

◇並木浩人
高校生。気が付いたら家庭用RPGゲーム『ウィッシュソウル』の悪役に憑依していた。原作ファンで何度も周回プレイをしていたことからそれなりにゲーム知識を持つ。目標のためなら手段を選ばない強かな一面もある。

◇ジーク・ラギアス
黒髪に青い瞳。
原作に登場する最低最悪の悪役。『悪逆非道』とファンからは呼ばれている。主人公パーティと数多くの因縁を持ち、ボスキャラとして戦闘イベントが複数用意されていた。実力だけは本物で剣と魔法を扱う魔剣士タイプ。最終的には命を落とすことになる。

◇浩人/ジーク
浩人の憑依先。十二歳。
原作の設定遵守の影響からか口調が強制的に辛辣な言葉へ変換される。ゲーム同様に剣と魔法共に高いポテンシャルを持つ。本人にはその自覚は薄く生き残るため必死に鍛錬した結果に過ぎない。得意魔法は氷属性。

◇ ブリンク・ハルトマン
元騎士。
浩人に剣術の指導を行うナイスミドル。連隊長を務めていた経歴からラギアス家に雇われる。病を患う息子がいたがジーク浩人に授けられた特効薬によって快復する。原作ではとある理由により死亡している。

◇ルーク・ハルトマン
十二歳。金髪。
ブリンクの一人息子。本編未登場。『魔力硬化症』により寝たきりの生活を送っていたが特効薬によって一命を取りとめる。原作でルーク・ハルトマンの登場は無かった。

◇フール・ラギアス
ジークの父親。ラギアス領の現領主。妻のノイジー・ラギアスと共にファンからは『悪徳夫婦』と呼ばれる。あらゆる手段を使って富を得ようと常に算段を立てている。原作ではジーク同様に主人公パーティとの因縁を持っており、最終的には死亡した。

◇ノイジー・ラギアス
ジークの母親でフールの妻。宝飾品に目が無い。人格は底辺クラスだが、見た目はかなり良かった。フールと同じく原作では死亡が確定していた。

◇シモン
ラギアス家に雇われている兵士で分隊長。原作での登場は無かった。

◇アトリ
十一歳。白髪。
幼い頃は普通に生活をしていたが、数々の怪奇現象の中心にいたことから忌子と呼ばれ村から迫害されていた。ジーク浩人に出会い助けられたことから彼を目標に生きることを決意する。原作では主人公パーティの一員でヒロイン。アトリの名は捨てていたが本編では捨てることはなかった。原作時との見た目が大きく異なり名前も違ったことから浩人が気付くことはなかった。

◇ヴァン・フリーク
十二歳。茶髪。
原作の主人公。父親の行商を手伝いながら各地を巡る旅をしている。将来の夢は最強の剣士になること。戦闘では近距離攻撃を中心とした前衛アタッカーを務める。ジークとは特に因縁が深かった。

◇エルゼン・フリーク
ヴァンの父親。
フリーク商会の主。行商の過程で各地を回る。身寄りの無い子供達を見つけたら援助や保護を行なっており、原作・本編同様にアトリを村から連れ出している。自身の父親はかつて名のある剣士だった。

◇グランツ・フォルト
五十八歳。灰色の長髪。
魔術師団に所属しており様々な魔法を扱うことから『賢者』という二つ名がある。実力・人格共に優れ副団長の座にまで上り詰めた経歴を持つ。ジーク浩人に仲間を救われたことから多大なる恩を感じている。原作では己の無力を嘆いて引退したが、本編ではジークという若い才能を目の当たりしたことから、後進へ道を譲る名目で魔術師団を離れた。孫を持つナイス爺。