僕に双子の義兄が出来まして

サク

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悠暉とゴールデンウイーク 千秋視点

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「きしたゆうきを知っているか?」

そう悠暉に聞いた時、悠暉が一瞬息を飲んだのが分かった。

「それが、三浜第一小学校の岸下悠暉なら僕だけど、えっと、岸下は母の方の苗字だよ」
「今年、入ってきた一年に紀藤の従兄弟がいるのだが、その従兄弟がきしたゆうきを探しているらしい。昔助けられたお礼がしたいそうだ。会ってみるか?」
「良いけど…」
「どうしたの?悠暉」

どこか言いよどむ悠暉に千春が問う。

「えっと僕、結構ここから離れていたところに住んでいたから、違う子のこと言っているのではっと思って。間違えていたら、申し訳ないよ」

「三浜第一小学校で会っているなら、連れてきていいって送っておくか」

ああ、合っていることにほんの少し落胆する。

「そうみたいだ、悠暉の事らしい」

その言葉を聞いた悠暉がほんの一瞬固まった気がした。

「断ることもできるけど」
「大丈夫だよ」

そう、笑う悠暉。学校で俺達が知らない間に突撃されて、何かあるよりはここで俺達がいるところで会って貰った方がいい。紀藤達は途中であったのか千夏たちと共に、正午の鐘が鳴るタイミングでやってきた。
紀藤達は、異なる店のファーストフードを、これでもかというほど買い込んできたようだ。

「うわー。ハンバーガーにポテトにチキン、ドーナツまで、ハンバーガー屋さん二か所も寄ってきたの?お店の名前が違う。すごい、たくさん、買って来たね。美味しそう。大変だったんじゃない?」

最初、敬語で話していた悠暉は、紀藤達に敬語じゃなくていいと言われ、戸惑いながらも敬語を外していた。紀藤達が買ってきたものを拡げ、それを見た悠暉の敬語はテンションが上がり、完全に無くなった。紀藤達が嬉しそうに笑ったのが見えた。

「みんなで、手分けしてな。俺のお勧めばかりだ、美味いぜ」
「身体に悪そうなものばかりですね」
「俺ら、食べたことないや」

笑う美濃前の言葉に、千冬と千夏が買って来てあるラインアップを見てそう言った。

「文句言う奴には上げん」
「僕、コップもってくる」
「「あ、悠暉」」
「いっう、え、お、あ、お」

俺が持ってくるという前に悠暉はコップを取りに行こうと動き出し、筋肉痛の痛みで声上げ、それを誤魔化すように言葉を繋ぎ、かくかくとキッチンに向かう。

「くっふ、悠暉君、動きが、そう言えば、悠暉君の怪我は大丈夫ですか?」
「筋肉痛……あー、悠暉は熱が出ていたほど、打撲がひどかったから、その痛みもあるはずだね。本人は筋肉痛って言っているから、つい動きの可笑しさに目がいって笑ってしまうけど」
「ああ、悠暉の動きが面白過ぎて、怪我していること忘れてしまいそうになるな。」
「「「「「「ああ、わかる、心配より、笑いが出てしまう」」」」」」
「ドSか、あんたら」

その突っ込みは紀藤の従兄弟からだった。

「お前も、吹き出していただろう。さっき」

紀藤が従兄弟の頭を叩きながらそう突っ込みを入れていた。
かくかくと、コップを人数分持って来た悠暉

「もう少し、遅かったら、千秋の手料理を食べることが出来たのに、残念だね」
「なっにぃ、千秋の手料理だと、よし、みんな隠せ、隠せ。]
「急げ、急げ」
「俺らは、何も買ってきてないぜ」

「もう遅い、隠すな」

千春の言葉に、美濃前達がたちが騒ぎ出す。そんな俺達の光景を見て悠暉は楽しそうに笑っていた。
大体、みんなが腹を満たした頃、紀藤が従兄弟の脇腹を突いた。
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