僕に双子の義兄が出来まして

サク

文字の大きさ
102 / 120
初めまして、あ弁護士のユウキ・カンノです。(悪徳って言いそうになったよ。セーフ)

あれから4年(お久しぶり、悠暉だよ)2

しおりを挟む
う~ん、やっぱり気になる。一人の犯行ではない気がするし、気になることはとりあえず、調べておく方が吉。

これは、幼いころ、近所に住んでいた絹さんから、教えてもらったことだった。絹さんは当時、六十五歳だと言っていたけど、ものすごく若くて、僕は逆年齢詐欺だと思っていたよ。年寄りをこき使うんじゃないが口癖だった。

「心に引っ掛かりがある気になることは調べといたほうが良いさね。後々、その情報が必要になる時が来るからさ」

という教えのもと、気になることを全て、調べていたことがあるのだ。知らぬが仏という言葉が身に染みた時期でもある。



ということで、事務所に戻り、業務を終えた後、調べにジャックさんのところに向かった。
ジャックさん結構、警察の上の状況を無視して動いていたりするからね。そのおかげで結構助かっている人がいるから、上の人はなんとも言えない。

ジャックさんが務めている警察署に行く途中に、見回りを終え、署に帰ってきたらしいジャックさんに会えた。

「ジャックさん」
「ユウキ?どうしたんだ?」

「ちょっと、調べたいことがあって、最近あったあの事件のことだけど、気になって」
「ああ、それなら、俺も気になっていた。だから、隠ぺいしたと言われている事件を調べているところだ。どうもあれが、あの女性一人でやったとは思えないんだよ。此方も隠ぺいに協力していた事実を出したくない分、捜査がおざなりになりそうでな」

「ジャックさんもそう思う?僕も一緒していいかな?」
「いいぞ。ユウキとなら、はかどりそうだ。結構お前のお陰で助かっているところもあるし、本当、こっちに来ていたら、こき使うのに。残念だ」
「うん、僕、弁護士選んで良かったよ。容赦なさそうだもの」

そして、資料室に入らせてもらった。
調べていくうちに、気になる事が増えていく。それを、メモって、家に帰ってから、僕なりに調べてみた。

そして、なんとも最悪な情報と、ある人物達の過去の行いが出るわ、出るわ。
人を取り締まるはずの国家権力って、悪い方に使われやすいのかな?

自分たちのつながりが分かるはずないと慢心して、それぞれ自慢の如く公に上げられていた、過去の情報や、やり取り。
う~ん、親御さん達には、隠ぺいすることより更生させることにお金を使って欲しいものだね。

今回の被害者を含めた彼らが、壊した人の人生の多さに、そのやり方にそのすべてに怒りが湧く。

こういう時、目には目を歯には歯をって言葉が胸の内から出てくる。同じことを繰り返し、反省の色もなく悠々と生きている彼らに、また繰り返そうとする彼らに、思ってしまう。同じ目にあわないと他人の痛みがわからないのかと。

「すぅぅぅはぁぁぁ、すぅぅぅぅぅはぁぁぁぁ」

そんな怒りの感情を深呼吸して落ち着かせる。その被害者達は皆一様に顔が綺麗だった。その中でも、目を引く人物が二人いた。

「双子だ。千春君や千秋君並みにお互いが似てる双子なんて、初めて見たかも」
 

同じ顔をした双子の写真。何というか、こんなに綺麗な人を見たのは千秋君と千春君以来かもしれない。

そんなことを思って、千春君と千秋君に会いたいなぁと撃沈する。机の冷たさに、高上ってしまった会いたいと思う気持ちを静めさせようと頬を押し付ける。

写真持ってこればよかった。それに齧り付いて動けなくなりそうだから、諦めたけど。

会いたいなぁと思いながら左手にしてある時計をなぞる。17歳の誕生日に二人から貰った時計、その時計にはちょっとした秘密の隠し場所が付いてあって、そこの中に二人に選んでもらったピアスが入っていたりする。
つけると触りまくって、壊しちゃいそうで、開けてもらった穴には自分で買ったピアスを着けている。今つけているピアスも触りすぎてかれこれ、八代目のピアスだ。

この隠し箱に写真を一つくらい加工して入れてこれば、なんて思うも、きっと秘密の隠し場所の意味がなくなりそうだ。ずっと見ちゃう。

≪バッチィィン≫
と自分の頬を叩いて気持ちを戻す

「よし、コーヒーでも飲もう。・・・痛いや、強く叩きすぎた」

一息入れて情報収集。
調べて、出てきた内容に、再度湧き上がってきた怒りは消えなくて、何やっても消えなくて、一睡もできずに朝を迎えた。

「僕がここで怒り狂っても、過去は変えられない。そう、分かっているけど、小説のように巻き戻ってほしいって思ってしまう」

隠ぺいされて、罪を問われる事無く、楽しそうな生活を撮り、インターネットに上げている写真。
どの人物の写真にも、一緒に映っている人の何人かは目に光がなくどこか悲しそうに感じた。

その明暗が分かれるその姿に権力の使い道、間違っては駄目だよとそう思う。

僕ができること、その人達に罪を償ってもらうように悪徳弁護士として弁護すること。そのために全ての罪を調べ上げよう。


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

病み墜ちした騎士を救う方法

無月陸兎
BL
目が覚めたら、友人が作ったゲームの“ハズレ神子”になっていた。 死亡フラグを回避しようと動くも、思うようにいかず、最終的には原作ルートから離脱。 死んだことにして田舎でのんびりスローライフを送っていた俺のもとに、ある噂が届く。 どうやら、かつてのバディだった騎士の様子が、どうもおかしいとか……? ※欠損表現有。本編が始まるのは実質中盤頃です

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とスタッフ達とBL営業をして腐女子や腐男子たまに普通のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

俺の人生をめちゃくちゃにする人外サイコパス美形の魔性に、執着されています

フルーツ仙人
BL
上位存在×人間。人外サイコパス美形に、知らん間にド級のやばい執着をされ、懐かれ?苦労させられる苦学生のホラーラブコメです。初期は割と双方向塩対応ぎみ→じれじれ→もだもだ→相互尊重両想い&人外からの執着病みぎみです 現代地球によく似た異世界。里親を転々としてきた苦学生のダリオ・ロータスは、怪異を見ることができるが、関わってろくなことがない人生だった。現在彼は、大学生。時給2000リングにつられて、メイド喫茶のような会員制クラブで働いている。体格の良いダリオは自分でも違和感満載だが、一に金、二に金、とにかく金は大事だという思いから、どうなんだ? と思う自分をあっさり亡き者にしているドライな青年だ。彼は、客のカーター氏から『異次元の門』というマジックアイテム(後に判明)をプレゼントされたことで、異次元から『支配者』と呼ばれる恐ろしい存在と邂逅する。『支配者』は夜のように美しい青年テオドール。ダリオを『花』と呼ぶが…… エブリスタ、フジョッシーにも投稿していましたが、削除してこちらの投稿に変更しました。ムーンにも投稿しています。タイトル迷走中です ※合意のない性行為について、随所に否定的な話となっています。男女ともに性被害事件の取り扱いがあります。 ※大型人外形態の性描写有。攻めが様々な形態になります。 ※♡時々あります 【UI変更のためムーンライトでの更新を停止し、アルファポリスでのみ更新予定です】

王妃の椅子~母国のために売られた公子

11ミリ
BL
大陸で一番の強国であるディルア王国には男の王妃がいる。夫婦間は結婚当時より長年冷え切っていた。そんなある日のこと、王のもとへ王妃がやってきて「わたしを殺させてあげよう」と衝撃な一言を告げる。けれど王は取り合わない。 喜んでもらえると思っていただけに意外だった王妃は自分の離宮に帰り、人生を振り返る。 かつて弱小公国の美しい公子だったライル(後の王妃)は強国へ貢がれた。強制的に戦へ参加させられ、人には騙され、第六王子には何かと絡んでくる。そしてある日目が覚めたら王子妃に……。 ■■■ ハピエンですが、前半の人生は辛いことが多いです。一人で耐えて耐えて生き抜く主人公を気にする不器用第六王子が傍にいます。 長年の片思いと鈍感のコンビ夫婦です。 話の都合上、途中で名前がライル(男名)からライラ(女名)に変わります。 鳥の姿に変化できる「ニケ」という特異な体質が出てきます。

たとえば、俺が幸せになってもいいのなら

夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語――― 父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。 弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。 助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。

俺の異世界先は激重魔導騎士の懐の中

油淋丼
BL
少女漫画のような人生を送っていたクラスメイトがある日突然命を落とした。 背景の一部のようなモブは、卒業式の前日に事故に遭った。 魔王候補の一人として無能力のまま召喚され、魔物達に混じりこっそりと元の世界に戻る方法を探す。 魔物の脅威である魔導騎士は、不思議と初対面のようには感じなかった。 少女漫画のようなヒーローが本当に好きだったのは、モブ君だった。 異世界に転生したヒーローは、前世も含めて長年片思いをして愛が激重に変化した。 今度こそ必ず捕らえて囲って愛す事を誓います。 激重愛魔導最強転生騎士×魔王候補無能力転移モブ

終焉の晩餐会:追放される悪役令息は、狂欲の執事と飢えた庭師を飼い慣らす

河野彰
BL
かつて、ローゼンベルグ家の庭には白薔薇が咲き誇っていた。嫡男リュシアンは、そのバラのように繊細で、風が吹けば折れてしまいそうなほど心優しい青年だった。しかし、名門という名の虚飾は、代々の放蕩が積み上げた「負の遺産」によって、音を立てて崩れようとしていた。 悪役になり切れぬリュシアンと彼を執拗にいたぶる執事のフェラム、純粋な愛情を注ぐ?庭師のルタムの狂気の三重奏。

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

処理中です...