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㊳京都弁と素直な子供、素直な教師
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中間休憩まで残す所、後15分の保健室
「湯川先生。おっはー」
「おはようございます。皮膚科どうだった?」
最近は火傷、切り傷、擦り傷は跡を残さないようにと皮膚科に行く子供、保護者が多くなった。
朝の健康観察で皮膚科に行ってから学校に来る予定になっていた5年生の朝倉霧子に梨乃は言うと、霧子は腕を見せる。
「後、少し通ったら卒業やって」
ヘアアイロンで火傷したんだったか。
一昔前のやけどの理由といえば、ストーブ、ヤカン、鍋だったが最近は”ヘアアイロン””LEDライト”と主流な火傷も変わって来た。
「15分したら授業終わるから。それまで、居っていい?」
「今は高熱の子も怪我人もおらんからええで」
ドアから顔を覗かせている朝倉に言うと、朝倉は部屋の中に入る。
「待ってる間さー。おかんと京都弁について話しててん」
彼女はそう言うと梨乃はパソコンから手を止め朝倉を見る。
「ぶぶづけ(お茶漬け)でもいかがですか?って言われたら。先生どうする?」
※ぶぶづけでもいかが⇒さっさと帰れ!
「あぁー。茶漬けより。寒いから饂飩をお願いしますっていうな。先生は素直だからさっさと帰れなんて言われてるなんて分からないわ」
「あはは。さっすが先生!」
声を上げて莉乃の言葉に朝倉は笑う。
「その霧子が今日付けている髪の毛のヘアピン。ラメにリボンに豪華ね。本当にまぁ~。綺麗なヘアピンしてはるなぁ~」
※綺麗なヘアピンしてはるな。⇒学校に派手なヘアピンつけてきて、何考えてれるの?校則違反だよ?4月に学校で不要な華美な物。シュシュ、黒以外のヘアピン禁止と通知を出しているでしょ?
「やろ!似合ってるやろ!担任の三木に絶対、はずせとかうざい事言われる」
そういって梨乃は確信犯のヘアピンをつけた彼女の短いスカート下から膝を物差しを当てる。
「何着ても似合いはりますわ」
※何着ても似合いはりますわ。⇒そんな格好して、恥ずかしゅうないんかい!
「セクハラや!」
朝倉はそういうと更に腰に手を当てスカートを更に短くする。
「マイクロミニスカートにすな。おろせ、ひっぱれ。誰も霧子の素足を見たくありません」
淡々というと梨乃は再び椅子に座るとコーヒーを飲む。
「現役JCに先生、偉い言葉選びしはるわ!」
※偉い言葉選びしはるわ⇒凄い失礼な物言い。
「児童生徒は保健室の先生も例外なく仕事やからな」
梨乃はそう言うと、ランドセルから宿題でも使う自学ノートを出す。
「汚い部屋を見て、綺麗にしてはりますなは”きたねぇ!”
元気な子供やな”うっせぇ!
ところで・・・っは”それはどうでもいい!”
ヒールを履いた人にその靴いい音ですねは”ヒールの音うっせぇ!”こんなんさ、まじで京都怖すぎる!もう、霧子いかれへん」
梨乃はそんな霧子にクスクス笑う。
「奥を読みすぎても会話が出来んし、読まなさ過ぎても会話が成立しない。そういう空気を読むという行為。言葉の意味を学ぶのが学校やねんから。さっさと教室生きなはれ。皆待ってるわ」
「え!ちょー!はよ上がれってこと?邪魔ってこと?湯川先生っ!バリ怖い普通にチャイムなるから、さっさと上がれやって言って」
「さっさと上がれなんて私は言ったこと無いわ。人を口悪いキャラになさらないで」
はははっと梨乃は大笑いすると、霧子を保健室から見送った。
なぜ京都ではそういう言い方があるのか。衝突を避けない温和な県民性っというところまで指導をいれなきゃねと思うと、梨乃は教室に内線をかけた。
「湯川先生。おっはー」
「おはようございます。皮膚科どうだった?」
最近は火傷、切り傷、擦り傷は跡を残さないようにと皮膚科に行く子供、保護者が多くなった。
朝の健康観察で皮膚科に行ってから学校に来る予定になっていた5年生の朝倉霧子に梨乃は言うと、霧子は腕を見せる。
「後、少し通ったら卒業やって」
ヘアアイロンで火傷したんだったか。
一昔前のやけどの理由といえば、ストーブ、ヤカン、鍋だったが最近は”ヘアアイロン””LEDライト”と主流な火傷も変わって来た。
「15分したら授業終わるから。それまで、居っていい?」
「今は高熱の子も怪我人もおらんからええで」
ドアから顔を覗かせている朝倉に言うと、朝倉は部屋の中に入る。
「待ってる間さー。おかんと京都弁について話しててん」
彼女はそう言うと梨乃はパソコンから手を止め朝倉を見る。
「ぶぶづけ(お茶漬け)でもいかがですか?って言われたら。先生どうする?」
※ぶぶづけでもいかが⇒さっさと帰れ!
「あぁー。茶漬けより。寒いから饂飩をお願いしますっていうな。先生は素直だからさっさと帰れなんて言われてるなんて分からないわ」
「あはは。さっすが先生!」
声を上げて莉乃の言葉に朝倉は笑う。
「その霧子が今日付けている髪の毛のヘアピン。ラメにリボンに豪華ね。本当にまぁ~。綺麗なヘアピンしてはるなぁ~」
※綺麗なヘアピンしてはるな。⇒学校に派手なヘアピンつけてきて、何考えてれるの?校則違反だよ?4月に学校で不要な華美な物。シュシュ、黒以外のヘアピン禁止と通知を出しているでしょ?
「やろ!似合ってるやろ!担任の三木に絶対、はずせとかうざい事言われる」
そういって梨乃は確信犯のヘアピンをつけた彼女の短いスカート下から膝を物差しを当てる。
「何着ても似合いはりますわ」
※何着ても似合いはりますわ。⇒そんな格好して、恥ずかしゅうないんかい!
「セクハラや!」
朝倉はそういうと更に腰に手を当てスカートを更に短くする。
「マイクロミニスカートにすな。おろせ、ひっぱれ。誰も霧子の素足を見たくありません」
淡々というと梨乃は再び椅子に座るとコーヒーを飲む。
「現役JCに先生、偉い言葉選びしはるわ!」
※偉い言葉選びしはるわ⇒凄い失礼な物言い。
「児童生徒は保健室の先生も例外なく仕事やからな」
梨乃はそう言うと、ランドセルから宿題でも使う自学ノートを出す。
「汚い部屋を見て、綺麗にしてはりますなは”きたねぇ!”
元気な子供やな”うっせぇ!
ところで・・・っは”それはどうでもいい!”
ヒールを履いた人にその靴いい音ですねは”ヒールの音うっせぇ!”こんなんさ、まじで京都怖すぎる!もう、霧子いかれへん」
梨乃はそんな霧子にクスクス笑う。
「奥を読みすぎても会話が出来んし、読まなさ過ぎても会話が成立しない。そういう空気を読むという行為。言葉の意味を学ぶのが学校やねんから。さっさと教室生きなはれ。皆待ってるわ」
「え!ちょー!はよ上がれってこと?邪魔ってこと?湯川先生っ!バリ怖い普通にチャイムなるから、さっさと上がれやって言って」
「さっさと上がれなんて私は言ったこと無いわ。人を口悪いキャラになさらないで」
はははっと梨乃は大笑いすると、霧子を保健室から見送った。
なぜ京都ではそういう言い方があるのか。衝突を避けない温和な県民性っというところまで指導をいれなきゃねと思うと、梨乃は教室に内線をかけた。
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