身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~

湯川仁美

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第三章 溺愛しだしたら、止める事はできません。暴走開始です。

「恵麻。有栖川公爵。ごきげんよう」
継母は小さなヨチヨチ歩きの元気のない子供を連れてやって来た。
「貴方の子供。こんなに大きくなったわよ」
それは、恵莉が前の旦那と結婚していた時に他所の男と作った子供。

「あぁ。貴様が継母か」
龍迫は冷たく言うと、恵麻は龍迫の腕の中で回転して継母と子を見ると美しいその眉を歪ませ、眉間に深い皺を入れる。
子供がよい扱いをされていないのは一目瞭然だった。
「貴様ではなく、お母様と呼んでくださるかしら?」
「俺の大切な妻を虐め抜いた奴を母と呼ぶ人間などいない」
「虐め抜いた?まぁ、そのような事を恵麻から聞いたのですか?この子は昔から虚言癖があるから・・・。本当に困ったわ。今もこうして、恵麻の子を私が育ててあげているというのに」

「ちがっ」
思わず違うと声を上げる恵麻の口を龍迫は手で塞ぐと、飯田に合図を出す。
「単細胞生物。やることが、予想できていて面白みがない。少しくらい捻りを加えられないのか?」
「どうぞ、ご主人様」
一枚の紙を龍迫は受け取ると、恵麻に見せる。

”恵莉と100%の親子関係を認める”
それは子供と恵莉とのDNA親子鑑定書だった。
「王宮医師団、国王陛下のサイン入りDNA鑑定書だ。既に拡大したものを用意し、王宮の玄関の掲示許可も貰っている。あぁ、そうだ。その子供には良い里親も見つけてある。特別養子縁組をして、実子として育てるそうだ」
全て予想済み、手配済みの龍迫は継母に鑑定書を見せる。
「な、なにを勝手に」
「勝手?子は親を選べない」
「親も子は選ぶことはできないわ!恵麻みたいな子・・・」

―――黙れ。

龍迫は売り言葉に買い言葉を発する継母を本気で睨みつけた。
その覇気は凄まじい。恵麻も身震いをした。
人を黙らせることのできるほどの覇気。
近くにいた数人の気の弱い令嬢は失神し、そうでないものも腰を抜かすか。後ずさった。
ゾクッッ。
―――怖い。
恵麻は恐怖を感じると共に、安心と心が温かくなるのが分かった。
抜け目なく前々からこの展開を想定し、動いていたんだ。凄いわ。尊敬する。
静寂が会場を包み込む。
「氏より育ち、大切なのは本人の意志だ。納屋で育てているのだろう?恵麻のような思いをさせる子は作らない」
納屋で寝起きさせている写真を飯田は出すと、岬は子供の手を取り継母から引き離し連れて行った。
「ご主人様、奥様。国王陛下がお話しになりたいとのことです」
・・・ありがとう。
恵麻は小さく呟いた。

***
「ごきげんよう。国王陛下。DNA鑑定のご協力、ありがとうございました。隣にいる女性が俺の愛してやまない、愛しの妻“恵麻”です」
旦那様、長い。
私の紹介、長い。
ここで、吹っ切れて。
”はーい!旦那様の自慢の愛してやまない自慢の妻です!”っと言ってやろうかしら?
開き直ろうかと思いつつ、恵麻は一礼する。
「有栖川公爵、鑑定の件は構わんよ。ほぉー、噂以上に美しい。数度見た事はあったのじゃが。顔を隠して、目立たないようにしていたのでお顔を見るのは初めてじゃが。本当に噂以上に美しい奥様」
国王陛下の反応に龍迫は満足そうに恵麻をさらに引き寄せる。
「恵麻ちゃんって、いうんだ。ロイヤル商店の雑誌に出ていたのは、何回も見ていて。僕の友人の王族達と一時期探していたのだよ。本当に綺麗なモデルさんだったから。へぇ~。この国一美しいと言われる恵莉の比ではないほど美しいね。龍迫は恵麻さんの事を何一つ知らずに妻にしたらしいけど。さすが、龍迫は目が高いというか運を持ってるね」
話しかけてきたのは、この籠瀬王国の次期国王、晴海皇太子殿下。
彼は気軽に龍迫を呼び捨てにしているところを見ると仲がいいようだった。

モデル?

龍迫は恵麻に説明しろと言わんばかりに見下ろす。
「学費の為に、世の中には出回らない。ロイヤル商店の王族専門雑誌のモデルで学費を稼いでいたことがあったの」
王族しか買えない高級品のみ取り扱うロイヤル商店という店の雑誌の専属モデル。
年に12回、高校大学の6年間の発行だったのでそんなに人の記憶に残らないと思っていたが。意外に記憶に残っているのと感心していると・・・。
「聞いてない」
「大学時代のバイトの話になったら、言っていたわ」
「僕の恵麻は僕の知らない所で、不特定多数に愛想を振り撒いていたのか」
「基本は愛嬌をばらまいていたけれど、睨んだり、目を瞑ったり色んな表情を・・・」
「そうか、そうか。俺の愛しい恵麻は俺の知らない所で、不特定多数に色んな表情を見せつけていたわけだ。そうか、そうか」
「だ、だって。モデルはそれが仕事で・・・。なんだか理不尽だわ」
理不尽な事を理不尽だと言えるのは、恵麻にとっては初めて。
「理不尽?俺の可愛い恵麻。そう感じるのはあたり前だ。なぜなら、俺は今、嫉妬をしているだけなのだから。恵麻にとっては理不尽以外の何物でもないだろう。俺の嫉妬は深いぞ?試してみるなら、俺以外の何かを愛してるとこの場で言ってみろ。人はダメだ。後、恵麻の大好きなケーキもやめとけ。この世からケーキを無くしてしまうかもしれないからな」
そんな龍迫に晴海は笑う。
「龍迫は本気で奥さんに惚れているんだな」
「あぁ。恵麻が社交的ではなく、引き籠るのが大好きな根暗な性格なら、大事に、大事に誰にも見られず触られないように何ひとつ不自由ない家に閉じ込めておくくらいには惚れている。勿論、恵麻が寂しくならないように俺も責任を持って一緒にその部屋に閉じこもろう。既に有栖川公爵家は莫大な富を築きあげている。5代先まで働かなくとも何ひとつ不自由なく生きることは可能だ」
「すごいな。今まで近づく女を全員、蹴飛ばしていた龍迫がこうも堂々と妻を溺愛か。・・・ここでそんなに口説かなくとも。地獄の番人の妻に触れるものはいないぞ?もし触れれば、龍迫は番犬を放ち、その後で自身も手を下すだろう?」
そう言って、晴海はそっと恵麻の手の甲にキスをする。
「溺愛が重いと感じたら、僕にご相談を。僕と僕の妻と一緒に君を王宮にかくまってあげよう」
「そんな事をしたら、王宮に大砲でもぶち込まれますわ。商品カタログなのに、恵麻さんが引退される時の雑誌は恵麻さんの写真集になっていたし」
クスクス笑いながらやって来るのは、陽子皇太子妃。
「私、恵麻さんのファンで雑誌を全て2部保管していたの。恵麻さんがサインをしてくださるなら、龍迫には恩を売っておいた方が何かと得だから、1部譲ってあげるわ」
「陽子、感謝する」
龍迫は礼を言うと、恵麻をにやにやと見る。
「何?」
「家に帰ったら撮影会をしよう」
「家に帰ったら、お風呂入って、速攻寝るわ」
「構わない。勝手に写真を撮るから、問題ない。6年間もモデルをしていたら、撮られるのは慣れているだろう?」
「とびきり不細工な顔をしてあげるわ」
「構わない。俺だけに向ける不細工な顔。俺だけに向けるという時点で、全ての表情は俺の宝物になる」
何を言っても喜ぶ龍迫に恵麻は頭をフル回転させた。
そして、恵麻はひらめいた。
「では、お返しに。私も旦那様のあられもない姿を撮ってさしあげます」
「ほう。それは楽しみだ。どんな凄い事をしてくれるのだろう?一人でそんな恰好はできないからな」
満面の笑みを浮かべる龍迫に恵麻は地雷を踏んだと目を見開くと、陽子はクスクス笑い出した。
「私と晴海も凄く夫婦仲が良いのだけれど、有栖川夫妻も仲が良いわね。こんなに綺麗で可愛いのだもの。大切に手元に置いておきたくなるのは分かりますわ」
陽子は"でもっ"と、恵麻の手を取る。
「能津伯爵家の件、いつも不思議に聞いていたの。恵麻さんの事を誤解している人は多いわ。けれど、恵麻さんが能津家、有栖川家で行っている政策を評価し、嘘だと思っている人も増えてきているの。噂を信じるようなレベルの低い人間なんて相手にしなければいい。もし、目に余るようであれば私に言ってくだされば、王族の連絡網で始末してあげる」
皇太子妃の言葉に凍り付いたのは、1人や2人ではない。
「さぁ、恵麻さんを私のお友達に紹介させてくださいな」
そういって、陽子は恵麻の手を引っ張る。
「龍迫。これは、皇太子妃命令よ。下がって。私はこれを機会に恵麻さんとお友達になりたいの」
「私も友達が欲しい。行ってきてもいい?」
上目遣いで尋ねる恵麻は可愛い。
恵麻は高校大学を過ごした斎凛国では友達ができたが、この国に友人はいない。
そんな恵麻に龍迫は頷くと、陽子と手を繋いで女性陣の群れに行く恵麻を見送った。

陽子は友達に引き合わせると。
「ごきげんよう。恵麻さん、ずっと前から探していたのよ。実在したのね」
「移住したい領地ランキングでNO1になるほど、政策に尽力したとか。国事のやり方を今度、教えてください」
陽子の友人は笑顔で恵麻を迎え、恵麻も嬉しそうに話を始めた。
そんな姿に・・・。

見るな。

見るな。

見るな!!!
陽子の友人の女性陣は美しく、華のある女性ばかりだが、恵麻がその輪に加わると更に華やかになり。
男女問わずその輪を誰もが一度は見入った。
「どんな気分だ?いつもは、見られる立場から見る立場になったのは?」
「心配だ。友達ができるのは嬉しいが、友達ができることによって・・・。俺との時間が少なくなったらどうしよう」
「諦めろ。陽子はしょっちゅう、俺の腕の中から出ていく。だけど、楽しそうに帰って来る姿を見るのはまた良いものだぞ」
晴海は龍迫を慰めるようにいうと、そうかっと龍迫は心の中で呟いた。
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