金と権力ある俺様王子が、最強令嬢を溺愛結婚する件

湯川仁美

文字の大きさ
1 / 15
第一章 馴れ初めついでに日常をお見せします。

①愛も強けりゃ口も強い公爵令嬢様

しおりを挟む
宝玉大帝国は国土面積、経済、医療、IT、武力と何においても世界最高峰とされているのだが。
大帝国は国王、妃、第一皇子のたった3人が国を回していた。
そんな大帝国の第一皇太子の執務室には28歳の皇太子である宝玉玄翠とこの国の大学を卒業したばかりの最年少副大臣の鷺洲麗子さぎすれいこ22歳が机を挟んで向かいあっていた。

どっしりと宝石の散りばめられた重厚感があふれ、座り心地抜群の椅子に座るのは第一王子の玄翠。彼の机にも宝石は埋め込まれ国家の財力がいかに莫大であるかを物語っている。
そして、そんな皇子の前に先ほどまで向かい合って座っていたのだが彼の前に移動して仁王立ちする麗子は黒のスーツを着て、真っ白な肌に大きな瞳。漆黒の黒く長い髪をポニーテールにぎゅっと結んでいるのに、溢れ出る色気と綺麗さが止まらない絶世の美女。

「陛下の目は節穴でございますか?」

「いい度胸だ。誰にモノを言っている」
鈴が転がるような声に対して、ドスの聞いた声で玄翠は答える。
度胸?度とは物事の大きさを測る意味を持ち。
胸は・・・。ストレートにそこままの意味で乳でいいのよね?つまるところ胸の大きさ?
つまりこの王子は私の乳をこの殿下はお褒めになったのね。
まぁ、私の乳は大きくはないが。
Cカップ。
この国の平均値だ。
「胸の度数は平均です。良いということは、お好みに合うということ。よかったです。さて、卑猥な話から真剣な話にお話を戻しますが。殿下のその頭は飾り物でございますか?」
次期皇帝に失礼なことを言えば打首にされても文句は言えないのがこの世界のルール。
最年少で副大臣になるほどの頭の持ち主である彼女であれば。
度胸は胸の大きさの話をしていると思わないはずなのだが?
「俺を勝手に変態発言王子としては扱うな。何様のつもりだ?」
イラっと見の潔白を訴えるこの国の王子様を彼女は笑う。
「ふっ。何様と言われましても公爵令嬢様です。そして、あなたの恋人で、婚約者。未来のこの国の王妃であり、あなたの妻です。本当に殿下は口と態度だけ大きいようですね」
彼女はこの国の貴族最高位の位である鷺洲公爵家の長女であり。
飛行機で6時間ほど遠くにあるオリーナ大帝国の国王夫妻の孫とはいえ死刑に値する妄言に周囲はその場にひれ伏した。
「・・・」
「二の句が継げませんか?」
冷血非道王の前で仁王立ちをする彼女は淡々と丁寧な口調で大帝国の次期国王を罵る。
「ちっ」
玄翠の舌打ちに、鷺洲麗子はため息をついた。
2人は仕事の話をしていたのではない。
「バレンタイン。私が女で、職場は男のみ。チョコを同僚、上司にばら撒いて何が悪いんですか?」
「態度がでかい」
「当たり前でしょう?身長、157センチ。体重45キロ。この男99%。私しか女はいないこの職場で、態度が小さくて副大臣がやってられますか」
彼女はそう言うと、時計をみる。
「なんだ?」
「王妃様に呼ばれているのです。失礼」
「待て!王妃と俺!どっちが優先だ」
「もちろん・・・。王妃様と殿下であれば、王妃様が優先です。夫婦関係より嫁姑関係のほうが築くのが難しい」
しれっと麗子は言い切ると部屋を後にした。

「何が喧嘩の原因だったんですか?」

玄翠の幼馴染であり、絶大な信頼を置いている執事のカールは麗子と入れ違いに入ってくるなり玄翠に尋ねた。

--------3時間前。
バレンタインというイベントがこの国にもあり今日の王宮には玄翠にチョコを渡そうと沢山の姫や貴族令嬢が押し寄せていた。
そして、遠方に住むものなどは郵送をするので、その結果、11トントラックが5台分のチョコが王宮に到着。
段ボールに入れられたチョコが次から次へと執務室に運ばれて来ていた。
「今年も大量ですね。選別し、孤児院や貧困街の炊き出しのおまけとして配給しましょう」
麗子は部屋にやってくると、段ボールの前に座り箱の中身を確認する。
「自分の"彼氏"がモテて。さぞかし、心配だろう」
「いいえ、全く。浮気したって構いませんよ」
彼氏で、私を愛しているのならば心配だろうじゃないでしょう。彼女を心配させてどうするのよ。
心配しないように行動するのが愛じゃないの?
麗子は心の中で悲鳴を上げつつも感情を込める事もなく、段ボールの中チョコを選抜し、頂いた方には必ずお返しをしなければ。漏れがあっては大変とテキパキとパソコンのエクセル機能に送り主の名前、送られた品のおおよその金額を書き加えていく。
「・・・浮気などしない」
玄翠は浮気なんてしないのだが。
ただ浮気なんてしないでっと可愛く麗子に言われたかった。
しかし麗子はそんなことを言うような女の子ではない。いつものことだが、玄翠の求める回答は返ってはこない。
「浮気をしたとしても、私は全く構いません」
重ねていう麗子に玄翠は不機嫌そうに机の書類から、床に座ってチョコの選別を行う麗子を見る。
「では、期待度取り。浮気してやる」
麗子よりも、玄翠の方が6歳も歳が上だが。
この手の恋愛の話になると玄翠の精神年齢は極端に下がった。
「どうぞ。浮気をした暁には玄翠の体にペットの迷子防止のGPS付き首輪をつけ。貴方の携帯は全てチェック、クレジットカードの明細は勿論、お金はお小遣い制にして、私が管理します」
それは浮気をしても良いと言えるのか?
なんだか・・・。愛が重い。・・・重くないか?
許す。興味ないと言われるよりかは、遥かに関心を持ってくれる事は嬉しいが。
愛の方向がずれているというか、ちょっと、重たくないだろうか?
玄翠は麗子を真っ直ぐ見つめる。
「1回目はそのような感じで。2回目の浮気という重犯罪の再犯があった場合」
1度目の浮気をしていないのに既に・・・。再犯のことまで、考えてるなんて。
仕事においてありとあらゆる考えられる事柄を考え、思慮をつくしているのは嫌というほど見てきたが・・・。プライベートにおいても、抜け目がない。
「重犯罪をした場合?」
「テレビ電話をトイレの時も、お風呂の時も。ずっとつけっぱなしにしておいて下さいね?」
「・・・重い」
麗子、俺への想いが重い・・・。
ヘビーだ。
ヘビーすぎる。
玄翠は顔を引き攣らせる。
「重くなんてないですよ。スマートフォンを首からぶら下げてもらうつもりですから」
いやいや。
録画する機器の重さの話をしてるんじゃない。麗子ッ。
玄翠は自信満々の麗子に突っ込みたいが・・どう?名案でしょう?と言わんばかりににっこり微笑む麗子に玄翠は反論を思いつき鼻で笑う。
「スマートフォンの充電がビデオ通話で1日持つとは思えんな」
言い返せないだろうと玄翠は渾身の一撃を麗子に与えたつもりだったのだが。
そんな玄翠を麗子は冷ややかな目で見る。
「お金はたくさーんっあります。スマートフォンごとき、5.6台買えばいいでしょう」
やりかねない。
この女なら、やりかねない。
なんなんだ?
やや引いていると麗子は立ち上がり紙袋を玄翠の前に出す。
「バレンタインチョコです」
袋の中には、1粒1万円もする高級チョコが1粒。金箔の貼られた重厚感のたっぷりある箱に入れられており。
その隣には、玄翠の趣味である飛行機の立体的な缶に入ったチョコ。
そして、手作りだろうか?
市松模様のクッキーが5枚ほど入ったビニールの袋が入っていた。
彼女から、バレンタインに何かを貰えるのは嬉しい。
「考えられるバレンタインのプレゼントをモーラしてみました」
よく玄翠がみんなからもらう高級チョコ、庶民の子供達が友達や好きな男の子に贈りそうな500円前後の缶のチョコ。そして、男心をくすぶる手作りチョコ。
玄翠は席から立ち上がり、箱の中から赤のリボンをつかむと、麗子の首に赤のリボンを軽く巻きつけた。
「本命チョコ、ありがとう。本体をもらえるかな?」
本体=麗子。
お前が欲しい。
そして、どうだ。
言ってて恥ずかしいが、麗子の口の強さに勝つためには羞恥心の一つや二つ。数分くらい封印せねばならない。
照れるのを期待した玄翠だったが。
「なっ。・・・負けたわ」
その発想はなかったと麗子は悔しそうに拳を握る。
「照れろよ」
玄翠は勝負はしていないとため息をつきつつ、力無く執務室の自身の席に戻る。
麗子は年々綺麗になって来ているのは間違いない。
何せ麗子の母親は綺麗だし。
麗子の祖母、オリーナ大帝国の王妃は若き頃、天女、女神と呼ばれた伝説級の美女だ。
「よくチョコの単価がわかったな」

麗子の手元に抱えたパソコンの一覧表を2メートルほど距離があるが玄翠の目では読むことができた。
そして、この一言が、喧嘩の始まりだったのだ。
「ええ。職場の皆さんにもお世話になってる頻度によって価格帯を変えてチョコを選ぶ為に百貨店を3軒梯子。カタログを100冊ほど取り寄せていたら自然とチョコの相場や庶民から貴族王族のチョコの相場が頭に入って来たの」
そんな麗子に玄翠は渋い顔をした。
「俺は断じて浮気を許さん」
「義理チョコを撒くのがどうして浮気なんです?」
「チョコを撒くな」
「だから義理チョコです。あなたのが本命チョコだし、すでにギリチョコは大量に撒きました。そりゃー、もう朝からもう大量に。ざっくざっくっと!」
その言葉で玄翠の中の嫉妬心に火が付いたのだ。
つまりバレンタインチョコを1番初めに貰ったのは俺ではないということだ。
「軽率だ。妙な噂がたったら、どうする気だ」
お前が俺以外を好きだとか。気があるとか。
「火のないところに煙は立ちません」
ピシャリと言われるが、玄翠の妙な嫉妬心は燃え上がり。
「誰かが、お前の義理チョコを本名だと勘違いするかもしれん」
「そんなやつの目は節穴です。あ、そうか・・・。玄翠殿下」
麗子は立ち上がると仁王立ちをして玄翠を見る。

「殿下の目は節穴でございますか?」

っと、冒頭の文になったのだ。
「それで先ほどの展開になったのですね」
カールは一部始終を聞くとくだらないとため息をついた。
「惚気を聞かされたのか。男の嫉妬を聞かされたのか」
やれやれと言うカールの前で玄翠は腕を組んで天井を見上げた。
そもそも、部屋に入って1番にチョコを渡してこないあの女が悪い。
チョコが出てこないから拗ねていたんだ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

転生賢妻は最高のスパダリ辺境伯の愛を独占し、やがて王国を救う〜現代知識で悪女と王都の陰謀を打ち砕く溺愛新婚記〜

紅葉山参
恋愛
ブラック企業から辺境伯夫人アナスタシアとして転生した私は、愛する完璧な夫マクナル様と溺愛の新婚生活を送っていた。私は前世の「合理的常識」と「科学知識」を駆使し、元公爵令嬢ローナのあらゆる悪意を打ち破り、彼女を辺境の落ちぶれた貴族の元へ追放した。 第一の試練を乗り越えた辺境伯領は、私の導入した投資戦略とシンプルな経営手法により、瞬く間に王国一の経済力を確立する。この成功は、王都の中央貴族、特に王弟公爵とその腹心である奸猾な財務大臣の強烈な嫉妬と警戒を引き寄せる。彼らは、辺境伯領の富を「危険な独立勢力」と見なし、マクナル様を王都へ召喚し、アナスタシアを孤立させる第二の試練を仕掛けてきた。 夫が不在となる中、アナスタシアは辺境領の全ての重責を一人で背負うことになる。王都からの横暴な監査団の干渉、領地の資源を狙う裏切り者、そして辺境ならではの飢饉と疫病の発生。アナスタシアは「現代のインフラ技術」と「危機管理広報」を駆使し、夫の留守を完璧に守り抜くだけでなく、王都の監査団を論破し、辺境領の半独立的な経済圏を確立する。 第三の試練として、隣国との緊張が高まり、王国全体が未曽有の財政危機に瀕する。マクナル様は王国の窮地を救うため王都へ戻るが、保守派の貴族に阻まれ無力化される。この時、アナスタシアは辺境伯夫人として王都へ乗り込むことを決意する。彼女は前世の「国家予算の再建理論」や「国際金融の知識」を武器に、王国の経済再建計画を提案する。 最終的に、アナスタシアとマクナル様は、王国の腐敗した権力構造と対峙し、愛と知恵、そして辺境の強大な経済力を背景に、全ての敵対勢力を打ち砕く。王国の危機を救った二人は、辺境伯としての地位を王国の基盤として確立し、二人の愛の結晶と共に、永遠に続く溺愛と繁栄の歴史を築き上げる。 予定です……

転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!

木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。 胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。 けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。 勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに…… 『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。 子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。 逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。 時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。 これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。 ※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。 表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。 ※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。 ©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday

下級兵士は断罪された追放令嬢を護送する。

やすぴこ
恋愛
「ジョセフィーヌ!! 貴様を断罪する!!」  王立学園で行われたプロムナード開催式の場で、公爵令嬢ジョセフィーヌは婚約者から婚約破棄と共に数々の罪を断罪される。  愛していた者からの慈悲無き宣告、親しかった者からの嫌悪、信じていた者からの侮蔑。  弁解の機会も与えられず、その場で悪名高い国外れの修道院送りが決定した。  このお話はそんな事情で王都を追放された悪役令嬢の素性を知らぬまま、修道院まで護送する下級兵士の恋物語である。 この度なろう、アルファ、カクヨムで同時完結しました。 (なろう版だけ諸事情で18話と19話が一本となっておりますが、内容は同じです)

婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた

夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。 そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。 婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。

死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?

六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」 前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。 ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを! その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。 「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」 「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」 (…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?) 自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。 あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか! 絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。 それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。 「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」 氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。 冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。 「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」 その日から私の運命は激変! 「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」 皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!? その頃、王宮では――。 「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」 「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」 などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。 悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

悪役令嬢、婚約破棄されたので見返してみたら今さら溺愛されました

sika
恋愛
婚約者に裏切られ、婚約破棄された悪役令嬢リリアナ。 涙も枯れたそのとき、彼女は決意する。「もう誰にも侮られない」。 隣国で自立し、転生者の知識で成功を手にした彼女の前に、今さら後悔した元婚約者が現れる――。 これは、“ざまぁ”と“溺愛”が交差する、逆転恋愛ストーリー。 プライドを捨てた王子、傷ついても立ち上がる令嬢。 求め合う二人の行方は、赦しか、それとも別れか――。

私はざまぁされた悪役令嬢。……ってなんだか違う!

杵島 灯
恋愛
王子様から「お前と婚約破棄する!」と言われちゃいました。 彼の隣には幼馴染がちゃっかりおさまっています。 さあ、私どうしよう?  とにかく処刑を避けるためにとっさの行動に出たら、なんか変なことになっちゃった……。 小説家になろう、カクヨムにも投稿中。

処理中です...