宴の翌朝

くねひと

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#10 催淫クリーム その1

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 そのまま、黒いビキニパンツは一晩打ち捨てられていたのだ。
 ミツルはソファに座り、ぼんやりと黒い布のかたまりを見ていた。体の節々がきしむように痛い………。
 あのときあれほどミツルを苦しめた角氷は今ではすっかり溶けてしまい、氷入れは水だけが張っている。
 
でも昨夜……、氷責めでジュンの責めが終わったわけではなかったのだ。いや、むしろ本格的な責めはそれからだった。
 ジュンがこれ見よがしにミツルの眼前にブルーのクリーム瓶を見せつけた。とたんにミツルの顔は哀しげにゆがむ。それは催淫クリームだった………

 過去、何度かこのクリームを局部に塗り込まれ、そのたびにミツルは浅ましい狂態をジュンの前に晒したのだ。塗られれば自分がどうなるのかは体が覚えている。
 そのおぞましい記憶に、ミツルの膝はガクガクと震えてくるのだった。

「ク……クリームは少なめにして」
 ジュンはわざとクリームを多めに指にすくい取ると意地悪くそれをミツルの眼前に見せ付ける。
「これくらい?」
「ああっ、そんなに塗り込まれたら、気が……気が狂っちゃう……」

 ミツルは激しくうろたえる。しかし、ミツルは金縛りにあったようにジュンの前から動くことはできなかった。クスクス笑いながらジュンがミツルの牡芯にクリームを塗っていく………
 両手を後ろ手に厳しく縛り上げられている身では抵抗する術は何もないのだ。

 冷たい!
 ジュンはさっき氷をパンツの中に放り込まれたときのような冷たさを感じた。しかし冷たいと感じたのはほんの一瞬だった。ものの数秒もするとその冷たさは燃え上がるような熱さに変わっていた。

「あ、熱い……」
 ミツルの変化を確認しながら、ジュンは残りのクリームを局所全体に塗りたくっていく。
 ミツルのひたいに脂汗が浮かぶ。痺れるような疼きを感じながら、しかしその疼きを解決する術は自分にはない。
 どうしようもないのだ。

 ミツルは無意識に腰を前後に揺すっていた。
「ミツル、羞かしいよ、まるで盛りのついた犬みたいだ」

 お仕置きだよ…
 ジュンはミツルの硬化したそれを指でパチンと弾いた。
「ぐわっ……」
 催淫クリームの効果で、ミツルの感度は何倍にも高められていた。高圧電流のような痺れが股間から全身に伝わっていき、ミツルは思わず体を反らせるのだった。
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